軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

ミカの懸念

パメラが買い出しに行ったあと僕はミカに確認する。

「ミカがカンダス帝国の料理が好きなのは知っていたけど、そんなに食べたかった?アクロでは全然食べて無かったよね」

「ごめんね、アキくん。別にカンダス料理は食べなくても大丈夫よ。何かイヤな感じなのよ。できればここの屋敷も引っ越ししたほうが良いかも」

「嫌な感じ?そうなの?」

「私の勘だけどあのギルド長のビングス・エアードとパメラは男と女の関係ね」

「えっ!そうなの?何でわかるの」

「ギルド長室での2人の会話や目の送り方。隠れてやっていたけどギルド長はパメラのお尻を触ってもいたわ。パメラも嫌がってなかったし。あとは馬車でのパメラの発言の時ね。ギルド長の事を話す時に尊敬以上の感情を感じたの」

12歳の僕には分からないことだなぁ

「でも何でパメラの家事を断ったのか分からないよ」

「この屋敷にパメラを入れないためよ」

「そこがわからないんだよ」

「パメラよりギルド長のビングス・エアードとの関係を薄くしたいの。できれば切りたい。あの人西の守護者のエアール家の分家の貴族でしょ。あの髪色ならエリートのはずよ。それが冒険者ギルド王都支部のギルド長。これで分かったかな?」

「何がなんやら」

「私も一応帝国の公爵家の長女をやっていたのよ。貴族のいやらしさは良く分かっているの」

「僕も一応公爵家の息子なんだけど」

「アキくんは貴族とお付き合いがなかったでしょ。私は学校の友達からその親との付き合いとか騎士団で貴族とも付き合いがあったからね」

「まぁ僕のことは良いよ。話を続けて」

「ビングス・エアードが貴族。魔法のエリート。今は王国支部のギルド長。って話ね。まずはギルド長って貴族はほとんどやらないのよ。貴族から見れば平民がやる仕事って感じ。アクロもボムズのギルド長も平民だったでしょ」

確かにアクロのギルド長はワソランさん、ボムズのギルド長はインデルさん。家名を持っていない平民だ。

「今のビングス・エアードの役職であるギルド長は、貴族エリートから見たら閑職みたいなもの。あの人なら何とか華のある仕事に返り咲きたいと思っているはず。その為にはお金が必要なの。ここにたくさんのお金を持っていて、たくさんの高価な装備をもっている若い世間知らずの人がいます。さぁ陰険な貴族ならどうする?」

「……。」

「それに手駒になる愛人がいます。その他にはギルド長の権限を使えば、不良冒険者を簡単に使えるでしょ」

「ここにいると危ないってこと」

「私のただの勘だけどね。だいたいこの屋敷だって先月にギルド長のご実家のエアード家が保有していたものを王都支部が買い取ったって言っていたじゃない。ギルド長のエアードがこの屋敷について詳しいはずよ。こういう屋敷には隠し通路があったっておかしくないわ。泥棒に入られるなら良いけど夜中に強盗に入られたら私達でも危ないわ」

「じゃやっぱりここも引っ越そうよ。ミカの話を聞いたら怖くて眠れないよ」

「そうね。やっぱりそうしましょ。お金はたっぷりあるから住む場所はすぐ見つかるでしょ。魔法学校に通っている数年間はここの冒険者ギルドには近寄らないようにしましょう。伝手がないから聞き込みをしてから泊まるところを探しましょう。当分宿でも良いから」

僕はミカの話を聞いて貴族って怖いなぁっと思った。考え過ぎかもしれないけど、危ないところからは避けるのが良いね。