軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

おはよう

なんだが温かいものを抱いて……

「っ!」

昨日のことを思い出し、急に目が覚めた!

「んっ……ジェイ様?」

モゾモゾとルビナが起き出した。眠たそうな目つきをしていたが、寝起きの顔も可愛い。

「起こしてしまったね……悪かった」

「いいえ。ジェイ様ゆっくり休めましたか? お疲れだったでしょう?」

顔を上げて体を起こそうとするルビナを思いっきり抱きしめた。

「昨日は本当に疲れていて花を見て満足してすぐに眠ってしまったようだ。こんなに愛おしいルビナがいるのに眠ってしまうくらいにね」

据え膳食わぬは男の恥というが、これは正解なのだ。

「お疲れでしたのね……ジェイ様、苦しいですよ」

「すまない。幸せを噛み締めていたんだ。朝起きて一番にルビナの顔を見られるんだから」

ルビナの体温を感じて、柔らかい髪を触れられるなんて幸せだ。そう思いながらも少し体を離した。

「私もそう思います。夜中ジェイ様の体温を感じて呼吸を合わせて眠りに落ちるのは幸せです」

ふにゃりと笑うルビナを見て思った。

私はラッキーだ。こんなにいい子を嫁に貰えるなんて! 堪らん! キスをしようとしたら扉をノックをされた。呼んでないのに!

「起きていますか?!」

「あぁ、起きている。入っていい」

のそっと体を起こした。ルビナは恥ずかしそうに顔を染め体を起こした。布団で体を隠している。

メイド長とルビナ付きのメイドも同行していた。

「朝の準備をお手伝いします。ルビナ様お部屋へ」

「……ハイ。それではジェイ様あとで」

「朝食は一緒に」

頬にキスをして一旦別れた。

「ルビナ様とご一緒でしたんですね?」

「あぁ、何か問題でもあるかい?」

このメイド長は、私が小さい時から付いていた。侯爵家を出る時に一緒に来てくれた信頼できる相手だ。

「全くありません。坊ちゃまは、ヘタレ、失礼マジメですから手を出せません」

「我慢しているんだからなっ! もし手を出した。と言ったらどうするつもりなんだ」

周りからヘタレだと思われているのか? 信頼と言う言葉が重いだけだっ!

「婚約者がいないのは女性に興味がないからかと心配していましたが、可愛らしいお嬢様を連れてくるものですから、私は嬉しくて仕方がないのですよ。もし、手を出してもきちんと責任を取るのでしょうから、よくやりました。と褒めて差し上げますよ。そんな坊ちゃまのお相手ですからお兄様方も喜ばれている事でしょう」

女性に興味がないわけではないからな。と言ってもスルーされるだろう。

「とても喜んでくれたよ。近いうちに兄達が屋敷に来る。兄弟で酒を飲むことになったんだ。丁寧にもてなしをして欲しい、部屋も整えておいてくれ」

酒を飲むなら泊まって行ってもらおう。こんな事は中々ないだろうから。

「まぁ! 畏まりました。お任せください」

驚き喜ぶメイド長は兄達が来るのが嬉しいようだ。兄達の事もメイド長は知っているから。

「ルビナには私から言うから」

「ルビナ様もお喜びになるでしょうね」

「そう思うか?」

着替え終わり、食堂へ向かおうとしていた。

「勿論です。家族思いでお優しい方です。屋敷の者は皆ルビナ様にお仕えできる日を楽しみにしていますよ」

「それは良かった。これからもよろしく頼むよ」

「なんですか、改まって。大人におなりになりましたね。坊ちゃま」

「結婚したら坊ちゃまはやめてくれるか?」

「いつまでも坊ちゃまは坊ちゃまですが、そういうわけにはいけませんね。旦那様、それともご主人様ですかね?」

嬉しそうに笑うメイド長。

「坊ちゃま以外ならなんでも良い」

「ルビナ様は奥様とお呼びしますので、旦那様とお呼びしましょうね」

なんだかくすぐったいな……

食堂へ行き新聞を読んでいるとルビナが来た。

「お待たせしてしまいましたか?」

「いや。女性の方が支度に時間が掛かるのは当然だし、新聞を読んでいたから気にしなくていいよ」

ルビナが席に着き食事が始まる。

通常朝は焼きたてパンとスープとサラダとベーコンのような簡単な物を食べる。朝からたくさんも食べられないし、手の込んだ物を作らせるのも申し訳ない。ルビナにそう伝えると、十分ですよ! と笑う。

しかしシェフはルビナがいるのならとフルーツやヨーグルトも出してくる。私一人の時には用意しないくせにな。

ちなみにレオナルドが泊まった時は朝から肉肉しい食事が出た。

「昨日兄達と話をしたんだけど、近々兄達を屋敷に招いて酒を飲もうと思っているんだ。せっかくだから泊まって行って貰いたいと思っているんだけど良いかな?」

「兄弟水入らずで過ごすなんて素敵ですね。良い機会ですしお義兄様方と写真を撮ればいかがですか? 記念になりますよ」

「写真か……確かに大人になってからは撮ったことがないな」

「お義母様に差し上げたら喜ばれそうですね」

「喜ぶかな? 今は孫達の方に関心があるだろう」

「いいえ。ご兄弟が仲良くて健康でそれぞれ活躍されているのですもの。喜ばしい事ですよ」

メイド長を見ると、頷いていた。

「そういうものか……」

次の週、兄達が休みを取って屋敷に来てくれた。執事長やメイド長は張り切っていた。もてなしの料理にはルビナの案を取り入れたそうだ。

長兄はワインが美味い。と言った。それはルビナの伯父上からの贈り物だ。と伝えた。兄達も気に入り契約をする。と言っていた。こうやって親戚として縁が繋がっていくのだろう。

楽しく懐かしい時間を過ごした。いつぶりだろうな。

次の約束はないけれど、またいつかこうやって集まれる日が来たら良いなと思った。