軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

191 お泊まり翌日の朝食後

お泊まりだったとはいえ、起きてしまえば特に普段の休日と変わる事はなかった。

いつも通りに真昼お手製の朝食を食べて洗濯物を回し、片付けや軽い掃除をしてゆったりと寛ぐ。

真昼のお陰で掃除が習慣化しているので部屋は綺麗に保たれており、一回の掃除に手間がかからなくなったのがありがたいところだ。

「昼はどうする?」

「んー。昨日のミートソースパスタのソースを残してるので小さめの器にラザニアを作ろうかと」

「また手間のかかるものを」

「ホワイトソース作るくらいですよ。それとも他のものがよかったですか?」

「いや、真昼が作るなら正直なんでもいい。どれも美味しいから期待してる」

「お上手な事で」

くすりと笑った真昼だが、お世辞でもなんでもなく真昼の料理は美味しい。正直その辺の女子高生ではまず太刀打ち出来ないだろうし、下手なレストランより余程美味しいと思う。

もちろん恋人だから、という補正が入っているとは思うが、それでも外食より真昼の料理が食べたいと思うくらいには美味しいものを作ってくれるのだ。

楽しみだなあ、とこぼすと、真昼は困ったように笑う。

「……そう言われると、腕によりをかけなきゃいけなくなりますね」

「別にいつも通りでいいんだけどな」

「周くんが楽しみにしているなら頑張りますよ。楽しみにしておいてください」

そう言ってくれるのはありがたいが意気込ませて無駄に力を入れさせるのも悪いなあ、と思うので、今から力を抜いておこうと隣に座る真昼をよしよしと撫でておく。

急に撫でられた真昼は「何かあれば撫でる癖がついていませんか」とこぼしつつも、満更でもなさそうに周の好きにさせていた。

しばらく真昼を撫でていたら自然と真昼が周にもたれかかってくるので、周も自然な動作で真昼を抱えて膝の上に乗せると、微妙に咎めるような眼差しを向けられる。

「……何で甘やかそうとしているのですか」

「甘やかしたかったから……というか、こう、何か抱き締めたかった」

「くまさんでも貸してあげましょうか」

「真昼さんがいいなあ」

「仕方ありませんね、もう」

特別ですよ、と言いつつ心地よさそうに周にもたれた真昼に、周も笑って真昼を胸に寄せて撫でるのを再開する。

「……学校のやつらには絶対見せられないなあ」

「見られたくないですしそもそも見せたりしませんよ。周くんにしかしません」

「そりゃあありがたい」

こんな芯からとろけた甘えモードの真昼を男子達に見せたらとんでもない事になるので、これは周だけが見られるものである。

見せたところで彼らのもとに真昼がいく訳がないが、妄想で使われるのも癪なので見せるつもりはなかった。

「……そういや、俺が真昼の彼氏だって周知されたのにまだ真昼に言い寄るやつが結構居るよなあ」

「脅されてるんじゃないかとも言われましたね。周くんをなんだと思ってるのでしょうか」

「まあよく知らないやつらからすれば、俺は冴えない男だからなあ」

「……それ次言ったら怒りますからね」

「他人からの評価が、だよ。俺は俺なりに真昼の隣に立ってどうこう言われないように努力してるし自負があるよ」

「よろしい」

周が真昼にしたように真昼も周の頭を撫でてくる。

私も甘やかしたい、というのが態度に出ている真昼にそっと苦笑して、真昼が周の腿に跨がって撫でてくるのを好きにさせておいた。