作品タイトル不明
第166話 最終決戦! 黄龍との戦い!
扉を開けると草原が広がっている。至るところに穴が開いている。ウルフ達が戦った跡だろうか?
フロアの中央に 塒(とぐろ) を巻いている黄金色の鱗を持った巨体の蛇がいた。
頭には2本の角が生えていて先のほうで分かれている。左右2本ずつの長い髭が伸びている。
頭髪が後ろに流れていて、髪の色は黄色だ。
全身を黒いモヤのような 醜(しゅう) 気が纏っている。
兎に角でかい。
一辺が200メトルほどあるフロアなのに、その半分の長さはある。
胴回りは巨木だ。よく見ると小さな腕が付いている。腕と言うより前足なのか?
まだ寝ているようで目は開いていない。
フロアの四隅に方角に合わせて玉を置く。
東に水、西に風、北に金、南に火。
それを置いた瞬間、玉が光り出した。結界を発動したようだ。
数秒後、神獣達が瞬間移動してきた。
「結界発動して、封印を解いたぞ。すぐに黄龍が目覚めるはずだ。気を抜くな」
炎狼が声を出す。
サイドさんが黄龍に近づきながら呪文を詠唱する。
【清らかな水、清浄なる御身をもって不浄を流せ、浄化水流!】
黄龍の表面の 醜(しゅう) 気が消滅した。
既に呪文の詠唱を唱えていた、僕とヴィア主任が魔法を放つ!
【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】
【風は愛、火と 目合(まぐわ) い激しく狂え、烈風!】
蒼炎は 醜(しゅう) 気が消滅した箇所に当たり烈風と混じり合う。
15メトルほどに大きくなった蒼炎は当たったところの黄龍の身体を消滅させた。
【GAAAAAAA!!】
唸り声を上げる黄龍。
ミカが呪文の詠唱を始める。
【金剛の底力、強固な絆は永遠なり、金剛防壁!】
ミカの金剛防壁が僕らを包むと同時に当たり一面に光りが走る。
眩しくて目がチカチカする。黄龍の雷撃攻撃だ。
ミカの金剛防壁が攻撃を防ぐ。
この電撃攻撃は避けることが出来るのか?
先程、蒼炎を当てたところは黄龍の後ろ三分の一くらいのところだった。再生はしていない。
まずはコツコツと蒼炎を当てるしかない。
蒼炎の呪文を唱える。今度はサイドさんの【浄化水流】もヴィア主任の【烈風】とも併用してない単体の攻撃だ。
醜(しゅう) 気を纏っているところでは蒼炎の広がり具合いがイマイチだ。
やはり単体で蒼炎を撃って行くのはキツいかも。
【GEAOOOO!!】
叫び声を上げながら暴れる黄龍。
隙を見つけて、呪文の詠唱をするのも一苦労だ。
最初の一発で身体は三分の二くらいになっている。
切られた尻尾の方は動いていない。
【GAAAAAAA!!】
また叫び声だ。
ミカが慌てて呪文の詠唱を始める。
【金剛の底力、強固な絆は永遠なり、金剛防壁!】
ミカの金剛防壁が広がるより黄龍の雷撃攻撃のほうが一瞬早かった。
僕の右肩に電撃攻撃がカスってしまった。
僕はそのまま意識を失った。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
夢を見ていた。
夢の中のミカはいろんな表情を僕に見せてくれる。
笑っている顔、喜んでいる顔、拗ねている顔、怒っている顔、恥ずかしがっている顔、自慢気な顔、そして悲しい顔……。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
その瞬間飛び起きた。
ミカは必死に気を失っていた僕を金剛防壁で守ってくれていた。
ヴィア主任とサイドさんは剣で牽制をしてくれている。ヴィア主任とサイドさんの牽制が嫌なようで黄龍は暴れている。
どのくらい気を失っていたんだ。
「ミカ、ありがとう。もう大丈夫だ」
「ポーションをかけておいたから火傷は治ってるはずよ。アキくんの蒼炎しかダメージを与えられないから頑張ってね」
「任せとけ!ヴィア主任、サイドさん、行くよ!」
僕の声に反応してサイドさんが呪文の詠唱を始める。サイドさんの呪文が発動する前に僕とヴィア主任も呪文を詠唱する。
【清らかな水、清浄なる御身をもって不浄を流せ、浄化水流!】
黄龍の頭付近の 醜(しゅう) 気が消滅する。
ここだ!
【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】
【風は愛、火と 目合(まぐわ) い激しく狂え、烈風!】
蒼炎の魔法は黄龍の頭に直撃した。
烈風の魔法と混じり合い、半径15メトルほどに広がっていく。
蒼炎が消えると同時に黄龍の頭部が無くなっていた
黄龍の巨体はそのまま身体を横たえた。