軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

35話 クッキー色々作ってみました

俺はアリッサさんに別れを告げ、ローブを買ったルインの店に向かった。リックと俺の装備を入手するためだ。

「よう、何か探しものかい?」

「実はリスをテイムしまして。何か装備品はないですかね? 防具が欲しいんですよ」

「リスの防具か……。これとかどうだ?」

「バンダナですか?」

名称:真紅のバンダナ

レア度:1 品質:★8 耐久:100

効果:防御力+4、麻痺耐性

重量:1

名称:翡翠のバンダナ

レア度:1 品質:★8 耐久:100

効果:防御力+4、毒耐性

重量:1

「ああ、これならリスの首にまいたりできるだろ?」

軽いのもいいね。リックの俊敏性を損なう事もないだろう。

「いいですね。おいくらですか?」

「各3000Gだな」

「じゃあ、赤いの下さい」

リックにはこっちの方が似合いそうだし、スカーフと言ったら赤だろう。

「毎度」

「あと、杖を見せてもらえます?」

「お? ようやっとまともな杖を使うか?」

「はい、水魔術メインで戦うことにしたんで」

そう、これまでは場合によっては剣や槍のスキルを取ることも考えていたので控えてきたが、サクラに前衛は任せられるようになったからね。ここで杖もきっちりした物に買い替えてしまおうという訳だ。

「予算は?」

「うーん。手持は10000Gは残しておきたいし……。10000~14000Gくらいですね」

「じゃあ、これかこれかこれだな」

名称:水樹の杖

レア度:3 品質:★6 耐久:130

効果:攻撃力+3、魔法力+21、水系魔術消費軽減・小、火系魔術消費上昇・中

重量:1

名称:水鉱石の杖

レア度:3 品質:★6 耐久:200

効果:攻撃力+13、魔法力+17、水系魔術威力上昇・微、火系魔術威力低下・中

重量:4

名称:魔樫の杖

レア度:2 品質:★8 耐久:230

効果:攻撃力+10、魔法力+16、MP自然回復上昇・微

重量:3

どれもいいな。魔術特化の水樹の杖と、物理も行ける水鉱石の杖。強さは劣るが耐久も高く、MPの自然回復力が上がるおかげで継戦能力の高い魔樫の杖。

まあ、値は一番張るけど、やっぱり水樹の杖かな。水鉱石の杖は強いけど、重いしね。それに水系魔術消費軽減は無視できないのだ。

因みに、水樹の杖が12000G、水鉱石の杖が11000G、魔樫の杖が8800Gである。

「じゃあ、水樹の杖で」

「おう、12000Gだ」

さて思わぬ散財をしてしまったが、戦力も向上したし、この後は新素材を使って楽しい実験タイムだ!

俺は畑に戻ると、調合や料理のレシピをチェックした。

新素材を手に入れたことにより、いくつか有効化されているレシピがある。1つはさっき収穫した緑桃を使ったレシピだ。4つ収穫できたからね。何度か試すことができる。

選択可能になっているレシピを試してみる。使うのはハチミツ、果物、水だ。心当たりはある。ハチミツニンジンジュースだ。あれは野菜だったが。似た物が出来るんじゃなかろうか。

とりあえず試してみよう。

切った桃と浄化水、ハチミツを調合鉢に入れて、かき混ぜる。すると、数秒後にはアイテムが出来上がっていた。

名称:ハチミツピーチジュース

レア度:2 品質★3

効果:満腹度32%回復

やっぱりね。予想通りだ。さて、ここでちょっと手間を加えてみようかな。

緑桃は皮をむいてみるか。実際、さっきのジュースには微妙に沈殿物みたいなものがあったし。浄化水も煮沸しちゃおう。ハチミツは変えようがないから、これが今できる最大限の工夫だ。

名称:ハチミツピーチジュース

レア度:2 品質:★5

効果:満腹度24%回復:1時間、体力+1

なん、だと? 満腹度の回復率は下がったが、バフ効果が付いた。え? 凄くないこれ? 食事でもバフが付くんだ。初めて見た。だって美味しい食事で、バフ有りなんだぞ?

