軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第45話:理想を共に携えて

楽団による演奏会も終わり、魔学降誕祭は最後の夜を迎える。

城下町には明かりが灯され、人々にまだ宴の最中にあることを知らせている。

そして王城では夜会が開かれた。魔学降誕祭の運営に携わっていた者たちにとっては慰労会とも言える夜会は、正に華やかの一言に尽きる。

どれも目移りしそうな美食の数々に美味しいお酒。夜会に参加している貴族たちは皆、微笑みながら談笑している。

そんな光景を私は、一歩引いた所から見ていた。城下町の宴も、王城で開かれている夜会も楽しそうだ。けれど、どうしても楽団の演奏が終わった後のルークハイム皇帝が見せた表情が気になって、華やかな空気に馴染めなかった。

壁際にいる私に話しかけようとする人はいない。だからこそ思い悩んでしまう。

「……王国と帝国、か」

二つの国は成り立ちも、歩んで来た歴史も違う。パレッティア王国が自国の領土や歴史、精霊への信仰に拘ってきた王道の国なら、アーイレン帝国はその強大な力で数多の国を呑み込んできた覇道の国だ。

国が違えば文化も、国に住まう人も異なる。幸せの形だって一つじゃなく、だから重なる所もあれば重ならない所もある。今回の魔学降誕祭は、ルークハイム皇帝から見れば重なることのなかった光景の一つだったんだと思う。

パレッティア王国だって争いとは無縁とは言いがたい。でも、領土を広げる為に他国に戦争を仕掛けるようなことはしなかった。パレッティア王国にとって領土を巡って戦うべき相手は、未開拓の土地に住まう魔物だ。

それに私が物心ついた時から、内乱も含めて戦なんて起きたことがない。戦があったのは父上の代で最後で、それからは父上の舵取りによって安定した時代が続いていた。

「……わかるよ、なんて。とてもじゃないけど言えないよね」

一方で、ルークハイム皇帝は帝国で動乱の時代を生きてきた。覇道の欲に溺れた先代皇帝を自ら討ってでも国を掌握した。

全ては民の笑顔や幸福を願うために。その戦乱の中で多くのものを失ってしまった為に生まれた祈りと願いであるのかもしれない。

ルークハイム皇帝は言った。帝国では、魔学降誕祭で熱狂する人たちのような姿を、戦勝の祝いでしか見ることが出来ない、と。

戦が嫌いだと言って、民が幸福のままに盛り上がる祭りが戦勝の祝いしかないと語った彼は、魔学降誕祭を楽しんでいる人たちの姿に一体どんな思いを抱いていたんだろう。

「アニス、こちらでしたか」

「ユフィ」

考えが纏まらず、壁によりかかりながらぼんやりとしているとユフィが傍に寄ってきた。私の顔を見るなり、その表情を少し心配そうに変える。

「……何か悩んでるんですか?」

「んー……悩み、っていうか。考えが纏まらないっていうか……」

どうにも言葉が出て来ない。もどかしく思っていると、ユフィは私の隣に並ぶように壁に背を預けた。

「……ルークハイム皇帝ですか?」

「うん……」

ユフィもルークハイム皇帝の様子を気にしていたから、私が気にしていることもすぐにわかったんだろう。

「アニスは、何を考えていたんですか?」

「……うーん、とね。ルークハイム皇帝の悩みって、私が何か言った所で解決できる訳じゃないんだけどさ。でも、なんだろう。だからって何も言わないのも違うような気がして。励ますのも違うし、慰めにしかならないようなことを言いたい訳でもない」

伝えたい何かが私の胸を燻らせているのは間違いない。でも、その言葉が出て来ない。何を伝えたいと私が願っているのかも、自分でわかってない。だからずっとモヤモヤしている。

