軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

第43話 優秀なリーザさんと焦土の渦ダンジョン

今日は朝から冒険者ギルドの資料室に来ている。

ボムズ周辺のダンジョンを調べる為だ。

「アキくん、どこのランクのダンジョンにする?」

「やっぱり宝箱からダンジョン装備が出るランクだよね」

「じゃDランク以上ね」

「Dランクだとたまに冒険者がいるからC級にしようか」

「Cランクだと各地域に一つずつだから、この焦土の渦ダンジョンになるわね」

「それならその焦土の渦ダンジョンのMAPを受付で買って帰ろうか? モンスター情報はリーザさんならきっと知ってるよ」

こちらを見て苦笑するミカ。

「確かにね。1日しかリーザさんと付き合っていないけど間違いなく知ってそうね」

受付で焦土の渦ダンジョンのMAPを購入してリーザさんのいる自宅に戻った。

リーザさんは洗濯をしていた。テキパキと家事をこなしている。本当に有能な人だな。早速、焦土の渦ダンジョンの事を聞いてみる。

リーザさんは思っていた通りスラスラ答えてくれる。

「Cランクダンジョンである焦土の渦ダンジョンは、ここボムズの西門より3キロルの距離に位置しております。ダンジョン内は岩肌と溶岩で出来ていて気温は通常のダンジョンより高めです。出現する魔物は主にC級モンスターのサラマンダーになります。サラマンダーは体長が80セチルほどの蜥蜴で、身体に火を纏っています。螺旋状の火の魔法を使って来ます。溶岩から飛び出してくるため奇襲に注意が必要です。火の魔法に強く、水の魔法に弱いですね。その他の魔物はF級モンスターのカーサスです。ただし焦土の渦ダンジョンに出現するカーサスは火の特性を獲得しており赤い姿をしております。こちらも同じく火の魔法に強く、水の魔法に弱いです。焦土の渦ダンジョンで確認されている魔物はこの2つになります。下の階層に行けば行くほどサラマンダーの体長は大きくなり、纏う炎の色はより赤みを増して行きます。ボスモンスターは皇帝サラマンダーと言って体長が3メトルの大蜥蜴になります。真紅の炎を纏い大きな渦状の火の魔法を使います。出現する宝箱の中身のダンジョン装備は【鳳凰シリーズ】となります。【鳳凰シリーズ】は主に攻撃力を上げるタイプとなります。以上が焦土の渦ダンジョンの概要ですがよろしかったでしょうか?」

淡々と説明するリーザに僕とミカは呆気に取られてしまった。凄い情報量だ。

僕は呆気に取られながらも返事をする。

「ありがとう、リーザさん。とても助かったよ。焦土の渦ダンジョンの宝箱は【鳳凰シリーズ】なんだ。僕も【鳳凰の杖】を使っているよ」

「焦土の渦ダンジョンは15年ほど前に初めて攻略がされております。その時に持ち帰ってきたのが1回目の攻略時が【鳳凰の杖】で2回目が【鳳凰のローブ】です。残念ながらそのパーティは3回目の攻略に失敗してしまい全滅してしまいました。その後、焦土の渦ダンジョンは攻略されずに今に至っております」

「なるほど、僕とミカで【鳳凰シリーズ】でも集めてみようかな」

「アキ様パーティには期待しております。魔石の納品が増えれば、臨時ボーナスが期待できますから」

「まぁあまり期待しないで待っててくださいね。頑張りはしますから」

僕とミカはリビングに行って小声で話す。2人でハモってしまった。

「「リーザさんって凄いね」」

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

焦土の渦ダンジョンの情報を集めた僕たちは早速次の日からダンジョンに行く事に決めた。

ボムズの西門より出て焦土の渦ダンジョンに向かう。だいぶ秋風が吹いてきたなぁ。

焦土の渦ダンジョンの入り口は洞窟型だった。慎重に洞窟に入る。

入った瞬間右前方上で動く影が見えた。F級モンスターのカーサスである。こちらに気がつくと真っ直ぐ僕に向かってきた。

横からミカが飛び出し【昇龍の剣】でカーサスを一刀両断にした。魔石が転がる。まぁ拾わないけど。

【昇龍シリーズ】の装備は水属性で火属性の魔物には相性抜群である。【昇龍の剣】は上手く行けばサラマンダーにも効果的かもしれない。

左側前方の溶岩の中から3匹ほどの蜥蜴が出てきた。赤黒い肌をして赤い炎を纏っている。リーザさんが言っていた情報と合致する。

サラマンダーだ!

