軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

独身者達の色恋沙汰はまとめて一気に

勝家の命令を受けた新三郎は、吉田達と共に屋敷から三里程、南に捜索隊を動かした。まだ昼頃だったので、明るいうちに見つけようと動いている中で新三郎は

「姉上!新三郎でございます!何処に居られますか?」

大声で道乃に呼びかける。これを繰り返していると、

「新三郎!此処です!」

道乃の声が聞こえて来た。その場所を目指して、新三郎は吉田達と共に捜索隊を動かす。すると其処には

「姉上!よくぞ御無事で!おや?姉上、何故京六郎殿達も一緒なのですか?他にも初めて見るお顔の方々が多数居ますが」

道乃や側室達だけでなく、最上家の面々、更にはスケジュール的に移動が被る事のないはずの京六郎達まで居た

新三郎の質問に道乃は

「新三郎、詳しい話は義父上と義母上にお話します!だから先導をお願いします」

「は、はい」

細かい話は屋敷内で話すからと、新三郎へ案内を頼み、新三郎も了承したので、一先ず柴田家屋敷へ向かう事にした

そして、吉田達が勝家と市に事前連絡をしていた事もあり、道乃と甲六郎、雷花と六花、花江と六江が先に大広間へ通される

6人の顔を見て、勝家は

「先ずは皆、六三郎の役目を支えてくれた事、感謝する」

労いの言葉を6人にかけた。次に声をかけたのは市だったが、市は

「道乃!雷花!花江!慣れない土地での出産、大変だったでしょう!よくぞ無事で居てくれました!それでは、子供達の名前を教えてください」

労いの言葉をかけると同時に、子供達の自己紹介を求めた。市の言葉を受けて

「はい。では、私から。甲六郎、挨拶を」

道乃が甲六郎に挨拶をさせる

「はい!柴田甲六郎です!」

続けて

「柴田六花です」

「柴田六江です」

2人も挨拶を行なう。孫達の挨拶を受けて、市の顔は既にデレデレしていたが、勝家は

「甲六郎と六花と六江、儂達が皆とどういう関係か分かるか?」

孫達に質問する。質問に答えたのは甲六郎で

「はい!祖父様と祖母様です!」

ちゃんと答えた。その答えを聞いて市は

「まあ!教えてもないのに、即座に答えられるなんて!甲六郎!なんで分かったのですか?」

テンションを更に上げつつ、甲六郎に分かった理由を聞く。すると甲六郎は

「祖父様のお顔が、父上と同じだからです!違いは少しばかり白い毛が祖父様にある事くらいです!」

「顔が同じで白髪があるから祖父様!」と何とも子供らしい分かりやすい言葉で返す。それを聞いた市は

「権六様、やっぱり六三郎の子供なだけあって賢いですね!将来が楽しみです!」

既に甲六郎の将来を考え始めていた。そんな中で勝家は

「利兵衛の事、紫乃の事、新三郎の事、そして京六郎の事を紹介せんとな。四人を連れて参れ!」

小姓に利兵衛達を連れて来る様、命令する。命令を受けた小姓が4人を連れて来ると勝家は

「甲六郎!紹介しておこう!お主の母である道乃の祖父、つまり甲六郎から見て

曽祖父にあたる佐藤利兵衛、甲六郎の祖母にあたる斎藤紫乃、甲六郎の叔父にあたる斎藤新三郎と柴田京六郎じゃ!しっかり覚えておく様に!」

3人を紹介する。紹介を受けた甲六郎は

「はい!曽祖父様!祖母様!二人の叔父上!これからよろしくお願いします!」

しっかりと挨拶を返す。甲六郎の挨拶に利兵衛は

「生きて曾孫を見られるとは、殿に仕えて今日ほど良かったと思える日は、ありませぬ」

涙ぐんでいた。そんな利兵衛に勝家は

「利兵衛!まだまだ長生きせんといかんぞ」

フォローする。利兵衛も

「ははっ!簡単には死ねませぬ!」

と、返した。そのやり取りが落ち着くと六花が

「祖父様!祖母様!いきなりで申し訳ないのですが、私は何歳で嫁に行くのですか?」

躑躅ヶ崎館で六三郎に言っていた言葉を勝家と市にも言ってしまった。この言葉を聞いた勝家は

「六花よ、六三郎が、父上が六花を嫁に出す約定を誰かと交わしたのか?」

冷静に質問する。六花は

「いえ、武田家当主様の傅役の仁科様や典厩様を始めとした皆様から母上へ、そう言うお話を毎日しておりましたので」

当時の状況をしっかり答える。それを聞いた市は

「武田家の方々は、十歳にもなっていない六花を嫁にしようとは!何を考えておるのですか!」

とても憤慨していた。しかし、雷花から

