軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

493話 1000万の使い道

「一気に大金持ちだが、このお金で何を買おうかな?」

装備は更新したばかりだし、やっぱりホーム関係かな?

いずれ各精霊の試練を攻略するときのことを考えて、ルフレ、ヒムカ、アイネの好感度を上昇させるための施設を揃えたいのだ。

「いや、オークションまで取っておくのも悪くはないか?」

明後日には再びオークションが開催される。そこでランダムアイテムボックスを狙うのも手だろう。

タゴサックみたいに邪悪樹をゲットできる可能性は低いだろうが、面白いアイテムがゲットできるかもしれん。

「うーん。でも、やっぱホームの生産設備がいいかな」

ランダムアイテムボックスはかなり注目されているから、落札額も上がるだろう。それなのに、絶対にいいアイテムがゲットできるとも限らなかった。

それよりは確実に有益なことにつぎ込む方がいい。

1000万あれば、以前諦めた万能工房・二型にアップグレードができるのだ。

「よし! 不動産屋さんに行こう!」

そして、俺は有り金をほぼ全部つぎ込んで、ホームの設備をさらに強化したのであった。

まずはメインである万能工房・二型。これは、全ての生産に対応している万能工房の発展形で、効果がかなり上昇していた。それこそ、木工工房などの特化型の一型に比べても、遜色ないほどだ。

ある意味、特化工房・一型の詰め合わせと言ってもよかった。

それに加え、2種類の特殊な施設も入手してある。

1つが、ホームマインⅡ。以前手に入れたホームマインのアップグレードバージョンだ。

前のやつが、鉄鉱石までしか産出されなかったのに比べ、こちらは銀鉱石や軽銀。さらには水鉱石、火鉱石などの属性鉱石に、低品質の宝石なども生み出されるらしい。

きっとヒムカが喜んでくれるだろう。

2つ目が風耕畑。暴風草などのエアプランツ類を育てるための風耕柵を、一段アップグレードしたものである。

藤棚のような見た目だった風耕柵に比べ、外見がかなり変化している。高さ5メートルほどの、石造りの壁2枚が平行に並んだ見た目だ。

壁の間にはエアプランツを生やすための細長い管がいくつも走っており、その管に刻まれた溝に種を埋め込むらしい。

壁の間には、常に強い風が吹き込み続けているという。ただ、この風が他の畑に影響を及ぼすことはないというので、そこは安心してよさそうだ。

風耕畑は風系の施設である。風耕畑を設置するかどうか聞いてみたらアイネが非常に喜んでいたのだ。

それに、エアプランツは蚕の餌にもなる。暴風草を食べさせると、風属性を持った糸が生み出されるらしい。アイネの仕事がさらにはかどるだろう。

これで所持金はスッカラカンだが、いい買い物ができたんじゃないかな?

畑に戻ると、早速アイネが風耕畑で遊んでいた。

「フーママー!」

「楽しそうだな」

「フーマー!」

壁の間を吹き抜ける風に乗って、凄まじい速度でバビューンと飛び出したかと思うと、今度は逆側から風に向かって突進していく。

前に進む速度と、吹き付ける風の威力が釣り合うことで、まるでホバリングしているかのようだ。

「フーマー!」

あれだ、子供が風が強い日に、前傾姿勢で風に逆らいながら「飛ばされるー!」って楽しそうに叫んでいるのと同じだろう。

俺も小さい頃は、台風の日とかにやっていた。何が面白いのかって言われると、もう分からないけど。

「みんなの畑仕事の邪魔すんなよー」

「フマ!」

俺に向かって敬礼をしたアイネが、その体勢のまま強風で流されていく。ただ、それもまた楽しいらしく、上下逆さまになりながらも笑顔だった。

アイネが喜んでくれているようで、買った甲斐があるよね。

「次はホームマインだな」

ホームの地下に設置したホームマインⅡに向かうと、すでにヒムカがその前にいた。扉を開けると、その先は洞窟の内部だ。まあ、全長5メートルくらいしかないけど。

その行き止まりに、金属の箱が置いてある。その前に立つと、ウィンドウが立ち上がった。この箱が簡易インベントリになっており、ホームマインで生み出された鉱石が自動で溜まっていくのだ。

「ヒムー!」

ヒムカが簡易インベントリから鉱石を取り出し、高々と掲げて目を輝かせた。

「お、いきなり銀鉱石と風鉱石が採れたのか! 鉄鉱石も結構な量があるし、珪砂とかも手に入ってるぞ。初日から悪くない収穫じゃないか」

「ヒム!」

嬉しげに頷くヒムカ。これでまた、色々なものを作ってもらおう。ホームマインで銀鉱石をたくさんゲットできるなら、銀食器の量産なども可能かもしれない。

サクラの作ったテーブルに、アイネの作ったテーブルクロスを敷き、ヒムカの作った食器を並べ、オルト、クママ、オレアの作った食材をルフレが調理した料理を乗せ、食べる。

うむ、楽しそうだ。いや、今でもやろうと思えばできるけど、間に合わせだからね。やるならそれ用に揃えたいのである。

「よし、まずは万能工房でヒムカと一緒に何か作るか!」

「ヒム!」

実は、称号の報酬で手に入れたランダムスキルスクロールを使ったところ、彫金スキルが手に入ったのだ。これがあれば、ヒムカが作ってくれたインゴットから、アクセサリーなどが作れる。

まあ、まだレベルが1だから、銅とかで訓練しないといけないけど。いずれ、高性能のアクセサリーを自分で作れるようになるかもしれない。