作品タイトル不明
第130話
現在、テンジが到達している階層は第67階層。
ここで止まっている理由は単純だ。テンジにとってはまだ手出ししづらかった一等級モンスターが数多く跋扈している階層だからだ。
実際にその目でも確認してきたし、リィメイ学長が作成したダンジョンマップにも同じような報告が書かれている。
マジョルカダンジョンの第50階層から第59階層までは、三等級モンスターがメインとなり、稀に二等級モンスターが現れる。
その次の第60階層から第66階層までは、その数が徐々に変化し、二等級モンスターとの遭遇頻度が高くなっていく。
そのため第60階層は、一つの探索指標としてこの国では認知されている。単独で挑むのを推奨しているのは一級探索師以上で、二級探索師の場合チームを組むことを推奨している具合だ。
テンジにとって第60階層以降は、進めなくはないが探索速度が著しく落ちるという印象を受けていた。
そして第67階層以降は、当時のテンジにとっては荷が重すぎて無理だったのだ。正確には第65階層辺りからキツイ印象だったのだが、無理して第67階層まで駒を進めておいた。
だけど今ならば――。
あと2レベルも上がれば、一級探索師相当の戦闘経験と強さ、技術力を有していると名高いあの冬喜と並べるぐらいになるはずなのだ。
テンジは冬喜と何度も検証を重ねるうちに、一級探索師の平均ステータスは7000程度なのではないかと推測立てていた。
「そうと決まれば……ちゃんと準備をしておこう。早く冬喜くんの到達階層にも追いつきたいし、冬喜くんも待ってるはずだ」
冬喜の現在の最高到達階層は、第71階層だという。
それ以降は、さすがの冬喜でもチームを組みたいと思っているようなのだ。要するにテンジがその階層まで到達するのを今か今かと待ちわびている状態だった。
その気持ちに応えるためにも、テンジは頑張ろうと決意する。
そうして夜の日課も終え、テンジは歯を磨いてからふかふかの布団に体を沈めていくのであった。
† † †
決意したあの日から、5日が経過していた。
街中はすでに年末の雰囲気へと切り替わり、どこか空気の中に哀愁が漂っている。
テンジと千郷にとって真夏の年末というのは初めてで、少し新鮮だった。
そんなテンジはもの凄い勢いで経験値を溜めていき、2日前にレベル6へと成長していた。
第62階層の無人絶壁エリアには常に地獄獣たちを放置し、どんどんと経験値を取得していったのだ。そして時間があればテンジもその輪に加わり、一層効率のいい狩りをした。
その結果、レベル5から10日も経たずしてレベル6へとなった。
すでにこの2日間で新たな地獄クエストも達成し、新たな武器や装備品を獲得していた。
――――――――――――――――
『召喚可能な地獄武器』
【赤鬼シリーズ】
・炎鬼刀/四等級
<パッシブスキル:斬結>刀身に地獄炎属性を纏う。(150%)
・炎鬼ノ対剣/四等級(NEW)
<パッシブスキル:麻酔>30%の確率で、敵を麻酔状態にする。
・赤鬼グローブ/五等級
<パッシブスキル:爆破>10%の確率で、攻撃に爆破(300%)を上乗せする。
・赤鬼ノ爪剣/五等級
<パッシブスキル:貫通>50%の確率で、敵の防御力を無視することができる。
・赤鬼大剣/五等級
<パッシブスキル:停滞>30%の確率で、敵の速さを5%低下させる。
【青鬼シリーズ】
・雪鬼ノ喝/四等級
<アクティブスキル: 嗢鉢羅(うばら) >音声盾型の防御。
・雪鬼ノ円/四等級(NEW)
<アクティブスキル: 尼刺部陀(にらぶだ) >音声円型の防御。
――――――――――――――――
――――――――――――――――
『召喚可能な地獄装備品』
【赤鬼シリーズ】
・炎鬼の指輪/四等級
<パッシブスキル:炎攻>攻撃力+250
・炎鬼の腕輪/四等級(NEW)
<アクティブスキル:炎々>使用者の攻撃力を2.25倍にする。
・赤鬼ネックレス/五等級
<アクティブスキル:無導>地獄武器を自在に操作する。
・赤鬼イヤリング/五等級
<アクティブスキル:鼓導>使用者の全ステータス値を1.2倍にする。
・赤鬼アンクレット/五等級
<アクティブスキル:御導>地獄武器の確率効果を1.5倍に増加させる。
【青鬼シリーズ】
・雪鬼の数珠/四等級
<パッシブスキル:氷防>防御力+250
・雪鬼の刺青/四等級(NEW)
<アクティブスキル:氷々>使用者の防御力を2.25倍にする。
――――――――――――――――
テンジは新たに四つの地獄アイテムを獲得した。
『炎鬼ノ対剣』『炎鬼の腕輪』『雪鬼ノ円』『雪鬼の刺青』この四種である。