軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

卒業パーティー

本日、晴れて学園を卒業する事が出来ます。最終学年の提出物は多いし、テストは難しかったけれど、恥ずかしくない点数で卒業する事が出来ました。

お父様にもお母様にもお兄様にも褒められました。頑張った甲斐があります!

ジェイ様も侯爵家のご家族も喜んでくれました。ホッとしました!!

卒業式には両親が出席してくれて、その後のパーティーはジェイ様がエスコートしてくれます。

毎度お馴染みとなった? デザイナーさんがデザインしてくれたドレスをジェイ様がプレゼントしてくれました。

卒業式が終わり、着替えに帰ってジェイ様が迎えにきてくれました。

「……胸元があきすぎじゃないか?」

確かにいつもよりはすーすーしますが、そんなに気になりますかね? ドレスをプレゼントしてくれたのはジェイ様なのに?

「首筋も丸出しだなんて……」

このドレスはアップスタイルにした方がすっきりとして見えるとデザイナーさんからアドバイスを貰いました。

それに応じてヘアーアクセサリーもジェイ様からプレゼントされました。

ドレスと同じ生地のリボンにエメラルドが付いている……特注品ですよね?

もしかして……

「似合わない……ですか?」

いつものジェイ様なら、可愛いよ。とか美しいよ。と大袈裟に言ってくれるはずなのに……期待はずれだったのでしょうか。それは残念だと思い、眉が下がってしまいました。

「いや。とても似合っているんだ……すごくすごく似合っている」

「ジェイ様?」

「こんなに綺麗なルビナを他の男に見せたくないんだ……今日のルビナは本当に綺麗だ。ドレスも似合っている。髪型も、アクセサリーも全て……私の婚約者は美しくて可愛くて尊いよ」

周りのメイド達が呆れています。ジェイ様の侍従の方は下を向いて肩を震わせています。

ジェイ様は構わず私の手を取りキスをしてくれました。

「最高の褒め言葉ですね。いつも思うのですが、ジェイ様は私より私が似合うものを知っているんですね。もう自分で衣装を選べなくなってしまいそうです」

自分のセンスに自信がなくなりそうです。いつもジェイ様にプレゼントされるドレスは褒められますもの。

「ルビナの衣装はこれからも私が選んで良いのかい? ご褒美かな?」

「ご褒美? ジェイ様はたまに面白いことを言いますよね」

ふふふ。と笑う。

「あぁ、ルビナの笑った顔も可愛い……」

そろそろ行かないと遅刻してしまいそうです。今日のパーティーには保護者も参加するので両親もそろそろ出発の時間……

「あ……お父様にお母様」

二人とも無言で立ちすくんでいました。

「さっきからいたんだけどな。ジェイ殿そろそろ出発をしたらどうかな?」

お父様もお母様も何も言うまい。というような顔を見てしていました。

「……着替える時間は」

「「「ありません」」」

ルビナとルビナの両親の声が重なったので、仕方なしに馬車に乗るジェイ。

「ルビナ、きっと他の子息に誘われると思うんだ……卒業パーティーで断ることは出来ないと思うんだ。今日はめでたい日だから」

卒業証書を受け取った為、パーティーは無礼講? となるそうです。卒業の思い出に……とたまに羽目を外す生徒も居るとか? いないとか? 学園を卒業すると進路はバラバラですから、パーティーでは思い思いに過ごすそうです。

「それならジェイ様がずっと一緒にいてくだされば良いではありませんか? 一緒にいようといって離れて行ったのはジェイ様ですからね!」

(レオの結婚式での事を言っているのだろう。あれは本当に失敗したと今でも思っている。ルビナは根に持っているわけではないけれど、私が悪い)

「そうだね。ルビナの言う通りにしよう。今日は絶対にルビナの側から離れない」

「約束ですよ」

「あぁ、勿論」

******

「まぁ、ルビナさん本日もとってもお似合いです」

「ソフィアさんも、デボラさんも、レイチェルさんもとってもお似合いです! 素敵です!!」

友人達とドレスを褒め合う。ジェイ様は私の後ろでその様子を見ていた。私の友人はジェイ様もご存知なので挨拶をしていた。

友人達のドレスを見ても私の胸元は開きすぎていると言うことはなさそうです。

友人達の婚約者の方もいらして談笑の後はジェイ様とダンスを踊りました。

今回のドレスは動くと裾がひらひらと動くのでダンスをしているとまた違う雰囲気に見えます。

「ルビナはダンスが上達したね。とても踊りやすい」

「それはジェイ様のリードがお上手だからですよ」

婚約者とダンスを踊ると、他の方から申し込まれる事もあるのですが、ジェイ様は私の腰にピッタリとくっついてくれていたので、声をかけられることはありませんでした。

家に帰って、お父様とお母様と話をしていると、驚くことがありました。

「ジェイ様が、ルビナに近寄ろうとする子息がいたら微笑んで威嚇していたもの。ジェイ様に笑顔を見せられると察しのいい子息は諦めるわよ。愛されているわね」

笑いながらお母様は言った。全く気がつきませんでした。

「ルビナ、卒業おめでとう、よく頑張ったわね。これ旦那様とわたくしからよ」

執事長から渡されたので、手に取ってテーブルに置く。

「わぁ。宝石箱ですか? とても綺麗です」

私の好きなスミレの花をモチーフにしたものだった。

「卒業記念にと宝石も考えたのだけど、ルビナはたくさん持っているからな」

ジェイ様からの贈り物……ですね。お父様もお母様も笑っていました。

「……はい」

「ふふっ……そうよね。それならそれをしまうものをプレゼントしようと思ったのよ。これはオルゴールにもなっているのよ。それに写真が入るの」

お父様とお母様とお兄様と私。お兄様が結婚する前に撮った家族写真でした。オルゴールのメロディーは昔お母様が歌ってくれた子守唄。懐かしいです。

「これからルビナにも家族が増えるでしょうから写真を入れ替えて使ってね」

お母様は言いましたが、この写真はこのまま入れておくことになりそうです。

「お父様、お母様ありがとうございます。大切にします」

二人に抱きついて感謝の言葉を口にした。お父様に“自慢の娘だよ”と言われて嬉しかった。