軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

伊達家首脳陣の苦労と常陸国の農業改革の開始

天正二十二年(1594年)九月十六日

陸奥国 某所

前日に母の義姫から、「常陸国に居る織田家の面々を連れて来い!」とかなりの無茶振りを受けた息子で当主の伊達政宗は弟の小次郎と

側近の片倉小十郎景綱と共に常陸国を目指して出立していた。その道中、政宗は

「母上は何をそれ程に焦っておるのかのう。右府様も柴田殿も間違いなく来るのだから、慌てずとも良いのに。小次郎も小十郎も、そう思わぬか?」

思わず胸の内を2人に零していた。政宗の言葉に小次郎は

「それは拙者も思います。ですが、母上としては中央との繋がりを強くしたいのでしょう。だから兄上のまだ幼い娘を織田家の中でも力のある家臣である柴田様の嫡男へ嫁がせたいと思っているのでしょう」

義姫の気持ちを理解していたが、政宗の気持ちも理解出来るので、「致し方ない」と言う言葉に留めていた

一方の景綱は

「殿。義姫様のあのご様子では、小次郎様の嫁を中央から見つけて来いと言う可能性が高いですぞ。それがもしも実現した場合、

一部の愚か者が「殿ではなく小次郎様の方が当主になるべき」と要らぬ事を言う可能性もありますぞ。そうならない為にも多少は釘を刺すべきかと」

「義姫のワガママが暴走して、家中を割らない様に釘を刺すべきだ」と提案した。両者の言葉を聞いた政宗だが

「ふむ。やはり母上には多少の忠告はしておくべきか。しかし中央との繋がりを持ちたい気持ちも分からんではないからのう。難しい!戦ならば敵を叩きのめせば済むが、政となるとのう」

明確な答えを出せずに居た。そんな政宗に従兄弟で家臣の 伊達藤五郎成実(だてとうごろうしげざね) は

「殿、その様な状況にならない為に、殿も中央から嫁を貰えば良いのでは?まあ、最悪の場合として小十郎殿が言った事が現実になる前に愚か者達を叩きのめせば早いと思いますが」

中々に脳筋な提案をする。成実の提案に政宗は

「あまり嫁を多くしても大変な目に遭うのが見えておるからのう。「いざとなったら」ぐらいに留めておくとしよう」

選択肢の一つにするとだけ、成実に返した。そんな政宗一行は、微妙に重い空気の中、常陸国を目指していた

一方その頃の常陸国では

天正二十二年(1594年)九月二十日

常陸国 某所

「六三郎!三河国で実施したやり方を取るそうじゃな!近江国や摂津国に戻った時に使えるかどうか、見せてもらうぞ!」

「ははっ!」

皆さんおはようございます。佐竹家を動かして爆破治水の為の火薬を準備させましたら、いよいよこれから点火と言う時に、大殿が来て少し驚いております柴田六三郎です

まあ、見てからどうするかは大殿次第ですし、とりあえず早く出張を終わらせたいので、何も言わずに働きましょう

それでは点火と行きましょう!今回の火付役は「是非とも自分にやらせてくれ!」と立候補した佐竹家嫡男の次郎くんです

次郎くんの雄姿と珍しい物見たさに、親父さんと息子の義太郎くんも見に来ております。早いとこ終わらせたいので、頑張ってくれよ

「それでは参ります!」

次郎くんがそう言って、火矢を放つ。火矢は綺麗な放物線を描いて、火薬の入った筒に繋がる紐に刺さる

紐には油が染み込んでいるので、火の進みは早く、あっという間に筒の中に火が到着すると

ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!ドーン!

5本の筒に一気に着火し、爆発する。爆発音の後に土煙が大量に舞う。その土煙が収まって全員が川を見ると

「おお!川岸が見事に抉れて、川幅が広がっておる!更に水の流れも早くなっておる!六三郎!これが三河国でやった事なのじゃな?見事じゃ!」

大殿はめっちゃ興奮しております。佐竹親子の親父さんは

「柴田殿!あれは松田との戦の際、柴田殿が使った策の応用と見て良いのか?」

俺に「戦で使った作戦なのか?」と質問して、次郎くんは

「硝石を種子島の弾を撃つ以外に使うと、あれ程の威力になるとは」

少しばかり放心状態になっておりました。とりあえず親父さんの質問に答えるか

「佐竹殿。あれば松田との戦の前、およそ15年前くらいに三河国で田畑に川の水を安定して行かせる為にやったのです。なので、松田との戦が応用になりますな」

俺の説明に佐竹殿は

「あれ程の見事な策を戦ではない時に思い浮かぶとは。まるで南北朝時代の名将、楠木正成公の様じゃ」

何故か知らないけど、俺を楠木正成みたいだ。なんて言っております。やめてください。俺は一千人で公称百万人、実質十万人を相手に戦える名将と同レベルの武将じゃないんですから!

まあ、変な事は言わないでおこう。それじゃあ話を戻して

「さて、それでは佐竹殿、そして次郎殿。こうして川の水量が増えたわけですが、これで終わりではなく始まりです

それでは、次の準備として次郎殿に頼んでおりました物を、次郎殿。お願い出来ますか?」

「は、はい!皆、柴田様が説明してくださった「水車」とやらを持ってまいれ!」

「「「ははっ!」」」

次郎くんが家臣の皆さんに命令して、水車を運ばせて来ました。さて、それじゃあ、ここから先は佐竹家の皆さんにも爆破と水路作りを頑張ってもらいましょうか!