先手必勝!

【焔の真理、全てを燃やし尽くす業火、蒼炎!】

【鳳凰の杖】から蒼炎が撃ち出される。

3匹のど真ん中に命中! サラマンダーは白い灰に変わり、C級魔石に変わった。

蒼炎一発でCランク魔石3個は効率が良いなぁ。僕はホクホク顔で魔石をマジックバッグに入れる。

それからサラマンダーを3回ほど討伐した。1回に2〜4匹で現れてくる。全て蒼炎1発だ。サラマンダーの攻撃は螺旋状に飛ばしてくる火の玉だった。そこそこのスピードはあるが【昇龍の盾】で簡単に防ぐことが出来る。サラマンダーの歩く速度はそれ程早くなく、気をつけていれば接近もされない。

蒼炎1発でサラマンダーを倒しているとミカから提案があった。

「次サラマンダーが来たら私が【昇龍の剣】で倒してみて良いかな?」

「そうだね。接近された場合の事も考えて試しておいたほうが良いね」

そう返すと満面の笑みを見せるミカ。

飛びかかってくるカーサスを切り倒すのと、サラマンダーの炎の魔法を盾で防ぐだけじゃ暇だよね。

◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

前方にサラマンダーが4匹出没する。ミカは盾を構えながらサラマンダーに突っ込んでいった。サラマンダーの炎の攻撃は避けるか盾で防いでいる。【昇龍の剣】はサラマンダーに効果的なようでミカはサラマンダーを一刀両断にしていた。

見ていて危なげない勝利だ。

魔石を拾ってミカがこちらに戻ってくる。

「アキくんも剣でサラマンダーを倒して見ない? 運動になるわよ」

「そうだね。次は僕が行ってみるよ」

マジックバッグから【昇龍の剣】を出して装備する。D級ダンジョンで蒼炎無しで攻略経験はあるがC級ダンジョンでは初めてだ。

まぁアクロのC級ダンジョンのモンスターは泥ゴーレムだったからなんだけど。

飛びかかってきたカーサスを一刀両断にして【昇龍の剣】を身体に馴染ませる。

20メトル先にサラマンダー2体が現れた。

「行ってくる!」

そう言ってサラマンダーに突撃する。サラマンダーは10メトルまで近づくとこちらに気が付き魔法を使おうとした。

「させるか!」

そう言って1匹のサラマンダーを【昇龍の剣】を振るう。一刀両断だ!

もう1匹のサラマンダーは魔法の発動が間に合ってしまった。こちらに向かって螺旋状の炎が近距離から放たれる。螺旋状の炎のため近距離では回避より盾の方が安全だ。

【昇龍の盾】を構える。【昇龍の盾】は鉄壁だった。

そしてサラマンダーを一刀両断にした。

その後は蒼炎の魔法を使わず、サラマンダーとカーサスを倒しまくった。

数匹で現れるサラマンダーを倒していると魔石効率が格段に良い。

アクロの沼の主人ダンジョンは何だったんだろう。同じC級ダンジョンなのに。

沼の主人ダンジョンが不人気な理由がまた一つ分かった。

焦土の渦ダンジョン一層の距離は2キロルほど。今日は2階層まで行って帰ってきた。

一度だけサラマンダーの炎の魔法を背中にくらってしまった。

足場が岩だらけなので岩に足を取られバランスを崩したからだ。攻撃を受けたけど【昇龍のローブ】を着ていたため僕はダメージが無かった。当たった場所のローブは黒焦げだけど。

【昇龍のローブ】はまだまだたくさんマジックバッグに入っているから気にしてないけどね。

今日のC級魔石の獲得量は200個を超えた。リーザさんに見せるとビックリする。

何でもサラマンダーの皮膚は硬いため通常は遠距離から水魔法で倒すのが普通みたい。螺旋状の火の魔法も威力が強く、盾で防いでいても盾がすぐにダメになるそうだ。

【昇龍の剣】と【昇龍の盾】ってもしかすると相当な一品なのかな?僕たちしか持っていないし、売ってもいないから分からないや。まぁ水属性の装備だからサラマンダーとの相性も良いのだろうね。

もう少し焦土の渦ダンジョンに慣れたほうが良いと思い、それから3日ほど1〜3階層で討伐をする。

岩の足場にも慣れてきた。重心を低く保ち、足を上げ過ぎないのがコツだ。