軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

195回目 ☆5装備確定チケット

「……………………やってしまった」

やっちゃったなぁーー、やっちゃったよぉーー。完全に魔が差したなぁーー、白金板がいっぱいあるんだものなぁーー。やっちゃったなぁーー。

ドゥルクの遺産でいっぱい手に入った時はまだ我慢できたんだよ。でもその後、魔王と『郷愁の禍津像』の情報を買うのに白金板十枚も出して今回はその情報の礼とジョルダン王国からの支援として白金板二十枚も貰ってと、白金板が飛ぶように行き来して結局増えたんだよ。

いや大事な金なのは解るんだよ? 冒険者ギルドで依頼を受けても白金板なんて貰えない。『ドランクモンキー』の討伐と、メスの小猿の売却金を合わせても大金貨一枚と金貨四枚だった。つまり百四十万円である。

冒険者ギルドの依頼では白金板どころか白金貨だってそうはない。そんなのは指名依頼かBランク以上の依頼でにしか無いものだ。それも数は少ない。

もちろんまだDランクの俺は受けられない。要は冒険者として稼げる金には限界があるわけだ。

「あぁーー、やっちゃったなぁーー」

「まさか本当に入れるとは…………。あの、ガモン殿。先程のは白金板ですよね? しかも何枚も入れてましたが、一体なにをしているのか聞いても?」

「ずっと「やっちゃった」とも言っていますが、何をやっちゃったんですか? ガモン様」

「私、見てたけど、コイツ白金板を十枚は落としていたわよ? 床には落ちなかったけど、あれってスキルにお金を入れていたの?」

仲間が集まる俺の部屋のリビングで、シエラにアレスにカーネリアにと、三人の視線が俺に集中する。

三人の手には漫画本が持たれており、テーブルの上にあるのは駄菓子だ。シエラとアレスは控えめな量だが、カーネリアのテーブルの上には山のようにお菓子が積まれている。しかも既に半分ほどは消費しているらしく、お菓子のオマケで付いていたシールやカードが増えていた。シールやカード付きのお菓子が、カーネリアのお気に入りなのである。

ちなみに余談だが、カード付きの小袋ポテチは当たり付きで、当たるとカードバインダーが貰えるのだが、カーネリアがそれを引き当てて喜んだ時にカードがバインダーに変わるという中々のファンタジーが起きた。

なるほど、当たるとそうなるのか。と、感心してしまったよ。

さて、まぁそれはいいとして三人の疑問に答えようか。

「…………うん、まあ入れたよね白金板十枚。そんで買っちゃったよね。……………………『☆5装備確定チケット』」

「☆5…………? …………ええっ!?」

「どうしてそんなに驚いているんですか、シエラ殿?」

「何? それって☆5の装備が確実に手に入るヤツなの? そんなのあるなら、いっぱい買っておきなさいよ」

☆5装備確定チケットを知らない二人は微妙な反応をし、どうやら知っているシエラはとても驚いた。

あれ? シエラに話した事あったかな? …………いや、もしかしたらティムから聞いたのかも知れない。シエラとティムは、毎日チャットしているらしいからな。

「…………いっぱい買うか。残念だけどそれは無理だな。買ってみて解ったけど、これは一度に一枚しか買えない。一枚買うとクールタイム、買えない時間ができるやつだ。☆5装備確定チケットの場合は十四日間だ」

「そうなの? でも☆5って凄いんでしょ、シエラから聞いたわ。ならやっぱり買っておくべきよ。十四日間経ったらすぐにでも。ちなみに幾らなの?」

「……………………さっき俺がスキルに入れた金額」

「スキルに入れたって…………? え!? 白金板十枚ってこと!? 嘘! まさかそれ一枚で!?」

そう。俺のスキルの中にある『マイスター・ショップ』ではガチャに関係する様々なアイテムが買える。必ず装備が手に入るチケットや必ず書籍が手に入るチケットがそれだ。

それぞれ何枚でも買える訳ではなく、何枚か買うとクールタイムが設定されているし、値段もガチャに比べて結構お高い。まあ欲しいアイテムの種類やそのレア度が選べるんだから当然と言えばそうなのだが。

そしてその中でも最も高価なアイテムの一つが、この『☆5装備確定チケット』である。お値段驚異の白金板十枚。つまりは十億円である。

ちなみにこのチケットの存在を初めて知った時、ティムとバルタは「安い」と評した。アイツらちょっとおかしい。確かに☆5はぶっ壊れ性能だし実際に凄いけども、十億円を出して買うのは普通躊躇うよね。

だからこそテンションに負けて買っちゃった俺はこんなに悶えている訳だし。

「白金板十枚…………。でも、そんなに凄いのが出てくるなら、事情を話して国に予算を…………いえダメね、それをすると国に利用される未来しか見えないわ」

「…………国から貰った支援金は、セーフだよね?」

「……………………内緒にしておきましょ。それを知って利用しないほど、国ってのは甘くないわ」

国に雇われていて、さらに叔父が魔導大臣であるカーネリアの言葉だと重みが違うな。

取り敢えず、このチケットを買った事はここにいるメンバーだけの秘密にする事になった。新しい☆5のアイテムを見れば勘づく奴もいるだろうが、それはもうガチャから出たで押し通そうと思う。

…………まあそれはそれとして。せっかく買った☆5装備確定チケットだ。さっそく使ってみるとしよう。