軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

164話 早耳猫との探索の結果

ジャンケンで、門を潜るメンバーが決まった後、俺は一旦畑に戻ってモンスターを連れてくることにした。アリッサさんたちとダンジョンに向かうからね。

アリッサさんたちが街を探索している間に、ささっと行って戻って来る。連れてくるのは、オルト、サクラ、リック、ファウの4名だ。戦闘力よりも、採取と補助に重きを置いた編成である。

「お待たせしました」

「ムムー」

「あ、お帰り~」

土霊の街に戻ると、早耳猫の人たちが迎えてくれる。街のマッピングなどはまだ終わっていない様だが、先にダンジョンに向かうらしい。街の探索は後でもできるしね。

因みに、スキルスクロールは貰えなかった。あれはやはり初回解放者限定だったようだ。

「おお、白銀さんのノームだ!」

「ウンディーネたんいない……」

「妖精ちゃんが欲しい!」

「いや、確かノームと樹精の配魂で生まれるんだろ? だったら、ここでノームを手に入れたら可能性はあるんじゃないか?」

「なるほど!」

うちの子たちを見てざわついている。まあ、可愛いからしょうがないけど。でも、彼らが言う通り、精霊門の情報が出回れば、ピクシーの姿は増えるかもしれない。

俺の予想でしかないけど、精霊同士の配魂で生まれるんだろうし。最速だと、ノームと火霊門の精霊かな?

いや、樹精は激レアではあるが普通のフィールドに出現することがあるらしいし、もしかしたら俺以外にテイムしているプレイヤーがいるかもしれない。その人だったら、ノームさえテイムしてしまえばすぐにでも卵が産まれる可能性はあるかもしれない。ぜひ頑張ってほしいものだ。

そんなことを話していたら、早耳猫のテイマーさんに驚かれた。

「ピクシーちゃんを他のプレイヤーが手に入れても良いんですか?」

「え? そりゃあ、構わないけど。嫌ならファウの情報を売ってないし」

「そ、そうですか……。さすが白銀さん」

なぜか褒められた。どうしてだ? 他にもピクシーがいたら、うちのファウとどう違うか比べてみたいし、進化先の違いなんかも知ることができるかもしれない。良い事ばかりじゃないか?

「さて、お話はその位にしてダンジョンに向かいましょう」

「了解」

「いよいよか!」

「鉱石掘るぜぇ! 掘りまくるぜぇ!」

アタックの前に、色々と実験するけどね。単独で別々に入ったり、パーティやチームを組んで入ったり、様々なやり方を試してみる。

すると、ダンジョンはどうやらパーティ毎に別々であると分かった。チームでダンジョンに入ることはできるので、最大はチーム12人までだ。ソロで突入すると、全員が造りが同じ違うダンジョンに飛ばされるらしい。

俺は別に気にならなかったが、アリッサさんたちはそこから色々な事を考察している。まず、レイドボスはいなさそうだと言う事。それはそうだな。12人までしか同じ試練に突入できない訳だし。

また、俺が発見した宝箱は、1人1個もらうことができる仕様だった。パーティを組んで宝箱を開けると、パーティ人数と同じ個数の暗視のネックレスが入っていたのだ。その後パーティを解除してソロで宝箱のあった場所に向かっても、宝箱は消えてしまっていた。宝箱を開けた時にパーティに編成されていたというのが重要らしい。

俺ももう一つ手に入るかと期待してたんだけどね。宝箱未開封の3人に俺たちが加わる形で宝箱を開けたんだが、3つしかネックレスが手に入らなかった。そう上手くはいかない様だ。まあ、いらない人がいれば譲ってもらえるかもしれんけど。そうそうそんな人はいないだろう。

その後はアリッサさんたちと共に土霊の試練で戦闘をこなし、俺のデータが間違っていないという裏付けが取れたところで、検証は終了となった。

一応ユニーク個体のノームが出現したんだが、結局俺たちはテイムすることはできなかった。★4品質の土結晶が手に入ったので、結果オーライだが。これで残った2人も中に入れるだろう。因みに、俺のユニークテイマーの称号と、オルトの幸運のおかげだと言われて凄い感謝された。これを譲る代わりに、他の素材や採取物のほとんどが貰えてしまったほどだ。足りない分は報酬に上乗せしてくれるらしい。

