軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第77話 ヴィア主任の授業内容の予告

ガイダンスが始まる前に、僕の面接をしてくれた校長先生のポーツ・エアージが僕のところに来て「ガイダンスと制服のための採寸が終わったら本館2階にある校長室まで来てください」と言って離れて行った。

なんだろう? とは思ったが行けば分かるさと軽く考える。

ガイダンスは授業内容や野外活動、長期休み等の年間スケジュール、学校生活における注意点等が伝えられる。

学食や購買部等で使うお金は各種ギルドカードで払えるため、どこかのギルドに登録する事を勧めていた。僕とミカは冒険者ギルドカードがあるため問題ない。

採寸は特に問題無く終了。

まだまだ身長が伸びる可能性があるから一回り大きめの制服を勧められたが、お金がたくさんあって使いきれない状態のため気にせずちょうど良い大きさの制服を購入した。

袖が長いのはカッコ悪いよね。

採寸は成績順で行うため、すぐに終わってしまった。

早速、本館2階にある校長室までミカと一緒に向かった。王都魔法学校は6学年ある。3年間で辞める子もいるが、6年間通うのが大半だ。その為、全生徒数が900人を超えている。

何が言いたいのかと言えば、広い学校の為少し迷ってしまった。

何とか本館2階にある校長室にたどり着きノックをした。すぐに返事があり扉を開ける。

校長室には校長先生と研究所のヴィア主任がいた。

2人から改めて合格おめでとうと言われ変な感じを受ける。

勧められたソファに座り校長先生が話し始めた。

「今回呼んだのは魔法実技の授業についてなんだよ。アキくんが使う蒼炎の魔法についてだが、当然だがダンジョン外で使うには厳しい。入試の時の魔法実技試験の蒼炎の威力を国が危惧していてね。魔法実技の授業であろうとダンジョン外で使う事をしないように2日前に通達があったんだ。使用する場合はその度ごとにどのように安全性を取り、本当に蒼炎の魔法を使う必要があるのかを提出して許可を取らないといけなくなった」

校長先生は間を少し取り、話を再開させた。

「毎日、魔法実技の授業がある。蒼炎の魔法を撃たせる場合には毎日使用許可を取る必要があるんだね。はっきり言えば国としては蒼炎を撃たせるなってことなんだね」

そこで校長先生はヴィア主任を見て話し出す。

「それでヴィア主任に一肌脱いでもらおうと思ってね。アキくん魔法実技の授業は全てヴィア主任に任せる事にしたんだ。急な申し出だったけどヴィア主任は喜んで受けてくれてね。今日、アキくんを呼んだのはこの件の説明のためかな」

そこでヴィア主任が口を開く。

「アキくん、面白い授業になるぞ。もうやる事は考えついている。せっかくだから君が今からワクワクして寝れなくさせるためにやる事を教えてあげよう」

ヴィア主任は自信満々の顔で僕を見る。

「君は現在、魔法は蒼炎の魔法しか使えないよね」

ヴィア主任は先生が生徒に質問するように聞いてきた。

「はい、使えないです」

「例えばどうして君がファイアーボールの呪文を唱えても魔法が発動しないか分かるかな」

「それは僕が火の属性の魔力が無いんだと思います」

「正解だ。魔法発動の条件は正しい呪文の文言で詠唱し、その魔法に適した魔力が無いと発動しない。私は風属性だからファイアーボールは使えないって事だな」

「はい、そうですね」

「なら君が蒼炎以外の魔法を発動させるのはどうすれば良い? そう簡単だ。君の魔力で発動できる呪文の文言を新しく作れば良いんだ」

僕は言うは易し、行うは難しと思った。

「そんな事が可能なんですか?」

自信満々の態度を崩さずヴィア主任は答える。

「理論上は可能だ。それに呪文の文言もある程度の規則性があるんだ。詩的感覚も必要となるけどな」

案外新しい魔法は作ることができるような気がしてきた。

「呪文の文言の規則性は授業で教えるからな。詩的感覚って奴はとても大事だから、他の属性の呪文の文言を読み込むのは良いトレーニングになる」

その時ヴィア主任がうっとりとした表情になる。

そして感情を溢れ出しながら言葉を続ける。

「私は蒼炎の呪文の文言を聞いた時に背中に電気が走る感じを受けたよ。起動の句が【焔の真理】だよ。ぞくぞくするね。次に主文の句【全てを燃やし尽くす業火】。この良さがわからない奴は詩的感覚が皆無だね。そして最後が魔法名である【蒼炎】。確かに君の魔法は蒼炎と言うしかないよね。そして全体のバランスを考える。【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】。この呪文の文言を考えた奴は天才だよ」

そこで別世界にトリップしていた事に気づくヴィア主任。取り繕いながらしゃべった。

「ゴホン! まぁ少し話し過ぎたが、このように君が使える魔法を作る事は不可能ではない。それを授業で取り組んでみないか?」

僕はとても楽しく有意義な授業になると確信して言った。

「確かにヴィア主任がおっしゃったように、今からワクワクして寝れなくなりそうです。こちらこそよろしくご指導お願いします」

こうして僕の魔法実技の授業は僕が使える新しい呪文を作ることに決まった。