軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百九十話

エリーゼはすぐに見つかった。

先ほどのクロードと同じように多くの貴族に囲まれていたからだ。

上級貴族であるクロードが近づくと貴族達は気を使って離れていく。

「エリーゼ様大丈夫ですか」

「クロード卿。助かりました」

二人で料理を片手に会話を続ける。

国王陛下であるポセイドスは挨拶にやってくる貴族の相手をしつつエリーゼとクロードの様子を盗みみる。

狙い通りエリーゼとクロードは楽しそうに会話している。

二人の仲の良い所を周囲の貴族に認識させて外堀を埋める作戦は成功していた。

挨拶に来る貴族が途切れた所で妻である王妃が話しかけてくる。

「貴方はクロード卿とエリーゼをくっつけたいのかしら」

「少なくともエリーゼはクロードのことを好いているようだからな。クロードは優秀だ。取り込めれば良いと思っておるよ」

「王族である以上政治が絡んでくるのはわかっていますが幸せになって欲しいと思っています」

「それは余も同じだ。クロードは将来有望だ。好いた相手がクロードでよかった」

「貴方がお気に入りの貴族を強引に陞爵させたと後宮でも話題になっていましたよ」

「強引であったのは認めるが能力に見合った地位を用意しただけだ。それにエリーゼのためでもある」

「降嫁させようにも相応の位は必要ですものね」

「肝心の当人に自覚がないみたいでな。婚約は少し様子を見ようと思う」

「他の子に取られたらどうするのです」

「そこはエリーゼの頑張り次第だな」

「奥手な所があるから大丈夫かしら」

国王陛下であるポセイドスと王妃が語りあうなか当の本人達は色恋の毛の字も見えない普通の会話を楽しんでいた。

パーティーも終わりクロードは自分の寮へと戻ってきていた。

慣れない場での疲労感はあるがクラスメイトの男子生徒達の教材を作るために机に向かう。

クロードの用意した教材のおかげか男子生徒達も授業についていけるようになっており女子生徒との格差が少し縮まったのだ。

生徒達自身の努力はもちろんだがクロードの与える影響は大きかった。

同じく自分の寮に帰ってきたエリーゼは上機嫌であった。

「クロードといっぱい話せたのじゃ」

「それはようございましたね」

「お疲れなら今日の勉強はお休みしてもよろしいですがどうしますか」

「クロードに追いつくために頑張るのじゃ」

エリーゼの目指す地点ははるか遠くである。

疲れていても1日サボれば遠ざかってしまう。

エリーゼは自分自身を鼓舞して勉強に取り掛かる。

頑張っているエリーゼを温かい目で見守るアイナだった。