軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

十八話

「さて。ここまで攻撃魔法と支援魔法を鍛えてきたわけじゃが本日は回復魔法の練習をしてもらおうと思う」

「回復魔法の練習といっても怪我をしているわけじゃないのにどうするのですか」

「簡単なことじゃよ。怪我人が集まる場所に出向けばいいのじゃ」

「なるほど治療院に向かえばいいんですね」

「治療院はお金を取って治療をしておる。仕事を奪うのはよくないことじゃ。というわけで正解は教会じゃの。ファイネル殿にお願いして町中の怪我人を集めるように手配しておる。気合を入れるのじゃぞ」

「できる限りを尽くします」

クロードとネツァルは用意された馬車に乗り込み教会に向かった。

教会につくと多くの人が列をなして並んでいる。

馬車はゆっくりと教会の出入り口に横づけられ二人が降りると洗礼の時にお世話になった神父さんが出迎えてくれる。

「お待ちしておりました。本日は無償で怪我人の手当てをしてくれるとのこと。感謝いたします。どうぞこちらへ」

神父さんの後に続いて教会に足を踏み入れる。

案内されたのは小ぢんまりとしているが清潔感のある部屋だった。

「わしはアドバイスはするが基本的に手を出さんので頑張るんじゃぞ」

「頑張ります」

教会関係者の先導の元、怪我人が早速案内されてくる。

怪我の状態を確認してどうやったら治るのかをイメージして回復魔法を発動させる。

「おお。本当に怪我が治ってる。ありがとうございます」

次々にやってくる怪我人を無心で治していく。

ほとんどの人は軽い切り傷や捻挫といった軽い症状の為、時間をかけずに治していく。

どうやったら治せるのかわからない時はネツァルがアドバイスをくれるので今のところ治せない人は出ていない。

患者の流れが一度途切れる。

「お疲れさまでした。質素な物ですがお食事をご用意しましたので休憩をかねてお食べください」

集中していたので時間の経過がわかっていなかったのだが言われてみればお腹が空いていた。

「ありがとうございます。お言葉に甘えさせていただきます」

神父さんに案内されて治療室を後にする。

用意されていた食事は固く焼いたパンと野菜がよく煮込まれたスープだった。

「よければこちらもどうぞ」

シスターさんがハーブティーを入れて渡してくれる。

「うむ。疲れをとってリラックス効果のあるものじゃな」

食事とティータイムを楽しんだ後は治療室に戻り再び怪我人の治療にあたる。

全ての人を見終わったときには夕方になっており迎えに来た馬車に乗り込み屋敷に戻るのだった。