軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

736話 アコラとウルスラ

卵から孵った二足歩行のコアラ型モンス、ココアラのアコラ。

現在は装備なしなのでいくつか試してみると、布の体装備とアクセサリーなら装備できるようだった。

モンスでこれだけしっかり装備品が選べるのは珍しい。

最初は俺のお古が装備できないか試したんだけど、サイズが合わないらしい。今は身長が50センチもなくて、極小サイズ扱いだからなぁ。

ただ、うちには、今や裁縫まで覚えたアイネがいる! その場で布を取り出し、ササッとアコラに合うローブを作り上げてくれた。

アクセサリーは、ヒムカが作ったネックレスだ。

フードが付いた白いローブに、魔法耐性アップとHP自動回復・微が付いた銀のネックレスを身につけたアコラは、皆に見せるようにその場でポージングをしている。両手を大きく上げたバンザイポーズが可愛いね!

「アコラのスキルチェックとレベリングを兼ねて、ボス狩りに行くか」

初期ボスならちょうどいい相手だし、流派クエストついでにレベリングしてしまおう。

「パーティメンバーは――」

「モグモ!」

「トリリ!」

ドリモとオレアが手を挙げた。というか、全員手を挙げてるんだけど。

「フマ!」

「ヤヤー!」

アイネとファウがグイグイ来てるが、俺の顔に纏わりつくんじゃありません!

「まあ、ドリモとオレアは一緒に行こうか」

「トリ」

「モグ」

まあ当然だよねーって顔だな。いいけど。あと4枠だが、もう1枚盾役が欲しいな。それと、回復、後衛はいるだろう。人馬流クエストも進めたいから……。

「後は、オルト、ルフレ、メルム、キャロだ!」

「キキュ!」

「ヤヤー!」

「ちょ、やめろって! 今回はお前らは留守番しててくれって!」

「キキュ!」

「ヤヤ!」

「アコラに絡むな! アコラに自分たちを選ばせようとすんじゃない!」

「キュー……」

「ヤー……」

みんな、最年少のアコラにいい所見せたいんだろう。他の子たちも残念そうだ。

「じゃ、いくか」

「ラ!」

「うん? アコラ、どうした?」

「ラー!」

なぜかアコラが俺の足にしがみ付いた。そのまま、俺を見上げている。

「ラ?」

もしかして、これで移動すんの? まあ、コアラっぽいっちゃコアラっぽいか? 町の外でもこれじゃないよな?

みんなで移動する。

プレイヤーたちの視線が俺の足元に向いているのが分かるな。まあ、仕方ないけど。みんなして視線が下に向くから、だんだん面白くなってきちゃったぜ。

「し、白銀しゃん!」

「うん? ああ、ウルスラ。久しぶりだな」

「久しぶり! それで! そ、その子は! その子は何!」

すんごい勢いで駆け寄ってきたのは、テイマー仲間のウルスラだった。相変わらずのボンデージルックだ。

そんな女王様が、鼻息荒く俺の足元を見つめている。

「ラ?」

「きゃ、きゃわいいいぃぃいぃんんんん! コ、コアラ! コアラちゃんよ!」

まあ、ウルスラはドリモのことも撫でたがってたし、可愛い物やモフモフなものが好きなんだろう。

というか、ドリモールを連れているんだけど。

「モグモ」

「モグ」

「モグモー」

「モグー」

うちのドリモとモグモグ会話している。なんとなくだけど、ドリモが慰めてやってる感じ? うちの主がすいません的に頭を下げてるし。ドリモがその肩をポンポンと叩いてやっている。

おいウルスラ、お前んとこのモグラさんがハードボイルドに落ち込んでるぞ?

「はぁはぁはぁ……コアラちゃん、撫でていい?」

「アコラが嫌がらないならいいけど……」

「アコラちゃんって言うのね! な、撫でていい?」

「ラ」

アコラがフルフルと首を横に振る。

「えぇぇ……! ダ、ダメ? 優しく触るから!」

「ラ」

「しょんなぁ!」

アコラはドリモと同じで、ツンデレ系だったらしい。というか、獣タイプのモンスはテイム相手以外には触らせたくない子が多いのかもしれんな。

「すまんな、ウルスラ」

「うう……その子の情報、早耳猫に売ってる?」

「いや? そんな凄い情報でもないぞ? オレアとドリモの卵から生まれたんだよ」

「!」

ウルスラが何故か周囲を見回した。そして、誰もいないことを確認して、胸をなでおろす。

「もう! そんなあっさりと情報を口にしちゃダメ!」

「お、おお? そうか?」

「そうよ! まあ、今回は私しか聞いてないし、広めないでおくから」

「わ、分かったよ」

ウルスラ、怖そうな格好に反していいやつだな。

「テイムできる場所が分かるならすぐ行くのに!」

「いやー、俺も分からんなぁ。でも、ドリモールみたいに、試練の中にいる可能性はあるんじゃないか? 探索され尽くしてないだろうし」

「あ! そうだった! ドリモールを見つけてくれてありがとう! 念願のモグラちゃんを私もゲットしたわ!」

「モグ」

ウルスラが嬉しそうに自分のドリモールを撫でる。少し話を聞くと、やはり竜血覚醒は所持していないらしい。

だが、ドリモールを探していた者たちはモフリ目的がほとんどなので、問題とは思っていないようだった。

「コアラちゃんもよろしく」

「そればかりは運だから……」

「よろしくお願いします!」

「み、見つけたらすぐ報告するから……」

「おなしゃーっす!」

ウルスラ土下座すんな!