軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

四百六十三話

村の調査をはじめた密偵は村の状態に顔をしかめる。

やはり村には男性の死体しか存在していなかった。

先ほどまで女性が存在いていたのは確認済みである。

考えられるのは馬車に乗せられ連れ去られた可能性。

どういった意図があるのかは不明だが村の惨状を考えれば碌な事ではないだろう。

密偵は村を去り仲間と合流することにした。

「どうやら村を焼き払っているのは女性を連れ去ったことを隠す意図があったようだ」

「女性を攫って何をしているのか」

「それをこれから調べる」

「危険ではありませんか」

「危険は承知の上だ」

「まずはどこに連れ去られたのかですね」

密偵達は手分けして馬車の残した轍の後を追うのだった。

轍の後を追うとどこにでもありそうな大き目の館にたどり着いた。

屋敷の周囲は兵士が警護しており潜入するのは中々骨が折れそうだ。

どうするか相談していると今もまたどこかの村を襲ってきたのか馬車がやってくる。

馬車からは攫われたと思われる女性達が絶望的な顔をして下りてくる。

女性達は兵士達に促され屋敷の中へと消えていった。

「どうやらここで確定のようですね」

「では夜まで待って忍び込みましょう」

その頃、シンラ帝国第二皇子であるアルカバンと子飼いの部下であるカールマンは皇帝に呼び出され帝城にいた。

「アルカバンよ。軍を使って村々を襲っているという話が儂の耳に届いているのだがどういうことか説明せよ」

「現在、長年反抗してきたパルチザンの掃討作戦を行っております。パルチザンに組みした者がどうなるか見せしめの意味もあるのです」

「何事にも限度がある。村を焼き払うのはやりすぎなのではないですか」

貴族の一人から否定的な意見が出る。

「確かに生産力という面では国力は落ちる結果となっておりますがこちらにいるカールマンの研究結果によりトータルではプラスとなっております」

「ほう。その研究結果とやらを聞いてみたいものだな」

皇帝が興味を示す。

「申し訳ありませんがまだ公表できる段階ではないのです」

「貴様、皇帝陛下がお尋ねなのだぞ。失礼ではないか」

「そうはおっしゃられても」

「よい。帝国のためになることなのだな」

「それは約束できます」

「ならばよい。期待しておるぞ」

「必ずやゲルマン王国に鉄槌を下して見せます」

ゲルマン王国の密偵達は予定通り屋敷に忍び込んでいた。

屋敷中を捜索するが連れ去られたはずの女性達の姿は見つからなかった。

必ず居るはずだともう一度屋敷内を捜索する。

そして、密偵の一人が巧妙に隠された地下へ降りる階段を見つけるのだった。