軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百三十二話

クロードはミッシェルと共にニーパス領の収支報告書を見ていた。

「うん。開拓した村の調子もよいみたいだしシルフィード皇国との取引も順調だね」

「周辺の領地を治めている領主も我が領が確実に引き取るので食料や薬草の栽培に力を入れているようです」

「材料が足りなくなる心配をしなくていいのは助かるね」

「いくつかの領主と商会から資金を援助してくれないかと相談がきております」

「将来性を考えて利益になりそうなところは引き受けよう。調査をお願いできるかな」

「かしこまりました。早急に手配いたします」

「他は何か問題はないかな」

「現在騎士団を他所にまわしているせいで魔物の討伐が追い付いていない場所が出てきております」

「まだ実力に疑問が残るけど訓練中の騎士団に実地訓練という形でまわせないかな」

「軍事は専門外ですがカリオン殿に確認しておきます」

「任せたよ」

ミッシェルと内政について話した後クロードは久々に勉強をしていた。

「忙しすぎてそれどころじゃなかったけど勉強もしっかりしないとね」

今はミッシェルに領地の経営の多くを依存しているのでそれを解決すべく経営学関連の書物を読み漁る。

実地で多少は鍛えられた感はあったが細かい調整が必要な個所など至っていなかったのだと改めて実感させられる。

「今まではお金に物を言わせてごり押ししてきたけどそれじゃダメだよな」

お金はまだまだあるが考えを改める。

「新しい産業か。何かいい物はないかな」

気になりだしたら勉強は手につかず気が付けば領内の産業をまとめた資料に手が伸びていた。

「少ないけどお酒を造っている地域があるのか。投資して規模を拡大できないかな」

まずは実地調査である。

拡大できるだけの基盤と何より造っている人のやる気次第だからだ。

グリフォンを呼び出して造っている村に移動する。

空から眺めた限り拡張する余地は十分ありそうだ。

後は造っている職人次第といったところだ。

クロードはグリフォンを着地させる。

「魔物か」

偶然通りかかった人を驚かせてしまったようだ。

「驚かせてしまって申し訳ありません」

「子供・・・。子供が魔物の背から降りてきたのか」

「このグリフォンは僕の言うことをちゃんと聞くので安心してください」

「びっくりした。でこんなところに何の用なんだ」

驚かせたせいか警戒されてしまったようだ。

「すみません。この村で造っているお酒に興味があってきました」

「子供が酒に興味を持つなんていいことじゃないぞ」

村人の誤解を解くところから始まるのだった。