軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

久しぶりのプレゼンは壮大な計画になる

天正二十二年(1594年)十二月五日

陸奥国 伊達家屋敷

「さて、六三郎!お主が待ってくれと言っておった二日が過ぎたぞ!特産品の原材料は準備して出来ておるのか?」

皆さんこんにちは。小次郎くん改め隆次郎くんの元服の翌日に、大殿から「準備は完了したのか?」も質問されております柴田六三郎です

まあ、一昨日と昨日の2日感、急ピッチで作ってもらいましたよ。この事を知らないのは大殿と義姫殿くらいなので、どんな反応をするか楽しみです

「はい。その物を、これからお見せしたいと思います。藤次郎殿、お願いします」

「うむ。皆!持って参れ!」

政宗の命令が聞こえると家臣達は

「「「ははっ!そおれ!」」」と大人数で物を持ち上げる様に声を合わせる。その声を聞いた信長は

「ほお、かなり大量の原材料の様じゃな!これは銭が多くなる可能性が高いと見て良いか!」

期待値がかなり高くなっていた。そして、その物が大広間に到着するが

「六三郎!布を被せて隠すとは、日に当ててはならぬ物なのか?」

信長が指摘する様に、物を布で隠していた。それを見た信長は

「六三郎!その布を取って、物を見せよ!」

待てなくなり、布を取る様に命令する。命令を受けた六三郎が布を取ると

「おおお!何と巨大な熊の毛皮じゃ!六三郎!この熊を解体する為に二日を必要としたのか!?」

興奮しながらも、準備に2日を必要とした理由を確認する。信長の問いに六三郎は

「はい。熊退治に出陣した際、この巨大な熊を退治し終えた時、特産品のきっかけを閃きましたので、先ずは毛皮だけにしてもらう為、2日程、準備に費やしました」

信長に「コイツが特産品のきっかけです」と説明する。それを聞いた信長は

「ふむ。もしや六三郎よ、熊の肉を陸奥国でしか食えないと宣伝させて、陸奥国に人と銭が来る様に仕掛けるのか?」

自身が思いついた特産品を言葉にしてみた。それを聞いた六三郎は

「いえ。大殿、熊の肉でも良いとは思います。ですが、特産品は熊の肉ではなく、

熊の毛皮です!この熊の毛皮を陸奥国だけでなく、伊達家の特産品として畿内で販売するのです!」

信長の予想を否定しない様に説明し、熊の毛皮を畿内で販売すると話す。それを聞いた信長は

「六三郎、その考えは良いと思うが、これ程の巨大な熊の毛皮を畿内で販売するのは、余程の物好きしか買わないであろうから、かなりの無茶ではないのか?」

「熊の毛皮を丸ごと販売するのは、売れないのではないか?」と指摘する。しかし六三郎の提案する内容は毛皮を丸ごと販売するのではない様で、信長に対して

「大殿。拙者が提案する特産品は、この毛皮を衣服の様に裁断し、冬の季節限定商品として販売する事です!」

そう説明する。説明を聞いた信長は

「ほう。丸ごと売るのではなく、裁断して売ると。しかも冬限定商品としてと。そこまで考えておるのであれば、試作品はあるのじゃろうな?」

「試作品を見せてみろ」と六三郎に命令する。これを受けて六三郎は

「はい。こちらの巨大な熊の毛皮、七尺と少しの大きさですが、この熊の下に、別に退治した五尺程の熊の毛皮を裁断した毛皮があります」

事前に準備していた少し小さい熊の毛皮で、裁断済みの物を信長に見せる。それを見た信長は

「既に準備しておるか。見事じゃ。じゃが六三郎よ、この裁断した毛皮をどの様に扱うのか、使い方を見せよ!」

準備していた事は褒めたが、使い方の説明を求めると六三郎は

「使い方ですが、義姫殿。ご協力をお願いします」

義姫に協力をお願いする。義姫は

「分かりました。どの様な物になるのか、楽しみです」

そう言って、熊の毛皮の側に移動する。義姫が近くに来ると六三郎は

「拙者が提案する特産品は、冬の寒い時期に着物を着ております女子の方々へ、この様に裁断した熊の毛皮を着物の上から着けていただく事を、広めていくのです」

義姫の着物の首周りから肩甲骨あたりまでのサイズのファーを巻きつけ、紐で止める。これを見た信長は

「ほお。女子の寒さ対策として売るか。これは確かにそれなりに売り上げが見込めそうじゃな」

売り上げが見込めると確信した様だった。しかし、ある懸念点がある様だった

「しかし六三郎よ、この裁断した毛皮をどうやって宣伝しながら売り込むのじゃ?畿内には織田家が営んでおる反物の店は無いぞ?」

その懸念点は「宣伝方法と販売場所」だった。信長の指摘を受けた六三郎は

「大殿。宣伝方法も販売する場所もあるではありませぬか。神戸家という人気の店が」

「神戸家で宣伝と販売した良いじゃないか」と提案する。六三郎の提案に信長は

「そうか、神戸家で働く女子達に毛皮を着けさせながら働かせて宣伝し、神戸家の一部を改装して販売する場所を儲けると!そう言う事じゃな、六三郎!」

六三郎の真意を推測する。それを受けて六三郎は

「大殿、その通りです。勿論、女子だけでなく、男も着けた状態で働かせたく。そうすれば、洛中の男も買いたい気持ちが出てくるでしょう!

更に申すのであれば、赤子や幼子が寒さに震えない為に買う親も出てくるかと!」

「神戸家の店員をモデルとして働かせながら宣伝して販売する事が目的です」と伝える。六三郎の目的を聞いた信長は

「うむ!そこまで考えておるか!見事じゃ!これならば、納屋衆を巻き込まずに販売出来る!余計な出費が抑えられて、一石二鳥とも言える!」

とてもテンションが上がっていた。その様子を見た政宗は

「右府様!柴田殿!伊達家の特産品は、冬限定商品の毛皮と言う事ですな!それならば、来年に多くの税収を得る為、熊を含めた獣を退治しておかねば!」

信長以上にテンションが上がっていた。こうして、伊達家の特産品は季節限定商品の毛皮に決まり、販売場所は神戸家に決まった。