軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

389回目 ☆5『桃源の酒泉』

☆5『桃源の酒泉』

・仙道を極めた者達が創造した『極楽』とも言われる世界にある『仙酒』が湧き出る源泉。仙道の究極の到達点の一つであり、その酒はあらゆる『穢れ』を撥ね付け、また浄化する。

・決して枯れる事の無い酒の泉だが、使用するためには拠点に設置する必要がある。拠点に設置する事で、その場に居るフレンドは居るだけで体力と魔力が僅かずつ回復する。

・桃系の甘い口当たりの酒はとても飲みやすい。そしていくら飲んでも悪酔いなどせず二日酔いにもならないため、老若男女問わずに飲む事ができる。

「設置型か。レティア、いるか?」

『はい。マスター、何かご用ですか?』

「☆5『桃源の酒泉』ってアイテムがあるんだけど、これを設置するのにいい場所ってあるか?」

『では『スキル倉庫』へ繋いで確認致します。承認してください』

レティアに『スキル倉庫』の使用を許可すると、レティアは『桃源の酒泉』を確認したらしく、『理解しました』と返事をしてきた。

『マスター、『桃源の酒泉』を私に預けて下さい。私であれば、幻獣との戦闘中に支援として使用する事も可能です』

「そうか、ならレティアに預ける事にする。頼んだぞ。…………そうだ、『幻獣』は今どうなっている?」

『ドゥルクが観測していますが、大気圏を身を削りながら落ちている所です。この『レナスティア』で受け止める事を加味しまして、落ちてくるまでにあと一時間ほど掛かると思われます』

「まだ一時間もあるのか? 宇宙から落ちてくるだけなのに、かなり時間が掛かっているな」

『そうですね。要因は色々ありますが、一番大きいのは女神ヴァティーとアルジャーノンの張った結界による抵抗でしょうか。落ちてくる軌道を狙って結界を飛ばし、時間を稼いでいるようです』

「ヴァティーにアルジャーノン? あぁそうか、幻獣が目印にしたのは女神ヴァティーだったな。じゃあアルジャーノンはもうヴァティーの所か」

『はい。幻獣の事を知るや女神ヴァティーの所に走りました』

それは当然だな。アルジャーノンにとっては、ヴァティーの事が何よりも優先されるからな。ヴァティーに何かあれば、すぐにヴァティーの所に戻るのは解っていた事だ。

「他の皆は? アレス達も来ているか?」

『はい。全員が集まって作戦会議をしています』

「なら、俺も行くか」

天空城の指令室の隣にある会議室に行く。そこは席が階段状になって向かい合う形の会議室だった。真ん中には透明なスクリーンがどちらからでも見える様に配置してあり、クランメンバー達はそこで向き合うように座って作戦会議をしていた。

中央のスクリーンに映し出されているのは、やたらと鋭利な鱗に身を包んだ凶悪そうなトカゲが落下している映像だ。

あれが幻獣『ブレイドロックドラゴン』か。大気圏に突入しているからか、熱を持って赤くなっているな。

「やっと来やしたね、旦那」

「バルタ!! カラーズカ侯爵の所に居なくて大丈夫なのか!?」

「そのカラーズカ侯爵から、旦那の所に行けと命令されたんでさぁ。あっしらの所にもアレの叫び声は聞こえやしたからね、世界の危機を救って来いとの命令でさぁ」

「…………正直助かるよ。戦力が多すぎるって事はおそらく無いからな」

「ええ、アレが相手じゃそうでしょうね」

と、俺がバルタと話していると、シエラが俺を呼びに来た。

「ガモン様。話は後にして、こちらで食事を取って下さい。作戦の概要は説明しますので、食べながら聞いて下さい。あまり時間もありませんので」

「お、おう。…………作戦はもう立て終わってたのか。解った、そうするよ」

食事をしながら、仲間達の立てた作戦を聞く。

あの幻獣『ブレイドロックドラゴン』は、今も瘴気を撒き散らしながら落ちて来ている。あれが地上や海上に落ちれば、その場所を中心としてかなりの広範囲が瘴気によって汚染されてしまう。

それを防ぐ為にも、俺達は☆5『◇天空城『レナスティア』』の上で戦う事にしているのだが、瘴気は幻獣の体から常に放たれている。それは俺達も、この『レナスティア』すらも汚染する毒だ。

一応、その対策となる☆5『桃源の酒泉』は手に入れたが、もし幻獣がこの『レナスティア』を飛び出した場合、事態は最悪なものとなる。

そこで、まず落ちて来た『ブレイドロックドラゴン』を、シエラが☆5『神罰の鎖』で縛る事になった。そうなるとシエラはその場から動けなくなるので、トレマとイオスの双子がシエラの護衛となる。

そして、他の仲間達はアレス率いる前衛チーム、カーネリア率いる後衛チーム、バルタ率いる遊撃チームに別れて戦う事になる。

…………俺の役目は遊撃チームだ。それも、☆5『機動鎧『トライフォース』』を装備しての遊撃チーム。

俺が前衛じゃない理由は簡単だ。俺が死ぬと『方舟』との戦いが詰む。

この幻獣『ブレイドロックドラゴン』戦は世界を救う戦いではあるが、言わば前哨戦。しょせんは中ボスの戦いだ。こんな所で死んでいる場合じゃない。つまりはそう言う事だ。

だが、俺だって戦う。死ねない事など理解しているが、それは仲間達だって変わらない。役目を逸脱する気はないが、精一杯戦う事に変わりなど無い。

目的は幻獣『ブレイドロックドラゴン』の撃破。それも、全員が生き残った上での撃破だ。そのくらい出来ないと、『方舟』となんか戦える訳が無いからな。