作品タイトル不明
火宮のダンジョンの見学
火宮のダンジョンに入ってみて驚いた。ダンジョンの造りが水宮ダンジョンと瓜二つ。同じように宮殿の中みたいだった。
ただ色が違う。壁は煉瓦風で赤く光っている。水宮のダンジョンと同じで通路はとても広い。
高さは10メトルほど、幅は40メトルくらい。この辺も同じく。
違うところが水宮のダンジョンの両脇の水路が溶岩になっていた。溶岩路の幅が10メトルくらい。歩ける通路は20メトルほど。壁には上から溶岩が流れている。
水宮のダンジョンと火の宮のダンジョンの違いは壁が赤く光っているところと水が溶岩になっているところくらいだ。
戦えるスペースの幅が20メトルと広いことは良い事だ。ただ両脇の溶岩に落ちないように注意は必要だ。
【昇龍の盾】をしっかりと構えて前に進む。40メトルほど先に進んだところが曲がり角になっている。その曲がり角から人影が現れた。
人間のように普通に歩いている。体長は1.8メトルくらい。全体的に黒い身体。下半身は毛に覆われている。顔は馬に似ていて横に巻き角がある。こちらに気がつくと身体から炎が湧き出した。
【ドン!】っと蒼炎が当たる音がした。イフリートらしき魔物は白い灰に変わった。僕は発見した瞬間に蒼炎を詠唱して打ち込んでいた。
卑怯というなかれ。先手必勝がダンジョンで生き残るコツなのだから。
取り敢えずイフリートにも蒼炎の魔法は有効だった。
あとは接近戦が可能かどうかの確認と、イフリートの攻撃魔法が【昇龍の盾】や他の防具で防げるかどうかの確認。この確認はどちらもミカが向いている。
僕は自分の防御を固め、いつでも蒼炎が詠唱できるように準備した。
倒したイフリートから出てきた魔石を拾う。B級魔石だ。背中のマジックバッグに入れ、先に進んだ。
イフリートとの接近戦と【昇龍の盾】の防御力の確認だが、直ぐに終わった。
次に現れたイフリートにミカが突っ込んで行った。
虚を突かれたイフリートが火の魔法を使う。
ミカはそれを回避と【昇龍の盾】で防ぎながら【昇龍の剣】でイフリートを斬りつける。
物理攻撃に強い精霊のイフリートではあるが、弱点属性の水である【昇龍の剣】は効果的な攻撃だった。
最初の斬撃で右腕を切り落とし、次の斬撃で左脚を切り落とした。最後に首を切り落として討伐終了した。
ちょっと僕にはできそうもない芸当だった。剣術の鍛錬を頑張ろうと思った。
その後はミカの独擅場だった。
高い身体能力で飛行するイフリートにも対応していた。
ミカの攻撃にイフリートは防戦一方であり、イフリートの火の魔法は全て防がれた。ミカの戦闘は芸術品だ。華があった。
たまに出現するFランクモンスターの火鳥は一刀両断にされていた。
この日、イフリートを11体倒した。