「……アニスは、パレッティア王国の王族です。帝国の問題や文化についてまで責任を持つ必要はありません」

「……うん。わかってる」

「薄情かもしれませんが、アーイレン帝国は繰り返す争いの中で成り立ってきた国です。戦乱で失われるものがあって当然だと思います。それを変えようとするなら、途方もない労力が必要です。変化に対して反対する者だって出てくるでしょう。ですが、結局それは私にとっては他人事です。帝国の情勢に関与はしますが、それはあくまで王国を守る為にです。私は必要以上にアーイレン帝国に干渉する必要はないと思います」

為政者として考えるなら、優先するべきはまず何よりも自分の国だ。だからユフィの言うことは理解出来る。私にも立場があって、帝国について思う所があっても直接何かする必要なんてない。むしろ、するべきじゃない。

帝国を変えるのだとしたら、それはルークハイム皇帝自らするべき事だ。請われれば助けるだろうし、求められるなら可能な限りは応えるけど、最優先にするべきものじゃない。

何かしたいと思っても、私にはその権利も資格もない。頭ではわかっているのに、心が追いついてこない。

「……まだ納得出来ませんか?」

「……しようとはしてる。私にはどうしようもない、何かするべき事でもないって。ただ感情が追いついてこないって言うか……」

「なら、そのまま言ってしまえば良いんじゃないですか?」

「え?」

思わぬ答えがユフィから返ってきて、私は目を丸くしてしまった。

「私達に直接出来ることはありません。ですが、願いや祈りを抱くこともまた自由だと思います。なら、それで良いんじゃないですか?」

「……それで良いのかな?」

「えぇ、多分、きっと。だからこそ、アニスはルークハイム皇帝の魔剣をあのような形で作ったんじゃないですか?」

ユフィの指摘に、私はハッとして顔を上げた。

ルークハイム皇帝に贈る魔剣。それは、願いや祈りを託したものと言える。今後の帝国と、ルークハイム皇帝とどうありたいのか。どうあって欲しいのか。

すとん、と行き場のなかった感情が嵌まったような気がした。

「……あぁ、なんだ。答えは最初からあったんだ」

「もう大丈夫ですか?」

「うん。ありがとう、ユフィ」

「いえ。……もう間もなく時間でしたから、憂いなく、迷いなく、貴方が思うように伝えてきてください。何かあっても、貴方の背には私がいますから」

ユフィが壁から背を離して、そのまま私の背中を押してくれた。

そして一歩、胸を張って踏み出した。向かう場所は、夜会の会場にある壇上。その傍にはルークハイム皇帝とファルガーナ様が既にいた。

先程、演奏会で見せたような空気は消え去り、親しみを感じさせる笑みを浮かべているルークハイム皇帝。どこかソワソワというか、ワクワクしているように見えて苦笑が浮かぶ。

「……なんだかなぁ」

「あれを見てると、悩んでいるのが勿体なく思えますね」

「人柄かなぁ? これも一種の才能なのかも……」

そんな風にユフィと言い合いながら二人へと近づいて行く。声が届く距離まで来ると、ルークハイム皇帝は満面の笑みを浮かべながら私たちを迎えてくれた。

「うむ。遂にこの時が来たな!」

「お待たせしまして申し訳ありません」

「なに! 強いて言うなら、視察で魔剣を見た時から待っていたが、それもこの瞬間の為だ!」

子供が贈り物を待ちわびるような、そんな様子のルークハイム皇帝に自然と溜息が出てしまう。

それから私たちは揃って壇上へと上がる。注目を集めるように司会が会場へと呼びかけると、視線が私たちへと集まった。

「皆様、ご歓談の最中に恐縮でございますが、ユフィリア女王陛下からのお言葉がございます」

「ご機嫌よう、皆様。本日は魔学降誕祭の最後の催しとして開かれた夜会となります。降誕祭の運営に携わった者たちには、改めて私から感謝を伝えたいと思います」

司会に促され、一歩前に出て一礼した後にユフィが挨拶をし、言葉を続ける。

「此度の降誕祭が大盛況になったのは皆の尽力があってこそ。この成果は女王としても誇らしいものだと思っています。そして、そんな素晴らしい祭りにアーイレン帝国からルークハイム皇帝を招くことが出来た幸運を、皆様と喜びたく思います。ルークハイム皇帝、よろしければ我が臣下にもお声をかけて頂けないでしょうか?」

