作品タイトル不明
【プロローグ】天才軍師、無策な作者に物申す
――物語の幕間。 そこは、戦場と執筆机の狭間にある不思議な空間。
天才軍師リナは、目の前で魂が抜けたように真っ白になっている作者を、冷ややかな目で見下ろしていた。
リナ:「……作者。一つ、よろしいでしょうか」
輝夜:「あ、リナちゃん……。うふふ、やっちゃった。全部出しちゃった……」
リナ:「『やっちゃった』ではありません。兵站部からの報告によれば、備蓄していた原稿――いえ、物語の在庫が、現時刻をもって完全に消失したと聞いています。いわゆる『ストック切れ』という事態ですね?」
輝夜:「その通り! 読者の皆様に、少しでも早くリナちゃんの活躍を見てほしくて……。テンションに任せて全弾発射(一挙投稿)したら、倉庫が綺麗さっぱり空っぽになりました!」
リナ:「……軍師として言わせてもらえば、計画性という概念が欠落していますね。これでは次の戦(更新)に進めないではないですか」
輝夜:「うぐっ……返す言葉もない。でもね、リナちゃん。何のチートもない小さな君が、知恵と勇気だけで絶望的な戦場を駆け上がっていく姿を、一刻も早く皆様に届けたかったんだ。泣き虫で食いしん坊な君が、守りたいもののために仮面を被って戦う姿をさ!」
リナ:「……私のプライバシーを勝手に広めないでください。ですが、始まったばかりのこの物語を、多くの方が楽しんでくださっているのは事実のようですね」
輝夜:「そうなんだよ! 復讐に燃える『剣聖』や、立場を脅かされ始めた『聖女』。それにライナーの活躍やマキナの『鉄の馬』……。書きたいことが山ほどあるんだ! だから、再装填のための時間を少しだけください!」
リナ:「……はぁ。仕方ありませんね。読者の皆様も、この無策な作者に免じて、しばしの休息をお許しください。リナと仲間たちのこれまでの活躍を読み返しながら、お待ちいただけると幸いです」
輝夜:「ありがとうリナちゃん! お詫びのケーキ、奮発するからね!」