軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

風宮のダンジョンの見学

【1月2日】

一度、風宮のダンジョンを見学に行くことにしている。

Bランクダンジョンである風宮のダンジョンはカッター西門より3キロルほどの距離にある。

出てくる魔物はBランクモンスターの台風馬。

緑色の馬である。額には一本の立派な角が生えている。大きさは馬とあまり変わらない。ただし速度が段違いのようだ。いななきと共に風属性の魔法を使うらしい。

台風馬は圧倒的なスピードの突撃で冒険者を跳ね飛ばし、風魔法で切り裂く。結構厄介そうなモンスターとの情報。

弱点は金属性である。

動きが速いため、蒼炎の魔法が使いにくい。

弱点の金属性の装備は持っていない。

ミカの金属性の魔法である【反撃】なんかは使えるかな?【障壁】で突撃を受け止める事ができれば接近戦でも戦いやすそうだ。

武器は【昇龍の剣】と【鳳凰の剣】、【飛燕の刀】を試してみる事にした。

風属性は金属性以外はそれ程苦手じゃないため、少し不安だ。

風宮のダンジョンまでは歩いて移動する事にした。

少しだけ積もった雪を踏みしめながら進む。

カッターの西門を抜けて3キロルほど進むと風宮のダンジョンの入り口が見えてきた。

風宮のダンジョンに入る。

宮殿のような景色が広がる。

やはり風宮のダンジョンの中は水宮のダンジョンと火宮ダンジョンと造りはほとんど変わらない。

壁は煉瓦風で緑色に光っている。

通路は高さは10メトルほど、幅は40メトルくらい。

ここも水宮のダンジョンと火宮ダンジョンと変わらない大きさだ。

両脇は10メトルくらいの草原になっている。

中央は土の道があり20メトルくらいの幅である。

ダンジョン内に軽い風が流れている。

その風がミカの髪を横に流している。

ミカが髪をかき上げる。

その何気ない仕草に色気を感じ、僕はドギマギした。

前方60メトルほど前に台風馬が3頭いる。

こちらに気がつくと真っ直ぐ向かってくる。

凄い迫力だ!速い!

ミカが素早く呪文を詠唱する。

【金剛の心、我らを守護する壁となれ、障壁!】

ミカの前方に3メトル四方の淡く光る障壁が出現する。

台風馬はその障壁に真っ直ぐぶつかり昏倒する。

僕は障壁を周り込み、【昇龍の剣】で斬りかかる。

倒せないほどでは無いが結構硬い。

ミカは【飛燕の刀】で斬りかかっている。

やっぱり硬そうだ。

僕は急いで【鳳凰の剣】に持ち替え、最後の一頭に斬りつけた。

【昇龍の剣】よりは刃が通る。

しかしその瞬間、台風馬の身体が1.2倍ほどに膨らんだ。

慌てた僕がもう一度斬りつける前にミカが大きくなった台風馬にトドメを刺した。

台風馬には金属性の障壁の魔法は効果的だった。

しかし武器の方は何とも言えない。

【昇龍の剣】と【飛燕の刀】はイマイチ。

【鳳凰の剣】は、それより刃は通るが台風馬を強くしそうだ。

完全に属性の相性のせいだ。

このまま風宮のダンジョンを進む事はできそうだがボスモンスターには手こずりそう。

苦戦なら問題無いがパーティの全滅も考えられる。

魔石を拾っているミカに話しかける。

「ミカ、どう思う?」

「そうね。進むだけなら何とかなりそうだけど、ボスモンスターには厳しいかも」

「僕もそう思うよ。金属性の装備を集めてからここには来ようか。今日は終了だね」

今日は戦闘1回で帰宅する事にした。

帰宅するとカルタさんがギルド長が呼んでいると告げる。

そのまま冒険者ギルドのギルド長室に行った。

応接セットのソファに座り、ギルド長のハートさんが話を始める。

「まずはカッターでの魔石の納品ありがとう。おかげでカッター支部の収益が上がって助かっているよ。今日呼んだのはこの間の件についてだ」

そう言ってハートさんはお茶を一口飲む。

「エアール公爵家と話し合った結果、ヴィア・ウォレットという女性のエルフだけは街の中に入る事を了承された。ただ街の中では君と行動を共にする事を義務付けされた。君は水色の髪色で目立つからな。街に出す通達の内容は【水色の髪の少年といるエルフには手を出さないように】となる予定だ。不便はかけるがこれが限界だったよ」

ハートさんから結果を聞き、結構エルフ排斥運動は根深いものを感じる。

それでもヴィア主任がカッターで活動できるなら良いかと思う。

「ギルド長、お手数をおかけしてありがとうございました。準備が整えば、またカッターに来る予定です。その時はよろしくお願いします」

そう言ってギルド長室をあとにした。

1月3日から1月6日までは 鎌鼬(かまいたち) の庭ダンジョンの制覇をして終了した。

カッターに来てから全然蒼炎の魔法を使ってないなぁ。

宝箱の中身は全て【飛燕の刀】だった。 解(げ) せぬ。

少し早いが1月7日に王都に向けて出発する予定だ。

専属のギルド職員のカルタさんからは真剣な表情で、「またいつでも来てください!」と言われる。臨時ボーナスでも出たのかな?

今後も毎年、年末年始はミカと2人で過ごそうと思えたカッター遠征となった。