因みに、早耳猫テイマーのカルロはノームではなく、ダーク・バットをテイムしていた。ストーン・スネークはやはりサモナー用のモンスターらしく、テイムできなかったしね。闇でも見通せる飛行系のモンスターは貴重なんだとか。

ノームを狙っていたのはメイプルさんだ。彼女は畑プレイをしているのだが、テイムも取得してノームを狙っているらしい。まあ、取得したばかりの低レベルなので、ユニーク個体はおろか、普通のノームもテイムできなかったが。しばらくはここに籠る姿が見られることだろう。

「助かったわ。ありがとう」

「いえいえ。俺たちも楽に戦闘できましたから。おかげでサクラが進化しましたし」

「私達こそ、モンスの進化なんて言う貴重な物を見せてもらって、感謝してるわ。サクラちゃんの情報も売ってもらっちゃったし。情報料に上乗せしておくから」

そう、なんとこの検証の最中にサクラのレベルが25に達し、進化したのだ。それを見たアリッサさんたちの興奮する事。まあ、俺もリックが進化する時にはテンション上がったから仕方ないけどね。

サクラの進化はリックと同じ3種類だった。元々情報が少ないので全て初見なのだが、どれも面白い進化先である。多分、通常進化であろうドライアド。もう一つがハイ・トレント。ドライアドはそのまま能力が上昇する感じである。役割もほぼ今までと変化がないだろう。

ハイ・トレントは樹精分身、戦闘不可、農地管理のスキルが追加されることから、オレアの様な畑の管理専門のモンスターへ進化する様だ。トレント系は、全部がそうなのかもしれないな。とりあえず、トレントはないだろう。オレアがいるし。

そして最後の若木の精霊というのが、ユニーク進化と思われた。比べてみるとこんな感じだ。

名前:サクラ 種族:ドライアド 基礎Lv25

契約者:ユート

HP:74/74 MP:76/76

腕力14 体力22 敏捷12

器用16 知力17 精神20

スキル:育樹、樹魔術・上級、光合成、採取・上級、再生・上級、忍耐、鞭術、水耐性、魅了、木工、森守、盾術、素材生産、養蜂

装備:樹精霊の鞭、樹精霊の衣、樹精の小盾

名前:サクラ 種族:若木の精霊 基礎Lv25

契約者:ユート

HP:74/74 MP:76/76

腕力15 体力23 敏捷12

器用15 知力17 精神19

スキル:育樹、樹魔術・上級、光合成、採取、再生、忍耐、鞭術・上級、水耐性、魅了、木工・上級、森守、盾術、異常耐性、素材生産

装備:樹精霊の鞭、樹精霊の衣、樹精の小盾

ドライアドは樹魔術、採取、再生が上級となり、養蜂、素材生産が加わる。

若木の精霊は樹魔術、鞭術、木工が上級へ、異常耐性、素材生産が追加されるようだった。

養蜂を持ったクママがいなければ悩んだんだろうが、ここはユニーク進化一択だろう。木工・上級も面白そうだし。異常耐性は状態異常に対する耐性が上昇するスキルなので、壁役としてもより硬くなる。

進化したサクラは、少しだけ背が高くなった。身長はギリギリ150センチないくらいだろう。中学校に上がりたてくらいだったのが、中学3年生くらいには見えるようになった。ちょっとだけ表情も大人っぽくなった気がするし。

それ以外だと、衣装が少し派手になったかな? 今までは葉っぱを組み合わせた緑色の衣だったのだが、進化したことで各所にワンポイントで薄桃色の花があしらわれた衣装に変化したのだ。

「可愛いわね~。これは絶対に皆が欲しがるわよ。どこかに樹精が大量発生する場所がないものかしら? ユート君知らない?」

「いや、さすがに知りませんて」

「発見したら絶対に教えてね!」

「そんな場所有るんですかね?」

そもそも、サクラみたいな樹精は強力なレアモンスなんだぞ? 大量発生している場所に行ったら、俺たちなんか瞬殺だろうな。

「まあ、見つけたら情報を売りに行きますよ」