軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

③① 二年振りの再会

ーーーあの舞踏会から約二年半の月日が経過しようとしている。

あと半年ほどで再び舞踏会がある。

その為の準備を進めていた。

クリスティン・アインホルン(15歳)

65kg→45kg

マイナス20kg

トビアス・アインホルン伯爵(38歳)

90kg→ 72kg

マイナス18kg

エラ・アインホルン伯爵夫人(36歳)

80kg→55kg

マイナス25kg

オスカー・アインホルン(14歳)

75kg→55kg

マイナス20kg

全員、適正な体重に持っていく事が出来た為、心の中でガッツポーズをしていた。

これも努力の賜物といえるだろう。

もう以前のアインホルン家の面影はない。

誰もあのクリスティン・アインホルンだと分かるまい。

今年の舞踏会に行くのが楽しみで仕方なかった。

その事を想像するだけで高笑いが止まらないのだ。

そして、今日はジョエルが本当に久しぶりにアインホルン家に訪ねて来る日だった。

頻繁に手紙のやりとりはしていたが対面で会うのは以前の舞踏会以来である。

ジョエルの「会いたい」というお誘いもやんわりと断りつつ、焦らしに焦らし続けた為、今日という日を密かに楽しみにしていたのだ。

その目的はジョエルの気持ちを確認する事である。

そして反応次第では舞踏会までにジョエルを落とし込むことを目標としている。

(ジョエルがクリスティンのことをどう思っているのか、気持ちを確かめるのよ!)

今からジョエルが見せる態度で、ふくよかな女性がタイプなだけだったのか、それとも純粋にクリスティンとの時間が好きなのか、その理由がハッキリするだろう。

今までの行動を見れば、好意がある事は確かなのだ。

二人きりで会う事は、そういう意味でとられてもおかしくない。

しかしジョエルは長年、アインホルン家に来ている割には、アプローチする事もなく婚約を申し出る訳でもない。

それどころか誰とも婚約することがない謎多き令息である。

ジョエルと関わることで何か厄介事に巻き込まれるのは御免なので、今まで興味が無かったジョエルの事情を少しでも暴かなければならないと思っていた。

(なにか裏がある気がするのよね…)

ジョエルが使えなければ早々に次の相手を探さなければならない。

今回の舞踏会は、絶対にパートナーと出席したい。

それがジョエルであれば、尚良いと思っていたのだ。

「ジョエル…!久しぶりね」

「ーー!!」

「今まで断り続けてごめんなさい、会えて嬉しいわ」

「クリスティン…!?クリスティン、だよね…?」

「はい、そうですわ!」

ジョエルは宝石のような目を見開いて此方を見ている。

口元がにやけそうになるのを必死に耐えていた。

(この反応が見たくて今まで頑張って来たのよ!!フフッ、今年の舞踏会が待ち遠しいわ…っ!!)

「随分と努力したんだね…!」

「えぇ!」

「……そうか、君は変わりたかったのか」

ジョエルは優しい笑顔を見せた。

背も高くなり男らしく成長したジョエルを見て、思わずウーンと唸ってしまった。

こうして対面してみると、綺麗な少年から男性らしく変わっていくジョエルの変化には、なかなかに痺れるものを感じる。

やはり成長期とは恐ろしい。

学園に通い出すとイケメン度は更に増していくことになる。

(なんて恐ろしい男なの…!)

身近にジョエルという良い男が居ながらも、何故微塵も男性として意識をしなかったのだろうか。

(前のクリスティンの考えが気になるところね)