軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

875話 花木栽培ex

カレー作りをルフレに任せた俺は、次なるexスキルの確認を行うことにした。香辛料栽培exと一緒に取得したスキル、花木栽培exだ。

栽培した雑草扱いの花に、特殊な効果が付くっていうスキルなんだが……。これも、育てている花を鑑定すると僅かな変化があった。

名称:コスモス

レア度:1 品質:★10

効果:なし。観賞用。

名称:コスモス

レア度:1 品質:★7

効果:観賞用。その美しさと芳香は、不思議な活力をもたらす。

また、不思議な活力をもたらす、だよ。これをそのまま花瓶に活けてみたけど、どんな効果があるかは分からなかった。というか、何の変化もないのだ。

加工してみないと、真の効果は発揮されないらしい。

パッと思いついた、ポプリと押し花を作ってみる。どちらももう慣れたものなので、結構早く作れちゃうのだ。

「で、結果がこれか……」

「トリ!」

名称:ポプリ・コスモス

レア度:1 品質:★5

効果:小物。使用すると、30分間、封印耐性・微を付与。

名称:押し花の栞・コスモス

レア度:1 品質:★4

効果:小物。使用時、30分間、封印耐性・小を付与。

香辛料と似ているな。こちらも状態異常耐性が付与されるアイテムになるらしい。食べればよかった香辛料と違って、こちらは使用時に効果が発動するようだった。

「ポプリを使ってみるか」

「トリリ!」

「えーっと、ウィンドウから選んで、使用っと」

「トリー」

ポプリを使うと、微かにコスモスの甘い香りが漂う。オレアが大喜びだ。ステータスを確認すると、確かに耐性が表示されているな。

同時に、ポプリの品質が1下がっていた。この辺、効果なしポプリと同じ仕様だった。品質が0になるとアイテムが壊れるのである。

栞は魔本に挟まないといけないから、試せないんだよな。でも、封印耐性っていうのはいいと思う。封印は魔術系スキルを一定時間封じてくる状態異常なので、魔本使いにとっても脅威だし。

まあ、耐性・微じゃ気休めにしかならんけど。

「栞は限定的過ぎるし、作るならポプリか?」

封印耐性高めのやつが作れたら、ソーヤ君用に栞を作るくらいでいいだろう。

「他に花で作れる小物とか雑貨ってあったっけ? 香水とか?」

「トリリ!」

「お? 何か作るの?」

オレアがコスモスを手に取って、何やらよじよじとやりはじめた。コスモスの茎を編み込んでる? そのまま見守っていると、オレアが作ったのは小さい輪っかのようなものだった。

コスモスを使って、腕輪を作ったらしい。コスモスの花が輪っかのように連なった、非常に可愛らしいミサンガだ。

名称:花のミサンガ

レア度:1 品質:★4 耐久:20

効果:封印耐性(微)

重量:0

なんと装備品扱いだった。効果が永続なのは凄いけど、耐久が20じゃすぐに壊れそうだ。防御力もないし、このままじゃ使えんな。デカい花だと邪魔になりそうだし。

あと思い出したのはハーバリウムってやつである。以前ゲーム内で見たことがあるけど、作り方が分からんのよな。当面はポプリとミサンガでいいか。

「じゃ、今度はチューリップで色々作ってみよう」

「トリ!」

やる気十分のオレアと一緒に様々な花を試していった。香辛料は精神系状態異常への耐性だったが、花木の場合は特殊系状態異常への耐性が得られるらしい。

魔法スキルが一定時間使えなくなる封印。回復効果が低下する呪詛。状態異常耐性が低下する脆弱。さらに、腕力低下や敏捷低下などの各種ステータス低下。これらに対する耐性は見たことがないので、結構珍しいかもしれない。

あと、同じ耐性を持つ別種の花を組み合わせることで、効果を増すことができたのも香辛料と同じだな。一番できが良かったのがこれである。

名称:ポプリ

レア度:1 品質:★7

効果:小物。使用すると、30分間、知力低下耐性・中を付与。

花のミサンガ

レア度:1 品質:★6 耐久:30

効果:知力低下耐性(中)

重量:0

どちらも、アジサイ、菖蒲、パンジーを組み合わせて作ったアイテムになる。中耐性が付いていれば実用レベルと言っていいだろう。

無人販売所でのデフォルトの売値は2000Gだった。どうやらexで育てた花は、普通の雑木の100倍くらいの価値であるらしい。100倍は凄いように思うけど、元々5Gや10Gのアイテムだから、100倍でも大したことないんだよね……。

大量に作って売っても、大した儲けは出そうもなかった。これなら中薬草を栽培して中級ポーションを量産した方が何十倍も儲かるのである。

「自分で使うか、納品に使うかかなぁ? 農業ギルドの定期納品にいい影響あるといいんだけど……」

「トリ?」

「ちょっとギルドに行ってくるから、ミサンガとポプリを作っておいてくれるか? 残していく分は、加工しちゃっていいから」

「トリ!」

俺はいくつかの花をインベントリに仕舞うと、農業ギルドへと向かった。毎日納品クエストをこなしているけど、その中に香辛料の納品、花の納品というクエストがあるのだ。

種類は指定されていないのでいつもは適当に選んでるけど、このexスキルで育てた花ならどうなるのか?

「おお! これはいいものだな!」

「納品に使うと、貢献度が増えたりしますか?」

「もちろんだぜ! それに、新しいクエストもあるぞ!」

なんと、「活力をもたらす作物の納品」という、ピンポイントなクエストがあった。これが、雑木や雑草のex品の納品専用クエストなんだろう。

新しいクエストが日課に加わりそうだ。まあ、報酬はメッチャ安いけど、貢献度のためにこれも頑張りますかね。

「……とはいえ、このくらいじゃ全然exスキルに使ったボーナスポイントを取り返せんな。もっと色々と活用方法を考えなきゃ……」

このままじゃ、大量にポイントを使ってゲットしたスキルなのに、微妙な耐性アイテムと、ちょっとの貢献ポイントを手に入れるだけの微妙スキルになってしまうのだ。

「あー、でも、そろそろ港にいかねば」

exスキルの研究は空いた時間に少しずつやっていこう。