「義母上。仁科様や典厩様は、ご自身の嫡男の嫁に六花を。と希望していたのです。勿論、六三郎様が居ない状況だったので、お断りしておりました」

説明を受けると

「嫡男の嫁に。ですか、てっきり本人の嫁にかと」

冷静さを取り戻した。そんな市を見たあとに勝家は

「六江。お主も同じ様な事を言われたのか?」

六江に質問すると、六江は

「はい。姉上と同じ様に言われておりました」

正直に答える。そんなやり取りを終えると、勝家は

「分かった。とりあえず六人と紫乃は部屋に戻って良い。利兵衛!次は、徳川様の三男と孫達を連れて来てくれ」

「ははっ!」

利兵衛に家康の三男の長丸、孫の竹千代と竹二郎を連れて来る様に命令する。利兵衛は3人と傅役の石川数正を大広間に連れて来る

4人が大広間に到着すると勝家は

「徳川家の皆様、対応が遅くなり申し訳ありませぬ」

そう言って、頭を下げた。勝家の行動に数正は

「柴田殿。こればかりは仕方ないかと、我々は世話になる身ですから、柴田殿が孫達に会いたい事を否定は出来ませぬ。なので、お気になさらないでくだされ」

フォローする。数正の言葉に勝家も

「そう言っていただき、忝い」

と、頭を下げる。そんな中で、学びに来た3人のうち最年長の竹千代が

「柴田様!そして利兵衛様!今や日の本随一の武将と呼ばれております六三郎様が幼い頃に受けた教えを我々も受けられる事、

感無量にございます!それで、我々が学び始めるのはいつからにございますか?」

「早く色々と教えてくれ!」と勝家と利兵衛を促す。勝家は

「明日から色々と学んでいただきます。他家の子達も居るので、共に学んでいただきます。よろしいですな?」

「「「はい!」」」

「良きお返事ですな。それでは石川殿、部屋に戻って休んでくだされ」

「はっ!それでは失礼します」

4人へ部屋に戻ってもらった。4人が戻った事を確認した勝家は

「利兵衛、最上殿を連れて来てくれ」

義光を連れて来る様、利兵衛に命令する。程なくして利兵衛は義光を連れて来ると、横に駒姫も居た。その駒姫は、大広間に入るやいなや

「京六郎様!」

京六郎を目指して走り出す。あっという間に京六郎の隣をゲットした駒姫に義光は

「駒!戻らぬか!」

思わず、大声を出す。義光の大声に駒姫は仕方なくと言った感じで

「分かりました」

そう言って、義光の隣へ戻る。それを確認した義光は

「斎藤新三郎殿!申し訳ない!」

新三郎へ頭を下げた。新三郎は

「あ、あの最上様?頭をお上げください。何故、いきなり頭を下げておられるのですか?」

頭を下げた理由を聞いた。義光は

「柴田殿の正室の道乃殿から、駒の見合い相手にどうかと名が上がっていながら、駒が「京六郎殿へ嫁ぎたい」と我儘を言っているのです!せめて、頭を下げさせてくだされ!」

駒姫が新三郎との見合いを破談にした事で、頭を下げて詫びるとの事だった。しかし新三郎は

「最上様。あくまで見合いなのですから、それ程重く捉えないでくだされ」

あまり、いや、殆ど気に留めていなかった。その様子に市が

「ほっほっほ。最上殿、新三郎には既に良い仲の女子が居るのですよ。なので、どうしたら駒殿や最上殿へ棘が立たない様に断れるかを、母の紫乃を通して、私に聞いて来たのです」

新三郎の胸の内を明かす。市の言葉を聞いた勝家は

「新三郎!その様な事ならば、その女子との事を含め、何故儂にも言わぬか!」

思わず大声で新三郎を叱責するが、利兵衛が

「大殿、新三郎としては、戦や政ではない事で、手間を取らせたくないと思ったのです。孫が申し訳ありませぬ」

新三郎が言えなかった理由と共に、頭を下げる。利兵衛を見た勝家は

「分かった分かった。利兵衛、頭を上げよ!それで新三郎よ!お主と良い仲の女子は何処の誰じゃ?家中の誰かしらか?」

「はい」

「そうか、ならば連れて参れ!」

新三郎へ件の女子を連れて来る様、命令する。すると、市が

「権六様。その女子の家族まとめて、私が連れて来ます。まだまだ色恋沙汰が続きますから、私に任せてください」

「自分が連れて来る。この後まだまだあるし」とフラグ発言をする。そんな市に勝家は

「市、何やら顔が嬉しそうじゃが?」

嬉しそうな顔の事を指摘するが、市は

「気のせいですよ。それでは連れて来ますので」

大広間を一時退出した。新三郎と良い仲の女子とその家族とは?