軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

857話 セカンドジョブは?

セカンドジョブを解放したのだが、悩みに悩んだ末、どの職業を選ぶかすぐには決められなかった。

とりあえず他のことをしながら考えようと、浮遊島で新しく購入した畑で色々と仕事をこなす。雲黍以外にも種を購入して、種まきをしてみたのだ。

雲野菜と呼ばれる種類なんだが、全部が真っ白なことが特徴であるらしい。雲黍の他は雲茄子、雲葱、雲芋の4種類である。

水属性と光属性を含んだ野菜らしく、料理に付くバフが今から楽しみだ。

そして、仕事しながら考えた結果訳がわからなくなったので、もう一度休憩しながらじっくりと考えることにした。

「……一番無難なのは、サモナーかねぇ?」

今までテイムできなかったサモナー専用モンスをゲットできるというのは大きい。例えば、ブリーズキティとか。

あの超可愛い子猫ちゃんを従魔にできるなら、それだけでサモナーになる価値があるだろう。完全召喚で呼び出せばモフモフもできるし。

緑っぽい毛皮の子猫の腹に顔をうずめて、モフる。それだけできっと至福の時間が味わえるだろう。

うちにはマスコットのダンゴがいるだろうって? 確かにダンゴは可愛い。フワフワな毛が最高の三毛猫ちゃんだ。

でも、それはそれ! これはこれなのだ!

マスコットのダンゴと、モンスターのブリーズキティは全くの別物! さわり心地が全然違う! 多分!

うん。考えていたら、それしかないって思えてきたぞ! 俺はサモナーになって、 ブリーズキティを愛でるぞぉぉぉ!

「よし、ここはサモナーを――」

「スネ?」

「ポコ?」

「ホゲー」

「お? お前らきたのか?」

俺がセカンドジョブをサモナーにしようと決めた直後、購入した畑に妖怪たちが姿を現した。

この畑にも転移扉をしっかり設置してあるから、ちゃんと皆が遊びにこられる。まあ、パーティに入っていないと畑の外には出られないから、メッチャ狭いけどね。

空の上の畑に遊びに来たらしい。まあ、パッと見じゃ空って分からないけどね。上を見上げれば、空がちょっと近くには感じられるかな?

にしても、いつも同じ場所で寝ているハナミアラシが移動してるのは珍しい。よほど浮遊島が気になっていたのだろうか?

「ポン」

「スネー!」

「ホゲ」

「うーん? なんだなんだ?」

スネコスリが俺の頭の上に乗り、チャガマは俺の右肩に顎を乗せ、ハナミアラシは左側からクリオネのような首を伸ばしてウィンドウを覗き込む。

チャガマは俺が地面に胡坐かいてるからギリ届いてる感じだろう。後ろから見たらピーンと伸びた狸足が可愛いに違いない。

3人ともが俺の体を揺すり、何やらアピールしている。というか、初期妖怪3人組がやってきた理由はアレだろう。

「もしかして、セカンドジョブを陰陽師にしてほしいのか?」

「ポコ!」

「スネスネ!」

「ホゲ!」

妖怪であるこいつらの立場からすれば当然か。まあ、考えてみればそれが一番いいかね? 妖怪の数も増えてきて、その力をより借りることができるようになるわけだし。

わざわざハナミアラシがここまでやってくるほどには熱望しているようだ。本当に、お社周辺以外にいるのは珍しいのである。

「でもごめんな」

「ポン?」

「もうサモナー選ぶって決めちゃったからさぁ」

「スネ!」

「ホゲゲ!」

えー、そんな驚愕したようなリアクションされたら、罪悪感わくなぁ。

「でも、やっぱサモナーを――」

「ポコー……」

「スネ……」

「ホゲェ!」

「う……」

涙目とかズルい! ハナミアラシまで!

「サモナ――」

「ポコォォォ……」

「スネネネー……」

「ホーゲェェ!」

ちょっと面白くなってきちゃったぞ。

「サモ――」

「ポンポコォォォ!」

「スネネネェェェェー!」

「ホーゲゲェェェ!」

分かった! 分かったから! 顔を押し付けてグリグリすんなって! スネコスリとチャガマは可愛いもんだけど、ハナミアラシに後頭部グリグリされんのは怖いから!

「……それじゃ陰陽師をセカンドジョブにしとくか」

「ポコポン!」

「スーネー!」

「ホゲゲー!」

すぐ泣き止みやがって! まあ、分かってるけどさ! ええい仕方ない! 陰陽師をポチっとなぁ!

ピッポーン。

俺がセカンドジョブ決定のボタンを押すと、すぐにおなじみの音とともにワールドアナウンスが聞こえてきた。

《プレイヤーによって、セカンドジョブが解放されました。最初に解放したプレイヤーに、称号『第二職業解放者』が授与されます》

まあ、ですよねー。これはさすがに分かってた。超重要システムだし。大喜びで踊り出した妖怪たちを愛でていると、呼び出し音が聞こえる。

プルルルルル!

ほら、アリッサさんからフレンドコールきた。

「もしもし」

「セカンドジョォォォォブ!」

声でか! というか、挨拶もなしにそれですか! ちょっと怖い!