軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

128 情けは他人のためならず

今日も上層をのんびり探索。

このところホントに魔物がいない。

ゲームとかだとリポップまでに間が空いたりすることもあるけど、エネミーが尽きるってことはない。

けど、現実だとそりゃ繁殖しなきゃ増えないわけで、倒せばその分減るわけで。

経験値稼ぎと食糧確保の意味で、見つけた魔物は全部狩ってるからなー。

そうでなくても私から逃げ隠れてるわけだし、見つからないのも頷けるんだけどさー。

あとちょっと、ホントにあとちょっとで進化できるとこまで経験値貯まってるんだよ。

あと雑魚2、3匹くらい。

それで進化できるのよ。

今回は中層入口近くのマイホーム使えば安全に進化できるし、食料も飽食のストック分があるから多分問題ない。

もし足りなかったとしても、地竜の死骸がまだ残ってるから、MPが回復し次第転移して食べれば問題なし。

すでに進化できる環境は整っているんだよ。

あとは経験値だけなんだよ。

くそう。

どっかにいい経験値落ちてないかなー?

今なら余裕でヒャッハー出来るのに。

落ちてないよなー。

ハア。

地道に探すしかないかー。

と、思ってたら割とあっさり見つけたよ。

経験値、もとい魔物。

蛇だね。

この上層じゃあいつ強いほうだし、倒せばレベルアップして進化できるようになる。

んだけど、問題が一つ。

蛇と人間が戦ってる。

蛇に対して立ち向かってる人間は2人。

ちょっと離れた場所で、すでに伸びてるのが2人。

その治療をしてるのが1人。

合計5人。

千里眼で状況を確認するに、蛇に襲われた冒険者って感じ?

うーん。

千里眼と鑑定が併用できればいいんだけど、パッと見じゃ、蛇の方が優勢っぽいかな?

二人がかりで蛇にも勝てないかー。

あ、すでに2人のされてるから最初は5人がかりか。

こりゃ、予想以上に人間って弱そう。

あー、どうしよう。

割り込んで蛇かっさらうこともできるけど、そうするとなるとあの人らと関わっちゃうじゃん。

面倒くさい。

けど、このまま放置するとあの人ら全滅しそうだなー。

それでもよくね?

全滅してから蛇倒せばよくね?

それならわざわざ関わらなくても良くなるじゃん。

…やっぱそれはさすがになしかなー。

それやっちゃうと元人としてどうなのって気もするし。

別にやってもいい気がするけど、面倒くさいってだけで見捨てられるあの人らもかわいそうだしね。

ということで、仕方ないから助けてやろう。

この超絶心の広い私に感謝するがいい。

ダッシュ。

わざわざ助けに来たぞー!とかそんな演出はしない。

サクッと殺って、ササッと撤退しよう。

そのほうが後腐れないしね。

そんなわけで蛇、君には退場してもらおう。

千里眼で見ていた場所に一瞬で到達。

空間起動を駆使して、蛇の頭の上に。

振り下ろす鎌。

斬撃強化とステアップの強化、さらに猛毒攻撃の追加効果。

私の鎌は呆気なく蛇の脳天を突き抜ける。

それだけで蛇のHPが一瞬で0になった。

倒れる蛇。

私は蛇の頭から鎌を引き抜き、付いた血を振り払う。

またつまらぬものを切ってしまった。

《経験値が一定に達しました。個体、ゾア・エレがLV19からLV20になりました》

《各種基礎能力値が上昇しました》

《スキル熟練度レベルアップボーナスを取得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル『気絶耐性LV3』が『気絶耐性LV4』になりました》

《スキルポイントを入手しました》

《条件を満たしました。個体、ゾア・エレが進化可能です》

《進化先の候補が複数あります。次の中からお選びください。

エデ・サイネ

グレータータラテクト

オルトカディナート》

よし!

やっとレベルアップ。

これでようやく進化できる。

さーて、冒険者(仮)の様子を見ると、呆然と動きを止めている。

まあ、気持ちわからんでもないけどね。

さて、ではこのまま蛇を担いで転移でおさらばしよう。

て、思ったけど、奥にいる気絶した2人が死にそう。

蛇の毒が効いてるっぽい。

看病してる男の人が一生懸命魔法で治そうとしてるけど、構築速度も威力も低い。

このままだと治療よりも先に死ぬ。

んー。

まあ、ここまでやったよしみだ。

やるならとことんやるか。

倒れてる2人のところに移動。

治療してた男がビックリして魔法の構築を途中で霧散させちゃったけど、別にこの人の魔法なんてあってもなくても変わんないしどうでもいい。

治療魔法発動。

状態異常回復とHP回復の魔法をそれぞれ2人分。

火耐性上げる時に使いまくってたおかげで治療魔法もだいぶスキルレベルが上がった。

この程度の毒と怪我なら問題なく回復できる。

私の魔法を見て治療をしてた男が目を見開く。

あー、これ以上関わると面倒だな。

流石にこっから先は自分らで何とかしてくれたまえ。

蛇の所に戻って、今度こそ転移しようとする。

その私の目に、とあるものが映った。

果物だった。

乾燥させた干し柿みたいな感じのやつだ。

ふおぉぉぉぉぉぉ!?

甘いもの!?

これ甘いものだよね!?

戦ってる最中にこの人らが落としたもの!?

これ貰っていい!?

ダメなんて言わせないよ!?

貰うからね!

というわけで、甘味ゲット!

うおー!

ある意味レベルアップより嬉しい!

上機嫌でスキップしながら蛇のところへ。

まだ呆然としてる冒険者(仮)を残し、蛇を抱えて今度こそ転移した。