軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

292 エルフの里攻防戦②

魔王を送り出して、ついでにパペットタラテクトたちには各々の判断で動くように指示。

こいつらに足並みをそろえてると、私が自由に動けない。

さっき見たロボ程度ならこいつらだけでも対処可能なはずだし。

まあ、あれが向こうさんの最高戦力だなんて思えないから、なんかやばいのが出てきても不思議じゃないけど。

パペットタラテクト諸君は人並みに頭いいし、きっとやばいと感じたら撤退してくれるはず。

うむ。

適当に攪乱してくれたまえ。

その間に私は好き放題するから。

とはいえ、まずは何をするか。

第一候補は転生者の確保に乗り出すこと。

今のところ転生者たちに危険はなさそうだけど、こっちで保護しちゃえばより安全を保障できる。

第二候補はこのままエルフの戦力を削っていく。

ロボとか出てきた端から片しちゃるって感じで。

ぶっちゃけこれが一番いい気がするんだよなー。

ロボ以外の通常のエルフの戦力は、帝国軍と魔王軍だけでなんとかできるレベル。

ロボがなければ普通の人間にちょっと魔法の才能がプラスされたくらいだもん。

地の利があるとはいえ、帝国軍の相手をしてるところに横から魔王軍の奇襲を受けたらひとたまりもない。

ていうか、魔王軍には吸血っ子も鬼くんもメラもいるし。

あいつらだけでも蹂躙できるよね。

というわけで、私はそれ以外の戦力、つまりは地下に隠し持ってるロボを駆逐してくのがいいと思うんだ。

それさえ何とかしちゃえば勝ったも同然だし。

転生者は、胃液シスターズがいるしまあ、しばらくは放置してても大丈夫。

さーて、それではロボ狩りはっじっめっるっよー!

と、思った瞬間、あっちこっちの地面がパカッと開いて、中から大量のロボが出てきた。

ワラワラ。

えーと?

多くね?

多いよ!

パッと見だけど、確実に万単位でいるんですけど!?

おおう。

もろいと思ったら、こいつら量産型の汎用ロボだったんか。

龍種に匹敵する戦闘力のロボが万単位でいりゃ、この世界の住人には脅威だわな。

数の暴力恐るべし。

そんでもって、見覚えのある爺がそのロボの襲撃を受けている。

うん。

おなじみの帝国の爺だ。

あの爺は間違いなく帝国最強の人間、ていうか、人間の中じゃ上から数えたほうが早いくらい強いわけだけど、さすがに下位龍クラスの戦闘力があるロボが相手だと分が悪いみたい。

ふむ。

どうしたもんか。

顔見知りと言えば顔見知りではあるけど、そこまで関わりのある人間ってわけでもないし、助けてもなー。

まあ、いいや。

どうせ出てきたロボは全部スクラップにするんだし、ついでだついで。

爺を取り囲んでいるロボに向けて魔術を発動。

今度はさっきの闇魔術とは違う、空間魔術を選択。

ロボが異空間に飲み込まれ、その先に待ち受けていた分体たちに分解されていく。

その際ロボの動力、動かしているエネルギーをモグモグする。

貴重なエネルギーだし、私が有効利用するために回収させてもらう。

どうも私は外部のエネルギーを取り込むのが得意らしい。

普通は野ざらしのエネルギーなんかすぐには取り込めない、らしい。

私はできちゃってるからやるけど。

爺はロボを一体だけ倒してたけど、ほぼ相打ちみたいな感じで重症を負ってる。

ここまできたらついでだ。

ササッと治療を施す。

「おお! あなた様は…………………………! ……………………………………………………!!」

なんか爺が叫んでたけど、無視して次のロボを狩りに行く。

うん。

思い出したわ。

あの爺一度話し始めると超長いってこと。

今はそんな長話に付き合ってる暇はない。

ということで無視だ無視。

爺のいる周辺のロボはあらかたご馳走様したので、自力で戻れるでしょ。

目についたロボを片っ端から異空間に放り込んでいく。

草間くんがロボに追っかけまわされていたので救出。

タラテクト群団のところにもロボが出現してるけど、あっちはクイーンがいるし何とかなってるので後回し。

と、頑張ってロボ軍団を処理していたら、吸血っ子と鬼くんが山田くん一行をいじめている現場を発見。

なにしてんねん、あいつら。

山田くんなんか頭抱えてのたうち回ってるじゃん。

え?

なんかやばくない?

ちょっと苦しみ方が尋常じゃないんですけど、吸血っ子と鬼くん何やらかしたの?

しかも、ちょっと目を離した隙に夏目くん死んどるし!

どういうこと!?

そいつ先生のこと痛めつけてたからあとでしばき倒すつもりだったんですけど!?

なんで死んでるの!?

なんかいろいろと予定外のことが起こってるっぽいし、ちょっと様子見に行くか。

転移で吸血っ子と鬼くんのところに移動。

そこでは吸血っ子が使役してるんだろうゾンビが暴れ回り、倒れて痙攣してる山田くんを守るように大島くんとか黒が奮戦していた。

「若葉さん」

山田くんが呻きながら私を視認し、その名を口にした。

と、同時に糸が切れたみたいに意識を失う。

死んではいないみたいだけど、さっきのあの様子を見ると油断はできない。

とにかくまずは容態を確認して、治療しないと。

そう思って一歩を踏み出したけど、その前に立ちはだかる人物。

倒れた山田くんを背に隠し、必死の形相で私に剣を突き付けるのは、大島くん。

ううむ。

どっちかって言うと山田くんのこと助けようとしてるんだけど、そんな死んでもここは通さん! って感じで来られると、困る。

どうにかしろと大島くんのすぐそばにいる黒にチラッと顔を向けるけど、それを奴は無視しやがった。

どころか大島くんと並んで通せんぼする始末。

これは、黒としてじゃなくて、この場ではハイリンスとして振る舞うってことか?

うむ、ううむ。

黒がそういう態度をとるってことは、山田くんの容態は緊急を要するものじゃないってことでOK?

となると、慌てる必要はないか。

とりあえず、この混乱の元凶になってる奴をしばき倒すのが先やね。

「なぜかしら? すごくよくないオーラがご主人様から出ている気がするのは気のせいかしら?」

気のせいではないよ、吸血っ子くん。

どうせお前がなんかいらんことしたんだろ!

さあ、キリキリ吐くんだ!

何をした!?

「そんな責めるような顔をしないでよ。私何もしてないわよ? ご主人様、何かあると私のせいだって決めつけるのはよくないと思うの」

嘘だ!