軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

28回目 特訓! 盾使い!

「…………どうなんだろコレ。そしてやっぱりハズレ枠だったんだな、ひのきの棒…………」

「まあ確かにいっぱい出やしたが、ハズレとまではいきやせんぜ。コイツは持ってるだけで効果を発揮しやすからね。持ってて損はありやせんぜ」

「それに、まだどんなスキルを持ってるのかは解らないけど、現時点で役立ちそうな装備もあるし、特にこの、○○の弾丸ってのは面白いよ。最初に込める念に応じて、弾にも矢にもなるんだろ? それも、この手の中に収まる箱の中に百発分も入っているってのは、便利だよ。普通に」

ティムの持っているのは衝撃の弾丸と言うガチャ装備だ。タバコの箱くらいの大きさなのだが、その中には敵に当たると衝撃波を放つ弾丸が百個入っている。

そして、それを使う際に例えば『矢が欲しい』と念じていれば矢が出てくるし、『弾が欲しい』と念じていれば弾が出て来る、持ち運びに便利な『弾倉』、もしくは『矢筒』なのだ。ただし、一度決定した弾の種類は途中で変更が出来ない点に注意が必要だ。

「そうでやすね。弓使いには、たまりませんぜ。しかも回復の弾丸ってのは、撃ち込んだ相手を回復させるんでやしょ? 遠くの味方を回復できるなんざ、魔法よりも役立つ場面がありやすぜ」

「撃たれた側はビックリするだろうけどね」

「ハハハッ! 違いねぇ!」

三人で色々と話合った結果、それぞれが使いたい装備を選び熟練度を上げる事になった。もちろん、ランクアップ出来る装備は最大までランクアップした上でだ。そうしておいて熟練度をMAXにすれば、スキルが手に入るのだから、やらない理由は無い。

体の装備はともかくとして武器については、俺はオーソドックスに『銅の剣』を選び、バルタはひのきの棒をサブウエポンに回して、メインウエポンにはスリングショットを選んでいた。

ティムについては氷魔弾の弓があるので武器は変わらない。その代わりと言うか、各種○○の弾丸を持って行き、色々と検証すると言っていた。

バルタのスリングショットの弾にもなるので、弾丸系の消耗は激しそうだ。一応、これもランクアップ対象ではあるのだが、そうすると数が足りなくなりそうなので、今回はランクアップさせないで使う事にしてある。

そして、翌日。

「じゃあ、ちょっと行って来る。僕の事は気にしなくていいからね」

「いってらっしゃい」

「何もねぇとは思いやすが、お気をつけて。あっしらは西の森に近い平原にいやすんで、何かあればフレンド・チャットで呼んでくだせぇ」

ティムは、俺達の旅の終着点であるタミナルの街で俺達を待っているカラーズカ家の者に、少し遅れる旨を伝える伝聞を頼みに冒険者ギルドへと向かい、その後は一人で訓練を兼ねて○○の弾丸シリーズの検証を行うと言って出かけて行った。

残った俺達は、先程バルタが言ったように西の森へと向かい、その少し手前の平原で特訓である。

銅の鉢金や銅の鎧など、銅シリーズに身を包んだ俺の手には、最大までランクアップさせた☆3装備『反撃の盾』がある。今日はこれら装備の熟練度上げと共に、俺が受け持つ盾役の特訓をバルタにつけて貰うのだ。

「いやぁしかし、ちょうど良い物が手に入りやしたね。これは特訓にはうってつけでさぁ」

そんな事を言うバルタの手にあるのは、☆3装備として出て来た『孤独の呼子』である。アクセサリー系の装備で、見た目はまんまホイッスル。コイツを吹くと、一番近くにいるモンスターがたった一体で現れると言う便利アイテムだ。

まだお試しって事でランクアップこそさせていないが、何度か使ってみると、遠くの方からゴブリンが一匹で走って来たり、コボルトが一匹で走って来たりしたのだ。本当に一匹だけで来るあたり、マジで謎アイテムである。

「違いますぜ旦那! 正面から受けちゃダメでさぁ! 基本はいなすように斜めに! 正面はこちらから弾き飛ばしに行く時に使うもんでさぁ!!」

「おう! 了解!!」

一匹だけで現れるモンスター。しかもそれがゴブリンやコボルトなので本来ならば瞬殺なのだが、これは盾役の特訓である。

俺はバルタに言われるままに、モンスターの攻撃を反らし、いなし、弾いていく。

そして一匹につき十回ほど盾役をこなしたら、そのモンスターにトドメを刺して次に向かうのだ。

「いいですかい、盾役の攻撃は敵を受け流した時に行うもんでさぁ。狙うのは首や心臓。それが無理なら武器を持つ手首、それも無理なら背中から内臓を貫くように刺すんでさぁ! どんな頑強なモンスターでも、必ず繋ぎ目ってもんがありやす、そしてどんな強大なモンスターでも内臓ってのは丸ごと弱点でさぁ。隙間を縫って臓器を貫くってのは、生き物であれば必ず効きやすからね!」

「エグイけど、まあそりゃそうだ!」

ただし、魔物によっては体液に酸や、内臓に腐食毒を持っているヤツもいるとも説明された。酸と腐食毒って、そいつらは本当に生き物なのか?

そしてある程度なれた所で、今度はバルタとの模擬戦もこなした。やはり直線的なモンスターと違って、歴戦の勇士たるバルタの攻撃は中々防げず、俺は装備を固めているにも関わらずボコボコにされたのだった。

バルタの言っていた隙間を縫うってのがよく解ったよ。鎧の隙間をひのきの棒で突かれまくって青アザだらけですよ、ドチクショウ。