軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

73 死亡フラグは唐突に

そうだ、中層行こう。

思い立ったが吉日って言うしね。

今の速度があれば、たいていの敵から逃げれるだろうし、今までだって死にそうな怪我しながら活動したりとかしてたんだから今更だよね。

怪我を恐れてたら何もできんのだよ。

回復は甘え。

はっきりわかんだよね。

普通ならもうちょっとしっかりレベリングすべきなんだろうけど、なんというか、早くここを離れたほうがいい気がするんだよね。

こう、ソワソワして落ち着かないというか。

というわけで、今日を限りに第4のホームを引き払おう。

さらば第4のホーム。

君には世話になった。

達者でな。

次の瞬間、第4のホームは爆散した。

余波で吹っ飛ばされる。

ゴロゴロと転がっていき、坂の真ん中あたりで止まる。

見ると、HPがわずかに減っていた。

外に居てこれなのだから、ホームの中にいたらどうなっていたことか。

私はこの惨状を引き起こした相手を見る。

『地龍カグナ LV26

HP:4198/4198(緑)

MP:3339/3654(青)

SP:2798/2798(黄)

:2995/3112(赤)

ステータスの鑑定に失敗しました』

それは、龍。

前に見た地龍アラバと比べると、ずんぐりとした印象を受ける。

その分、パワーは強そうに見える。

翼はない。

駆ける。

全速力で坂の上を目指す。

坂を駆け上り、頂点を越えてもなお走り続ける。

黄のスタミナゲージが尽きるけど、それでも足を止めない。

限界を超えた足が悲鳴を上げる。

苦しい。

けど、足は止めない。

マグマを避け、僅かな陸地をひた走る。

《熟練度が一定に達しました。スキル『SP消費緩和LV2』が『SP消費緩和LV3』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『恐怖耐性LV6』が『恐怖耐性LV7』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『瞬発LV7』が『瞬発LV8』になりました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『持久LV7』が『持久LV8』になりました》

どのくらい走ったのか、さすがに限界が来て足が止まる。

そのまま倒れ込みたい衝動に駆られるけど、気力を振り絞って後ろを振り返る。

地龍が追ってくるようなことはなかった。

助かったー。

周りに魔物がいないことを確かめて、ようやくへたりこむ。

あー。

ないわー。

何の前触れもなく地龍襲来とか、マジないわー。

死ぬかと思った。

いや、実際ちょっとでも出発するのが遅れてたら死んでた。

なんか嫌な予感がしたのはこれだったのか。

しかし、なんなのあれは?

地龍は蜘蛛の巣を見かけたらブレスブッパする決まりでもあるの?

なにそれこわい。

下層って私が気付かなかっただけで、地龍の巣窟だったりしたの?

なにそれこわい。

イヤイヤ。

さすがにあんな連中がそうゴロゴロいてたまるかって話よ。

鑑定が成功した部分のステータスを思い出す。

全部4桁だった。

おかしいでしょ。

勝てるわけないじゃん。

しかもさ、私のホームを破壊するような強力な攻撃した後だっていうのに、MPもSPもまだまだ余裕があった。

つまり、あの攻撃は単発じゃなくて、連発ができるってことだ。

ムリムリ。

何その化物。

地龍怖い。

それにしても、あの地龍は前に見た地龍アラバとも別の種類だった。

地龍アラバよりレベルは低かったけど、アラバの鑑定ができてないからどっちが強いっていうのはわからない。

けど、どっちにしろ私が戦って勝てるような存在じゃないっていうのは変わらないか。

アラバもカグナも地龍って言うからには何かしら関係があるのかな?

元は同じ種類で、進化で枝分かれしたとか。

あー、それありうるわ。

龍なんて上位種族の象徴みたいなもんだし、進化先がいっぱいあっても不思議じゃない。

それともなければ、それぞれ地龍は1種1匹しか存在しないとか?

それもありうるなー。

上位種だけに数は多くないけどそれぞれの個体が超強力とか。

いや、あのステは超強力って言って差し支えないでしょ。

それだったら出会う確率が低くなるしいいなー。

いや、ちょっと待て。

その場合、私は出会う確率がめっちゃ低いはずの地龍に2度も襲撃されたことになるじゃん。

逆に私、運超悪くない?

そ、そそそ、そんなことはないはずずず…。

死にそうな目にとかいっぱいあったけど、最終的に生き残ってるし運はいい、はず。

あれ?

けど、そもそも運のいいやつは死にそうな目に何度も遭わないか?

んん?

…ダメだ。

これ以上それを考えちゃダメだ。

ホント、紙一重だった。

欲を出してもっとレベリングしようとか考えなくてよかった。

私の運もまだまだ捨てたもんじゃない。

そういうことにしておこう。

誰かそうだと言って。

《熟練度が一定に達しました。スキル『予測LV8』が『予測LV9』になりました》

オメーには聞いてねーよ!!

何だそのバッチリすぎるタイミング!

ツッコミ待ちかよ!?

天の声(仮)お笑い芸人の才能あるんじゃねーの!?

ふう。

バカなことでちょっと興奮しちゃった。

うん。

これ以上ないくらい幸先の悪いスタートだけど、なし崩し的に中層攻略始めよう。

地龍から一刻も早く離れたいしね。