軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

089 崩壊の足音(PART3)

――――1学年前期中間試験。

それは本来であれば、【忘れられた聖樹林】に眠っていた古竜―― 煌血竜(こうけつりゅう) ブルートが目覚めるも、主人公グレイが自身の中に秘める英雄レイヴァーンの力を引き出し、討伐するという内容だった。

しかし現実は、ジュリアンによる襲撃やリオンとの戦闘など、イレギュラー続きの結果となった。

本来ならばその二人はメインエピソードⅣに登場するボス。

今の俺たちが挑むにはあまりにも強敵だったが、ゲームとは違う様々な状況を駆使することで、何とか犠牲者を出すことなく中間試験を終えることができた。

これによりメインエピソードⅠは終幕し、メインエピソードⅡへと突入する。

第二章(メインエピソードⅡ) では、これまで以上の絶望が待ち受けているに違いない――というわけではなかった。

原作における第二章は、死にゲーと称される『ダンジョン・アカデミア』の中で、最もキャラクターとプレイヤーに優しい章と言っても過言ではない。

舞台となるのは、ステラアカデミーが所有するリゾート島『ソルナ島』。

そこで一年編前期の期末試験――クラス対抗戦が行われる。

リゾート島ということで試験の合間にはヒロインたちが水着姿となりラブコメイベントが発生するなど、サービスシーンも多い。

肝心のクラス対抗戦では、煌血竜ブルートを討伐したグレイをライバル視したユーリたちAクラスの面々が積極的に関わってくる。

結果的に試験結果でAクラスには及ばなかったもの、主人公グレイを中心にEクラスが快進撃を見せるという、熱い展開になる――――

―――― は(・) ず(・) 、 だ(・) っ(・) た(・) の(・) だ(・) が(・) 。

「くっ、なぜ、こんなことに……」

「………………」

――クラス対抗戦当日。

俺の隣にいるのは、陽光を受けてひときわ輝く金色の長髪に、翠玉のような双眸を持つ少女――ユーリ・シュテルクスト。

日々の鍛錬により均整の取れた美しい体は一部を除き、透き通るような晴天の下にあらわとなっていた。

そんな彼女は膝を抱え、先ほどから現状への不満を口にしていた。

そしてちらりと、俺に視線を向けてくると、

「しかも、よりによってコイツと二人きりなど……」

――――そう。

どういうわけか現在、俺――アレン・クロードとユーリは無人島に二人、水着姿のまま遭難しているのだった。

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なんでだよ。