軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

四百五十二話

月日は経ち大演習の日を迎えた。

クロード達は計画通り防衛陣地を作るべく必要最低限の斥候役を残し全員で陣地を構築していく。

斥候達は相手の動きを監視すると共に防衛陣地まで相手を誘導してくるという大事な役目がある。

斥候役の生徒達が誘導してくるまでにどこまで陣地を構築し終わるかが一つの勝負だった。

しかし、クロードの開発したシャベルの魔道具が大活躍して陣地構築は順調に進んでいく。

ある程度完成したところでクロードは先輩達に陣地構築を任せ本命である坑道戦術を実行すべく穴掘りを開始した。

土魔法で穴を掘っていき同時に崩れないように補強の魔法をかけていく。

目標地点まで半分ほど掘り進めたところで連絡役の生徒がやってくる。

斥候部隊がうまく誘導したようで相手は予測通りの地点に陣取ったようだ。

今は相手も様子見程度に仕掛けてくる程度で有利に戦闘を進めているようだ。

クロード達と敵対することとなった生徒達は万全の状態で待ち構えている相手をどう攻めるか意見が割れていた。

大規模な決戦を想定していたというのに相手は陣地を構え死守の構えを見せている。

そんな相手をどうやって崩すか難しい問題である。

「とにかく仕掛けてみるしかないんじゃないか」

「万全の状態で待ち構えている相手を崩すのは難しい。相手を誘引したほうがいいんじゃないか」

「あれだけきっちり待ち構えてるんだ。それも難しいだろ」

意見は強襲派と誘引派で別れ議論は平行線だ。

結局、有効な戦術が出ることはなく隙を窺うということで決着するのだった。

一方、クロードは目標地点まで穴を掘ることに成功していた。

後は最低限の守備兵を残し全戦力で相手を強襲するだけだ。

作戦は夜に決行された。

前回のこともあり相手は夜襲を警戒しているがその多くは防衛陣地に向いている。

後ろから襲われるとは思ってもいないはずであり相手の虚を衝く一手と言える。

作戦は計画通りに進み無防備な相手を蹂躙する形となった。

強襲され混乱していることを読み取って防衛陣地に残っていた守備部隊も呼応して強襲する形となり大演習はクロード達の大勝利で幕を閉じるのだった。

「防衛陣地自体が囮だったとは・・・」

「坑道戦術かぁ・・・。これが実戦だったら恐ろしいな」

坑道戦術事態は昔からある手ではあるが実行された回数自体は多くない。

穴を掘る手間に爆薬を運び込む手間などを考えると労力に釣り合わないことが多いからだ。

しかし、クロードが魔力に物を言わせて短時間で出来ることを証明してしまった。

これを機にゲルマン王国では坑道戦術の研究も進んでいくこととなるのだった。