軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

19

クエナの家。相変わらず大きい屋敷だ。

元は貴族の家だというだけある。

中から光が漏れていて、人が生活しているとわかる。

ドアベルを鳴らす。

中から声が返ってきて、扉が開く。

青い髪の少女が出迎えてくれた。

さきほどギルドで出会ったネリムだった。

「ただいま」

「おかえり……って、なんかこのやりとり嫌だわ」

ネリムが顔を歪める。

心の底から拒否しているのだと表情が伝えていた。

「なんでだよ。別に変なこと言ってないだろ」

「あなたと仲良しだと思われたくない」

「ひどいこと言ってるって自覚あるか?」

ネリムに通されて家の中に入る。

調度品などもあるが、比較的に質素で実用的な趣がある。

『ちょっと、やっぱり私はやめたいんだけど!』

『せっかく用意したんだからいいじゃないの~!』

『ソ、ソリア様、私もあまりこういうのは……』

『こういうの初めてですけど、楽しいですね』

『うぐ……! その恰好で言われると胸が締め付けられます……!』

賑やかな声がする。

クエナやシーラは当たり前だが、どうやらソリアとフィルまでいるようだ。

「何かやってるのか?」

「……付き合わされた私の身にもなってよね」

ネリムが的を射ない答えで返してきた。かなり恨めしそうな目で俺を見ている。

リビングにまで着く。

……え?

「きゃぁぁぁぁ! こっち見ないで、ジード!」

「ジード! おかえりー!」

全員が露出度の高い獣のコスプレをしていた。

クエナは猫の格好をしていて、スレンダーなくびれが魅力的に映る。

シーラは牛だ。巨乳がより強調されていて理性が飛びそうになる。

な、なんだこれ……!

「ジードさん、こんばんわん! です!」

「……くそぅ……どうして私がこんな……」

犬に扮したソリアが両の手首を曲げてポーズを決めており、身体は全体的なバランスが神がかっている。

フィルは女豹の格好をしているが恥ずかしそうにうずくまっていた。横乳が見えるのだが……意外とデカい……

「た、ただいま……あの……これは……?」

「ネリムに選んでもらったの! どう、似合ってる?」

楽しそうに飛び跳ねながら俺のほうに来る。

凶悪なおっぱいも身体の動き合わさって上下している。

これヤバイ……!

「に、にに、似合ってる……!」

そう言いながらも慌てて視界を逸らす。

人生で一番ダメージをもらったかもしれない。

これ以上のものを視界に入れたら俺は間違いなく……死ぬ。

しかし、視界を逸らした先にも影があった。

「あのー……私の着替え……ありがたいんですけど流石に大きい気がして……」

「おふぁっ!?」

スフィだ。

お風呂に入ってきたばかりなのだろう。

濡れた髪と、ぶかぶかなTシャツ。身体に比べて大きすぎる。見えちゃいけないところまで見えそうだ。

「ジ、ジードさん!? か、帰っていたんですね!?」

スフィが慌てるようにして服で身体を隠す。

だ、だめだ……

俺は今日ここで死ぬんだ……

ぴとり

背後に柔らかい感触が伝わる。

大きな双丘だ。

これはシーラとも遜色のない大きさだが……

「ジード」

その声はシーラとは違う、やや静かなものだ。

「おまえもいたのか……ユイ」

「ん、今きた」

視線を合わせると、ユイが何やら箱を持っていた。

「これはなんだ……?」

「ルイナ様からプレゼント」

忙しいからユイが私に来たのだろう。

拳程度の大きさしかない。

視界の端に映るクエナが鬼面になっているように見えた。

恐る恐る箱を開ける。

中には指輪があった。

「……これは?」

「結婚指輪」

ユイが淡々と言う。

それってかなり大事なものなんじゃないだろうか……?

クエナがずんずんと近づいてくる。

「ジード、そんなもの受け取っちゃダメ! 返してきなさい!」

かなり怒り心頭の様子だが、

「お、おい……色々と見えて……!」

「……っ!」

クエナが胸元を隠す。

それから、まあ色々とあったのだった。