軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

60回目 食材の山

食品ガチャは一回・銀貨一枚! いつものガチャの十分の一で回せるから、白金貨一枚(一千万円)で千回まわせるよ! お得だね!

でもその変わり☆2の確率が95%だから、ほとんど☆2しか出ないよ! キビシイね!!

「…………いや本当にキビシイわ。ほとんど野菜しか出ないんだもの」

「95%が☆2じゃしょうがないですよ、ガモン様。でも、☆3だってたまに出てますし、さっきは凄く喜んでいたじゃないですか」

「ああ、米な。☆3で米が十キロ出て来たのは確かに嬉しかった。ガチャから出て来た物だから俺のスキルに入れておけるし、それなら腐らないからな。いくら出ても良いっちゃ良いんだけど。…………流石に多すぎるよな?」

寮の共同スペースに積まれに積まれた野菜・肉・魚・調味料・果物、そして米! その他にもうどんやらスパゲッティやらラーメンやらと、様々な食材が一同にかいしていた。

何気にレトルトのカレーとか親子丼がうれしいなぁ。生活ガチャからは炊飯器も出ていたから、あとで米と一緒に食べよう。

「いやはやいやはや。これはまた凄まじい。白金貨一枚でこれならば、ガモン殿さえいれば飢饉など起きませんな」

「それはどうですかね。やっぱり食材は、人の手で育てた方が良いと思いますよ?」

「それもそうですな。しかし困りましたな。調子に乗って千回分すべて回してしまったのは失敗でした。これだけの食材となれば、保存も一苦労ですな」

まあなぁ。だって食材が山になっているものな。…………いや、野菜はある程度保存できるし、乾麺に至ってはほぼ問題ない。ヤバイのは肉と魚だ。特に生のヤツはすぐに腐ってしまうだろうし。

「会頭! まずは今日の夕食として試してみませんか? 台所用品の検証で我々が台所を占拠してしまっていたので、まだ夕食の準備が出来ていないのです」

俺達が食材の山を眺めていると、ゲンゴウの部下がそんな事を言ってきた。その声を聞いてふと窓の外を見ると、外はもう真っ暗だった。いつの間にか、時刻はすっかり夜である。

「うむ、そうか。…………そうだな。我々で一度試してみん事には品質も解らんな。どれ、まずは無難に焼いてみるか」

「…………焼くか。それならやっぱ、バーベキューだな。たしかバーベキューコンロも炭も、生活ガチャから出てましたよね?」

「バーベキューコンロですか。ええ、確かにありましたな。…………しかし、一回のバーベキューで肉も魚も使いきるのは不可能でしょうな。…………ガモン殿、ひとつお願いがあるのですが」

「解ってます。悪くなりそうな物は、取り敢えず俺が預かりますよ」

「ありがとうございます。…………さあ! お前達! また班を分けるぞ! ガモン殿に預かってもらう物のリストの作成と、肉や野菜の下準備、それにバーベキューコンロの準備だ!」

「「「はい!」」」

ゲンゴウの指示ひとつで、部下達はササッと三班に別れて作業が始まった。

いや凄いな。本当になんの相談もなく三班に別れて作業を開始したぞ。こういう言い方が正しいのか解らんが、よく訓練されている。

そして素晴らしく手際の良いゲンゴウの部下達の手によってリストは完璧に作られ、野菜や肉の下処理は終わり、バーベキューコンロは炭火で暖まった。しかもバーベキューコンロの炭火は端の方に寄せられて火加減の調節も出来ていた。完璧である。

「よし! どんどん焼いていけ! バーベキューソースには種類があるからお好みでな! おっと鉄板の用意も忘れるな! 俺が焼きそば作っちゃる!!」

「ほほぅ! このソースは深みがなかなか…………。野菜も肉も旨いですな! これほど立派で味の良い野菜など、そうはありませんぞ!」

「肉も旨いがタマネギも旨い!」

「おい、このトウモロコシってのスゲーぞ! メッチャ旨い!」

「ふわあぁっ! 焼きそばって美味しい!」

バーベキューは大盛況。なんだかテンションが上がってしまった俺が作った焼きそばもとても喜ばれた。

って言うか、ガチャから出てきた食材が美味すぎるんだけど? 俺は実は人参の独特の臭みが苦手で、食えはするけどあまり好きじゃないんだけど、このガチャから出てきた人参は普通に食えた。椎茸なんかも、焼いて塩しかふってないのにメチャクチャ旨い。

そして…………フフフッ。流石は食品ガチャだ。そう、こういう席には欠かせない物もちゃんと出ていたのだよ。

「さあ野郎ども、準備はできたか? いくぞ! 杯を飲み干すと書いて!」

「「かんぱーーーーいっ!!!!」」

ガコガコッ! と打ち合わされるのは缶ビール! そう! あの食品ガチャからは、なんと缶ビールも出て来ていたのだ。それぞれが☆2で一缶ずつなので銘柄こそバラバラだが、それもまた良い!

キンキンに冷えたヤツを俺のスキルに保存していたので冷え方も最高である。そしてビールが苦手な人には日本酒やブランデー、ワインにシャンパンなど盛り沢山だ。

ゲンゴウ達も最初こそビールの強い炭酸に驚いていたが、酒類は概ね好評だった。そして、やはり女性陣にはケーキやアイスなどのデザートが受けていた。

こうして、この日の夜はとてつもなく盛り上がり、次の日には二日酔いで顔色を悪くした者共が、治癒魔法の使えるシエラの前に列をつくったのだった。