携帯食で腹を満たしている奴らはまだ多いらしい。攻略は全然進んでないけど、俺の食事情は結構上位かも知れないな。

ほ、他のレシピも試そう。今度は青どんぐりを使った携帯食だ。

ピカッと光り、香ばしい匂いのする携帯食が出来た。これも上手く行ったな。しかも食用草に青どんぐりを混ぜるだけのお手軽レシピだ。次は胡桃で試そう。

出来上がった携帯食は見た目は似たような物だ。5%だけ回復率が良いけど。まあ、重要なのは味だな。食べ比べしてみるか。

早速ジュースとクッキーを食べてみる。

「うま! マジで美味い!」

どんぐりクッキーはリアルで食べるカロリーバーみたいな味だ。パッサパサで甘さも大分控えめだが、初期からある携帯食とくらべたら十分美味しい。

でも胡桃の方が美味しいな。より甘くて、パサパサ感も控えめだ。胡桃の方が多少珍しいみたいだし、その差だろう。

ジュースは文句なく甘い。今後はクッキーとジュースを常備したいところだな。1回の調合で5つ作れる携帯食と違って、こっちは複数素材を使って1つしか作れないが、それでもこの美味さを知ってしまってはもう携帯食には戻れない。

「そうだ、これってハチミツ混ぜられないか?」

木の実は殻を剝くこともできそうだし、まだ工夫の余地がありそうな気がする。いや、待てよ? リアルだとどんぐりって水にさらして灰汁を取るとか聞いたことがあるぞ?

うーん。でも時間がかかるよな……。とりあえずは殻を剥いて砕くだけにしておこう。調合鉢にハチミツ、食用草、殻を剥いて砕いた青どんぐりを入れて調合してみた。次に胡桃でも同じように試す。

出来上がったのは2種類。ハチミツどんぐりクッキーとハチミツ胡桃クッキーだった。回復量は同じだけど、重要なのは味だからな。

しかもオリジナルレシピが完成したぞ! 普通のレシピページではなく、オリジナルというページに登録された。なんかやる気が出てきたな。もっともっと改良して、色々なオリジナルレシピを開発してやるぜ。

今作ったものを試食してみた。満腹度はもう100%なんだが、構うもんか。

「やばい、美味すぎる」

甘味がきちんと足され、本当に美味しい。

「他に何かアイディアは無いか? ジュースかクッキーに混ぜたりできる物とか?」

そうだ、薬草とかどうだろう? 味はともかく、HP回復効果とかつくかも。

ゴリゴリ――ボン

うお! 失敗か? なんか爆発して黒い煙が立ち上っているが。出来上がったのはゴミだった。スキルが低いせいか、もともと無理なのか……。

他の物とかじゃなく胡桃とどんぐり、両方使ってみたらどうだろうか? ミックスナッツ的な感じで。早速、青どんぐりと胡桃とハチミツを使ってクッキーを作ってみる。

名称:ハチミツナッツクッキー

レア度:2 品質:★3

効果:満腹度27%回復:1時間、満腹度減少防止

やった! 成功だ。しかも1時間満腹度が減らないなんて、かなり良い効果だぞ。より満腹度の管理が楽になるな。

今日残ってる素材で使えそうなものはもうないかな? いや、待てよ。混ぜられるものがあった。ワイルドストロベリーだ。俺はハチミツナッツクッキーにさらにこれを混ぜ込んでみた。

名称:ハチミツナッツクッキー・ハーブミックス

レア度:2 品質:★3

効果:満腹度27%回復:1時間、満腹度減少防止

名前以外は何も変わらないな。とりあえずハチミツナッツクッキーを食べて比べてみようかな。

「見た目はどんぐりクッキーとほとんど変わらないけど」

だが、口にしてみると、メチャメチャ美味かった! 味が全然違う。材料費は結構かさむけど、絶対にこれが良い。さっきまで美味しいと思っていたどんぐりクッキーじゃもう物足りないな。やばい、舌が贅沢になっていく。

ハーブミックスは最早市販のクッキーだった。甘酸っぱいフルーツを混ぜ込んだような味がする。俺の好みの味だ。効果なんざ無くてもいい! これからはワイルドストロベリーの収穫量を増やそう。

そうだ、これだけ美味しいんだし、オルト達も食べるかな? 試しにジュースをオルトにあげてみた。

「ムムムムー!」

以前にジュースを飲んだ時のように、ハッスルハッスルだ。作業スピードが格段に上がったのが目に見えてわかる。今後は出来るだけこれをあげた方が作業が捗りそうだな。

サクラにも渡そうとしてみるが受け取らない。

「――――?」

どうも光合成スキルのおかげで、食事が必要ないらしい。これは便利だけど、オルトみたいな食べ物ブーストが効かないってことでもある。

リックはどうだ? ジュースを飲むのかどうか分からないが。

「キュ? キュキュ!」

やはりジュースを受け取らない。だが、代わりに胡桃クッキーを食べ始めた。ほほう。そっちの方が好みか。

種族ごとに好物が違うんだろう。で、好きな物を食べると、張り切って作業をしてくれると。

「じゃあ、さらに樹を増やそうかな。従魔の食事用にも必要だからな」

今後もモンスは増える予定だし、そいつらの食事も賄わないとね。俺は緑桃、胡桃、青どんぐりをオルトに手渡しログアウトした。