軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

一話

俺は菅原博司30歳独身貴族である。

両親は他界しており遺してくれた持ち家と遺産で絶賛引きこもり生活の真っ最中だ。

引きこもって何をしているかといえばnordic war onlineという古参のMMORPGだ。

外は台風が来ているらしく雨音と強風でガタガタとうるさいが今日は週1回の攻城戦の日だ。

有り余る時間をフルに注ぎ込み長年続けたことによるゲーム内資産と圧倒的なステータスで挑戦者達を一人で退け続ける。

某板ではチート説まで出ているが全ては俺のプレイヤースキルの成せる技である。

運営は俺を狙ったとしか思えない数々の修正パッチを出してきた時期もあるがその全てに打ち勝ってきた。

集団が俺の待ち構えているMAPに侵入してくる。

一人でも抜けられれば俺の負けだが焦らずに広範囲魔法でまず篩にかける。

多くのプレイヤーは耐え切れずに倒れていくが中には耐えきり移動をはじめる者もいる。

耐えきったプレイヤーには単体高火力の魔法を容赦なくお見舞いしてお帰りいただくことにする。

このゲームには完全魔法耐性の装備も存在しているが所持しているプレイヤーはほんのわずかだ。

生き残ったプレイヤーの中に数少ない完全魔法耐性所持のプレイヤーを発見する。

単体で挑んでくることもあれば他のプレイヤーに紛れて挑んでくることもある古参プレイヤーだ。

俺は舌打ちをしながら近づきつつも近接用の装備に素早く付け替え対処する。

大抵のプレイヤーは魔法で片付くため俺のことを魔法型だと思っているが近接戦闘こそ俺が最も得意とするスタイルだ。

高速で武器を付け替えていき相手を状態異常に持ち込み回復アイテムを使えないようにして素早く落としきる。

俺と長年相対しているだけあり対策はしているらしく粘ってくるが俺の前では時間の問題でしかない。

相手を落としたところで本日の攻城戦は終了した。

俺はヘッドホンを外して今日もやりきったと一人ほくそ笑む。

強風に紛れ防災無線が何かを呼び掛けているが聞き取ることはできない。

仮に避難を呼びかけているのだとしても俺が家から出ることはありえないのだが。

日付が変わるまで1時間。

俺はその間に買っておいた弁当と買い置きしてある缶ジュースで休憩を取り英気を養う。

あっという間に1時間は過ぎ攻城戦の戦利品である宝箱エリアに侵入する。

俺が攻城戦を一人で戦い抜いている理由はこの宝箱からドロップするアイテムが最大の理由だ。

この宝箱から出るアイテムでしか作れない装備品を独占するのが目的なのだ。

そうして出てきたアイテムは狙っていたアイテムだった。

俺は歓喜して思わずよっしゃー!と声をあげてしまった。

しかし俺の喜びは長く続かなかった。

何故かといえば大量の水が家を押しつぶし濁流に俺も流されてしまったからだ。

防災無線は危険を知らせるものだったのかと思いながら意識を手放した。