作品タイトル不明
1049話 援軍が欲しい?
情報を得たところで、騎士団を後にした。
今後の方針を考えないといけない。
とはいえ、だいたいは決まっているのだけど……
「なあ、レイン」
ふと、ルナが口を開いた。
その頭におおきなたんこぶができているのだけど……
それについては触れないでおこう。
「これから東の廃村へ行って、悪党を成敗するのだな?」
「ああ、そのつもりだ」
連中の思想に思うところがないというと、嘘になってしまう。
虐げられてきた人々は、その恨みを簡単に捨てることはできない。
それは理解しているのだけど……
ただ、目的を達するためにルリを利用しようとするのなら、容赦はしない。
どれだけ崇高な目的があろうと。
どれだけ悲惨な過去を抱えていようと。
子供を利用するようなヤツを認めたくない。
それと……
これは完全に俺のわがままなのだけど。
ルリと見知らぬ連中の心。
どちらを守るかと問われれば、前者になる。
迷うことはない。
「攻撃はソラも賛成です」
「うむ、我もだ。ただ、手は足りるだろうか?」
「それは……」
「我ら姉妹とカナデ。そして、レイン。念の為、二人でルリの護衛をするとして、残り二人。ちと少なくないか?」
「そう言われると、そうなんだよな」
よほど想定外の強敵が出てこない限り、負けるつもりはない。
ただ、油断大敵。
思わぬ敵が潜んでいないとも限らない。
それに、数でこられると厄介だ。
時に、数の暴力は質を凌駕する。
しっかりと準備を整えた方がいいだろう。
「みんなを呼び戻しましょうか? ソラ達ならば、精霊族の里を経由して、短時間で行えるかと」
「んー……それはやめておこう」
まだ帰ってきていないみんなの力を借りる。
それは考えたのだけど……
ただ、まだ帰ってきていないということは、まだみんなも忙しいということだ。
あまり負担をかけるようなことはしたくない。
「本当にどうしようもないのなら手を借りたいけど、まだ、そんな段階じゃないからな」
「そう……でしょうか?」
「わりと大変ではあると思うのだ」
「負担をかけてごめん。ただ、まだ俺達だけでなんとかなると思う」
連中が廃村に潜んでいると聞いて、とある策を思いついた。
細かいところは、これから詰めていかないとだけど……
うまくハマれば敵を一網打尽にできるだろう。
「レインがそう言うのならば、大丈夫なのだ。我は信頼しているぞ」
「そうですね。むしろ、みんながいない方がいいような気がしてきました。いえ、レインを独り占めしたいとか、そ、そういうわけではありませんよ? ただ、エーデルワイスなどがいたら、大変なことになるかと……」
自然と、エーデルワイスが笑いながら敵を殲滅する絵面が思い浮かんだ。
「……まずいことになりそうだな」
「……ですね」
「そうならないためにも、我らでなんとかしなければならぬな! なに、任せておくがよい。我がいれば、程度の低い悪党など楽勝なのだ!」
楽勝とまでは言えないのだけど……
でも、ソラとルナは頼りになる。
ここにいないカナデも、もちろん頼りになる。
三人がいれば負けることはないだろう。
「よし。帰って、カナデとルリと一緒に打ち合わせをしようか」
「「おーーー!!」」