軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

百十八話

ゲルマン王国の宰相リッチマンは一つの報告書に目を通していた。

「貧民街の闇ギルドの一つが移民を募っているか。詳しく調べたところクロード・フォン・プロミネンス子爵が依頼して行っている模様か」

貧民街の住民は王国にとって悩みの種の一つだった。

王都に憧れてやってきて落ちぶれた者のなれの果てだからである。

死んで減ることはあるが基本的に増加の一途でありどうしようもなくなって犯罪に手を出す者も後をたたない。

「ここは便乗しよう。クロード殿に恩を売れて王家の株もあがる。いいこと尽くしだな」

リッチマンは秘書官を呼び出し指示を出す。

「クロード殿の指示で動いている闇ギルドに接触せよ。そして支援金を渡して大々的に後押しをしろ」

「かしこまりました」

クロードの知らないところで移民の流れは増していく。

クロードはニーパスの錬金術用の工房で回復薬を作っていた。

物資は入ってきたものの加工する人員を確保できていなかったために自身で制作することにしたのである。

「ふぅ。今ある在庫はこれで全てかな」

クロードの前にあるのは専用の瓶に詰められ木箱に詰められた大量の回復薬である。

「後は扱ってもらう商会だけどこれはミッシェルさんに相談したほうがよいかな」

クロードは領主館に向かった。

「ミッシェルさん頼まれていた分は終わりましたよ」

「お疲れさまでした」

「今まで贔屓にしていた商会とかはあるのですか」

「いえ。今までは取引をするようなものはありませんでしたから」

「わかりました。それでは複数の商会に仕事を頼んでみましょう。対応をみて今後付き合っていく商会を決めることにします」

「それでは商会にはこちらで声をかけておきます」

「僕は手すきになりましたしこの機会に領内の各地をまわってきますね」

「護衛は必要なさそうですね」

「それではいってきますね」

「お気をつけて」

クロードは地図を片手にグリフォンに乗って領内の各所をまわっていた。

どの村でも最初は胡散臭そうにされたが問題があれば解決策を示し資金の援助も惜しまない。

今回の探索で新たな資源地を見つけたり村を作る位置も大まかに決めていく。

「後はやっぱり国境に貿易のためという理由で城塞都市を作りたいな。人手がいくらあっても足りないけど少しずつ進めていこう」

何もかも足りていない状況だが少しずつではあるが確実に地盤を固めていくのであった。

ニーパス領はクロードとミッシェルの指導のもと急速に発展していくことになる。