「うむ」

ユフィに促され、ルークハイム皇帝が一歩前に出る。

「ルークハイム・ヴァン・アーイレンだ。パレッティア王国の貴族たちよ。此度の降誕祭、実に素晴らしい祭りであった。近年、目覚ましい発展を遂げているパレッティア王国の噂は耳にしていたが、正に驚嘆するばかりであった」

大きく一つ頷いてから、ルークハイム皇帝は私とユフィに視線を向けた。

「これほどまでの発展を促した新たな指導者、ユフィリア女王。そして魔学の最先端を担うアニスフィア姫には尊敬の念を抱かざるを得ない。良き君主を得られた君たちを心から羨ましく思うと共に、楽しき一時を与えてくれたパレッティア王国の心意気に、アーイレン帝国皇帝として感謝の言葉を贈らせて頂く。実に見事なものであったぞ!」

不敵な笑みを浮かべてルークハイム皇帝は不貞不貞しく言い放った。それを聞いていたパレッティア王国の貴族たちの反応は、自然と背筋が伸びているようだった。

その中でも誇らしげに胸を張る人たちは、魔学降誕祭の運営に忙しなく駆け回っていた人たちだ。彼等の頑張りがあって、今日がある訳だからね。存分に胸を張って欲しいと思う。

ルークハイム皇帝から言葉を頂いた後、一拍間を空けてから、ユフィが再度声を上げる。

「既に聞き及んでいる方もいるかと思いますが、ここで改めて、ルークハイム皇帝を王国へと招いた目的を果たしたいと思います。先日、ルークハイム皇帝から直々に、我がパレッティア王国との同盟を結びたいと提言がございました。これを受け、パレッティア王国女王として宣言致します。――今日この日を以て、パレッティア王国とアーイレン帝国は新たな同盟を結ぶ、と」

ユフィの宣言に、誰もが静まり返った。誰もが表情を引き締め、来たるべき時が来たと受け止めているようだった。

「ユフィリア女王。帝国との同盟を結ぶことに承諾頂けた事、心より喜びたく思う。我が帝国の威信にかけて、今後はパレッティア王国を盟友とし、共に歩んでいくことを誓おう」

