軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百四十三話

時々転移門が発見される程度で他は問題なく進んでいた。

クロードはプロミネンス侯爵家御用商人のライハルトを迎えていた。

「クロード様。お久しぶりでございます」

「久しぶりだね」

「こちらは息子のライヒルトです」

「ライヒルトと申します」

「よろしく頼むね」

「ニーパス領に新たに支店を設けることとなりましてそのご挨拶に伺いました」

「ライハルトには色々お世話になっていたし大歓迎だよ」

「つきましては息子のライヒルトに支店を任せようかと考えておりまして色々便宜をはかっていただければと」

「他の商人との兼ね合いもあるから確約はできないけど力になるよ」

「ありがとうございます」

クロードのもとを辞したライハルトは息子であるライヒルトに激励の言葉をかけていた。

「クロード様のもとなら博打を打つ必要はない。堅実な商売をしていれば向こうから儲け話を振ってくださる」

「そんなに信用していいのですか」

「クロード様が生まれる前からプロミネンス侯爵家とは付き合いがあったが爆発的に利益があがったのはクロード様のおかげだ」

ライハルト商会は今では国でも1、2を争う大商会に成長している。

息子に経験を積ませると共に失敗のしようがない支店を任せたのは期待故のことだ。

クロードはミッシェルとライハルト商会に任せる仕事を話し合っていた。

「今付き合いのある商会は近隣の領地に強い分他の地域に弱い傾向にあります。ライハルト商会は広く縄張りを持ちますから様々な商品を任せてもよろしいかと」

「そうだね。今まで付き合いのなかった領主との繋がりを強化できるといいな。それに余ってる装備もこれで捌けるかな」

近隣の諸侯にはリザードマンの皮鎧などを卸していたが転移門騒ぎでクロードと騎士団が様々な魔物を倒しそのドロップ品を利用した装備類が大量に余っていたのである。

「場所も圧迫しておりますし売る努力はしているのですが量が量ですので」

「加工ができても売れないんじゃね」

クロードとミッシェルは苦笑いするのであった。

ライヒルトは商品を前に驚愕していた。

任された商品は売れ筋の物は勿論のことだが目を引くのは大量の装備類だ。

これを冒険者の多い地域に持っていけばかなりの儲けとなる。

急ぎ商隊を組む準備をして販売計画を立てる。

この日からライヒルトは流通量などをきっちり見極め色々な街の特産物をニーパス領に運び安定した経営力をみせることとなる。

また規格の揃った装備を手に入れることのできた領主は兵士の質を少しではあるが向上させることに成功したのであった。