軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

487話 土霊の試練・中ボス以降

土霊の試練の中ボスは、以前も戦った土霊のガーディアンだ。甲殻を纏ったアリクイに似た姿で、土魔術などを連発してくる。

前回はアミミンさんとマッツンさんと一緒でも、メチャクチャ苦戦したのだが……。

「うおらぁぁ! ぶっとべぇ!」

「農家舐めんなぁぁ!」

「とりゃあ! その首よこせぇ!」

タゴサックがアッパースイング気味に繰り出したシャベルが、土霊のガーディアンの体を浮かせた。そこを、つがるんのクワとチャームのデスサイズが襲う。

農家? どこがだ?

むしろ、狩人というか、狩猟民族的な? 思わず「ガーディアンさん逃げてぇ!」って言いたくなる光景だ。

アカリの大剣の方が、何故かマシに見えるから不思議である。ただ、ダメージは圧倒的にアカリが勝っているけどな。

「たぁぁ! ブレイド・ストーム!」

アカリが大剣を連続で振り回すと、10発近い剣の形のオーラが飛んで行く。多分、1発で俺の魔術並みの攻撃力があるだろう。

その連撃は、防御態勢に入って硬くなったガーディアンを吹き飛ばし、仰向け状態にするほどの威力であった。

だが、アカリは止まらず、追撃を仕掛ける。兜が恐竜を模しているので、身を低くして駆ける姿には結構な迫力があった。

今のアカリは、以前装備していた狂戦士風の黒い鎧じゃなかったのだ。

色は同じように黒いんだが、金属鎧ではない。恐竜の鱗で作った、全身を覆う鱗鎧だった。黒い鱗は、染色したそうだ。

頭部はスピノサウルスを模しているのだろう。結構厳つい。

某大作RPGの第4作目に登場する、裏切り竜騎士風の装備と言えばわかりやすいかな? 今にも「しょうきにもどった」とか言い出しそうだ。

復讐狂戦士といい、裏切り竜騎士といい、アカリは影や闇のあるキャラのテイストが好きなのかもしれない。

まあ、こっちは槍じゃなくて大剣だが。

「止め!」

結局、ピンチに陥る場面もなく、10分ほどで勝利できてしまっていた。レベルも装備も今の方が上なのだから、当たり前だろう。

「楽勝だったな。俺たちも強くなったもんだ」

「キキュー!」

「クックマ!」

俺たちは何もしてないけど。

いや、一応、イカルの護衛はしてたよ? たまに飛んでくる範囲攻撃をオルトやサクラが防いでくれていたのだ。

「キキュ」

「クマ」

「ドヤ顔してるとこ悪いが、お前ら何もしてないからな?」

まじで、クママとリックは俺と一緒に見てただけである。まあ、待機しろって命令したのは俺だけどさ。

「そ、そんなことありません。ずっと横にいてくれて、頼もしかったです!」

「キュー」

「クマー」

「照れるな! ともかく、お前らはイカルの護衛を最優先だからな?」

すぐに調子に乗るんだから。この先は敵も強くなるだろうし、油断して足を掬われないといいけど。

ただ、その心配は杞憂であった。

中ボス以降、確かに難易度は上昇したが、大苦戦するほどではなかったのである。

少なくとも戦闘で死に戻る程ではなかった。アカリたちがいれば問題ないだろう。

雑魚戦では、アカリとチャームが積極的に前に出て戦っていた。どうやら役割分担をしているらしく、タゴサックとつがるんを温存しているようだ。

まあ、2人だけでもメッチャ強いから問題ないだろう。

俺たちだけだったらどうなのかって?

Hahaha! そりゃあ、無理に決まっているだろう! 俺たちだぜ?

真面目な話、準備をしっかりしてくればどうにかなるとは思う。ただ、かなりギリギリのチャレンジになるだろう。

少なくとも、今回のように余裕を持った攻略にはならないはずだった。

特に雑魚敵戦だ。出現する敵の種類は変わらないが、大幅にレベルアップしている。しかも、進化した個体まで時折現れるのだ。

「ロック・スネークだ!」

「イカル、エスク、オルトの後ろに!」

「は、はい!」

タゴサックが叫んだ通り、部屋の中には体長6メートル近い、巨大な岩石の蛇が鎮座していた。

こいつがストーン・スネークの進化先の1つ、ロック・スネークである。

基本はストーン・スネークと変わらないんだが、1・5倍ほどに長くなり、体を形作る石がよりゴツイ岩に変わっていた。

土魔術に毒の牙。高い防御力と岩への擬態能力。接近戦から遠距離戦まで、満遍なくこなすことが可能である。

「よっしゃ! まかせろ!」

つがるんのクワが大地系特効能力をもっているので意外と楽に勝利できているが、俺たちだけならこうはいかないだろう。

さらにギミックの攻略も、後半になると一筋縄ではいかなくなっていた。

ダミーの隠し通路が20個もある部屋や、ボタンを守るガーディアンを倒さねばならない部屋。

特に酷いのが、迷路のようになった隠し通路のどこかにある隠しボタンを押すまで、部屋に敵が出現し続ける部屋だろう。

上級者はそれを利用して素材集めをすると言うが、俺たちには無理だ。ロック・スネークが同時に出現した時には、まじでヤバかったからね。

あいつら、イカルの真後ろに出現するんだもんな。

リックとクママは敵を倒すために前に出過ぎていたため、完全に間に合わなかったし。サクラがイカルを庇わなければ、危険であっただろう。

思い出すだけで冷や汗が出る。

ファウとルフレじゃ、重い攻撃は受けきれないしね。リックも軽いが、木実弾を使えば敵の攻撃を相殺可能なのだ。

「さて、リック被告、クママ被告。言いたいことはあるかね?」

「キュ……」

「クマ……」

反省はしているようだな。いや、このいかにも反省してますっていう顔とポーズ、ヤッてないか? むしろ反省してないっぽい?

「……あの、私は無事だったんですし、あまり怒らないであげてください」

「キュー!」

「クマー!」

こいつら、やっぱり反省してないんじゃないか? コロッと態度変えやがって。イカルの後ろに隠れても、クママは隠れきれていないぞ?

「……イカルに免じて今回は許してやるが、もう同じ失敗するなよ?」

「キッキュー!」

「クックマー!」

今までで一番綺麗な敬礼だな! スクショしておくけど!