「ルークハイム皇帝。我が王国も帝国に精霊の御心を伝え、争うことなく共に切磋琢磨し、繁栄の道を歩んでいく努力をすることを誓いましょう」

ユフィとルークハイム皇帝が互いの視線を合わせて、握手を交わす。

その瞬間、会場からは大きな拍手の音が響き渡った。長年、パレッティア王国の隙を窺うような友好的な関係とは言えなかった両国が正式に同盟を結ぶこととなった。

思う所もある人はいるだろうけれど、国同士の戦争だなんて私は歓迎しない。これから二つの国が手を取り合っていければと思う。

「アニス様」

「おっと、スプラウト騎士団長!」

「例のモノをお持ちしました」

ふと、後ろから声をかけられた。振り返ればそこに正装姿のスプラウト騎士団長が立っていた。その手には例のモノが握られていた。

今日はドレスだったし、この同盟締結の宣言まで預かって貰っていたものだ。そう、それはルークハイム皇帝に同盟の証として贈る〝魔剣〟だ。

「ルークハイム皇帝」

〝魔剣〟を受け取った私は、そのままルークハイム皇帝へと歩み寄る。私へと視線を向けたルークハイム皇帝は、私の手の中にあった魔剣を見て……ほんの少しだけ眉を寄せた。

「……アニスフィア姫、これは」

「はい。お約束していたモノです。同盟が結ばれた証として、貴方に贈る〝魔剣〟でございます」

私が手に持っていた〝魔剣〟は、短剣だった。

白金色の柄に金色の細工を施し、鍔には精霊石が埋め込まれた美しいと思える一品だ。グリップに巻いている布も高級品で、手触りや感触も申し分ない。

ただ、派手と言われるかとそうではない。見れば美しくはあるけれど、それでも短剣だ。

「……てっきり長剣が来ると思っていたのだが」

「そうだろうとは思いました。ルークハイム皇帝は恐らく、そうした魔剣をご所望であろうと」

「ふむ。では、考えがあってこの短剣型の魔剣にしたという事なのだな?」

私の言葉に寄せていた眉を戻し、興味深げに私の持つ魔剣へと視線を注ぐルークハイム皇帝。

私も一つ頷いてから、ルークハイム皇帝に両手で魔剣を捧げる。

「魔剣とは、ただの武器にあらず。魔道具とは、魔法の力を秘めた道具。道具とは、人が目的を果たす為に使うもの。であれば、私からルークハイム皇帝に捧げるべき魔剣とは何なのか。考え抜いた一品がこちらでございます」

「ほう、私に捧ぐ魔剣を何とする? 魔学の姫よ」

魔剣はまだ受け取らず、腕を組んで不敵な笑みを浮かべながらルークハイム皇帝が私に問う。

その問いに対して、私は息を整え、ルークハイム皇帝を真っ直ぐ見上げるようにして言葉を告げた。

「――貴方の夢と命を、そしてこれを受け継ぐ者たちに向けた守りと祈りです」

しん、と。いつの間にか静まり返っていた会場に私の声がよく響く。

ルークハイム皇帝は不敵な笑みを消して、真剣な表情で私を見つめている。

「守りと、祈りか」

「はい。この魔剣には主と認識した所持者の命を守り、有事の際には魔法障壁を展開し、怪我を負った際には治癒魔法が発動する仕組みとなっております。勿論、通常の魔剣としても使う事が出来ます。短剣という形状故、常に身につけておく事も出来るでしょう」

「つまり、これは守りと癒しの魔剣だと言うのか」

「魔剣と言うならば、力を象徴するものがよろしいかと思いました。しかし、私はこう考えます。力とは、貴方自身の事なのです。ルークハイム皇帝」

ルークハイム皇帝に贈るべき魔剣は非常に悩んだ。恐らく、彼は魔法が込められた力を振るう為の魔剣を求めていたのだと思う。それは帝国内の自分の対抗勢力となる貴族への牽制が目的だったからだと思う。

じゃあ、力とは何だろう。ルークハイム皇帝が今後、アーイレン帝国を改革していく際、その力の象徴となるべきものはなんなのかと考えて、私は一つの結論を出した。

「住む国も、歩む道も、抱く理想も違えども。私達は民の幸福と安寧を願い、未来を切り開く誓いを胸に抱いた同志です。その夢と思想こそが、貴方の力です。ルークハイム皇帝。貴方自身が生きて、示して、民を導いていかなければならないのです」

だからこそ、守りと癒しの願いを込めた魔剣にする事を決めた。

「守りと癒しであるからこそ、魔剣ではない形状を選ぶことが出来ました。しかし、帝国は武力によって覇を唱えた国です。ただ守ろうとするだけではきっと、届かない願いもあるでしょう。そして、それは貴方の安寧を願う私にとってもまた同じこと。故にどうか、その短剣を私の代わりに、貴方の戦場に輩として携えてください」

私の言葉に、ルークハイム皇帝が息を呑んだ。その目が驚きに見開かれ、私と魔剣を凝視している。

「私は、パレッティア王国の王姉です。どんなにルークハイム皇帝の夢と理想を同じくしても、私達の立場は同じ戦場に肩を並べて立つことを許さないでしょう。貴方には貴方の、私には私の戦うべき場所があります。それでも、私は貴方の夢と理想を応援したい」

「……アニスフィア姫」

「どうか末永く、私たちと〝友〟であってください。御身と、そして御身の理想と夢をお守りする為の〝魔剣〟こそが、帝国の未来を切り開く〝力〟である貴方に贈る相応しきものと考え、この魔剣を作り上げました。私たちの友が戦地で倒れぬように。そして、貴方を受け継ぐ新たな友もまた、戦乱で失われぬようにと」

ルークハイム皇帝の代だけではなくて、ルークハイム皇帝からこの魔剣を受け継ぐ者たちが、この日に結ばれた同盟を忘却してしまわないように。

力に寄りそう為の武器として、共に並び立てずとも、理想と夢が同じなら心は共にあるのだと思い出して貰えるように。

「戦場では多くの命が散るのでしょう。心を痛め、時には夢や理想を失ってしまうかもしれません。その時にはどうか、この魔剣を見て思い出して欲しいのです。貴方こそが力なのだと。貴方が変わってしまえば、その夢も理想もまた違うものと成り果てるでしょう。もし、その時が来たのならば……貴方たちを友として受け入れた私達のすべき事は、誤った道へ進んだ者たちを止める事です。故に、懐にあることができる魔剣を選びました」

「……成る程、な」

「それは同時に私たち自身にも言えます。もし、私達が魔道具の発展で民の笑顔と安寧をもたらす事を忘れた日には、その刃で誤った者を討ち取ってください」

王国は帝国を、帝国は王国を。互いに同じ理想を抱き、同盟は結ばれた。その誓いを互いに忘れないように。

どちらかが理想を忘れて、暴君に狂うようならば盟約に基づいて止めるのだと。それが私たちの間で結ばれるべき盟約であり、その象徴であるのがこの魔剣であるようにと。

「……友、か」

不意にルークハイム皇帝が目を細めた。僅かに緩んだ口元は笑みに見えるけれど、目元の方は今にも泣き出してしまいそうだった。

しかし、それは一瞬だけだった。ルークハイム皇帝は手を伸ばし、私から魔剣を受け取った。鞘から抜けば、まだ傷一つない曇りなき刃が姿を現した。

「今日、この日を以て友となる王国に誓おう。我等、生まれも、育ちも、行くべき道も異なるであろう。だが、我等は同じ夢と理想を見た。国よ、そして民よ! どうか健やかにあれと! なればこそ、この魔剣によって守られる私の命が、私の命から続く者が誓いを忘れぬことこそが何よりの証明となろう!」

ルークハイム皇帝が短剣を胸元に掲げ、礼の姿勢を取る。

「――新たな友よ! この祝福に心よりの感謝を! 互いの国が友として認め合えるようになる日の為に、私はこの命を尽くそう! 忘れてくれるな、パレッティア王国の者たちよ! 我等は、今日から友となるのだ!」

吼えるようにルークハイム皇帝が会場の皆に告げる。その気迫は、まるで真っ赤な獅子のようだ。胸を張って、活力に溢れた笑みを浮かべながらルークハイム皇帝は笑った。

「アニスフィア姫よ! この魔剣の銘はなんと言うのだ!」

「魔剣の銘は――〝イデアーレ〟」

「〝理想〟……か。なるほど、なるほどな。確かに受け取ったぞ、アニスフィア姫!」

ルークハイム皇帝は表情を笑顔一色に染めて、高らかに笑い出した。

再び会場から拍手が響き渡ってきた。これでパレッティア王国とアーイレン帝国の同盟は正式に結ばれることとなる。

ようやく肩の荷が下りた、と息を吐くとユフィに肩を叩かれた。ユフィの方へと振り返れば、微笑を浮かべているのが見えた。

もう言葉はいらなかった。互いにやり遂げたという達成感を胸に、私達は笑い合うのだった。