軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

文の内容を知った伊達兄弟は呼び水になる

「母上!伯父上からの文、見せてくだされ!」

政宗が義姫に文を渡す様に伝えると、

「小次郎にも聞かせてやりなさい。内容を知ったら、伊達家ではなく、最上家に出陣要請が来た理由に納得出来ますから」

そう言いながら、政宗へ文を渡す。文を受け取った政宗は、すぐに読み出す

「では。「藤次郎、小次郎、そして義!いきなりの文に驚かせて済まぬな!急を要する事態だけに、本題に入るが、実は北条家で謀反が起きたと

柴田播磨守殿が家臣を遣わせて知らせてくれた!内容は大まかに書くが、なんでも松田という者が謀反を起こしたが、その松田とやらは上野国北部を征圧したそうで

柴田殿曰く、「上野国南部に行かせたくないから、足止めする為に、松田の謀反に参加する振りの文を家臣に渡してくれ!その文を潜入させている者に渡すから!」と

言っておったが、松田とやらの軍勢の数は現在の所、不明じゃが、上野国一国を征圧されたら一万を超えると見ておるのじゃろう!じゃが、「柴田の鬼若子」と呼ばれて、日の本随一の戦上手と評される柴田殿と

同じ戦場に立てる機会など、そうそう無い!なので、儂の最上家は出陣する!そこで伊達家も出陣して、柴田殿へ顔を覚えてもらえ!

儂としては娘達の縁談を柴田殿へ頼んでおるが、やはり直接、顔を見て頼む方が良いと判断した!伊達家が出陣しないのであれば、それはそれで構わんが、

柴田殿の軍勢に、あり得ない程の阿呆が居ないかぎり、勝ち戦と見て間違いないのじゃから、

動いた方が良いと儂は思うぞ?とりあえず、柴田殿の家臣と武蔵国の鉢形城へ向かうぞ!戦場で会う時を楽しみにしておるぞ!」との事ですが、母上!これは、

確かに急がねばなりませぬな!小次郎と小十郎!家臣達へ出陣準備をさせよ!」

「「ははっ!」」

政宗は小次郎と小十郎を家臣達の元へ走らせる。大広間に義姫と2人だけになると

「母上。この柴田殿は、もしも謀反人の松田の軍勢が下野国か常陸国に進軍していた場合は、伊達家に文を渡しに来ていたと見て良いでしょうか?」

六三郎の文の行先について、義姫に質問すると、義姫は

「恐らく、その可能性は高いでしょう!それにしても兄上は、柴田殿に娘達の縁談を頼むなんて、中々ちゃっかりしてますねえ。藤次郎、こうなったら柴田殿に会った時に、あなたの長女の 五郎八(いろは) を

柴田殿の嫡男の許嫁に推挙して来なさい!中央との繋がりを保持する為と、五郎八の幸せな暮らしの為にもです!良いですね?」

母である義姫の圧に政宗は押されていたが

「母上、気持ちは分からないでもないですが、五郎八はまだ三歳ですよ?そんなのは早いと」

「そんなのはまだ早い」と義姫に伝える。しかし、

「何を言うのですか藤次郎!良いですか、この奥州では、殆どの家が血縁で繋がっているのです!それはもう嫁ぎ先が無い事を意味しているのですから、

新たな血縁関係を広める為でもあります!分かったならば、さっさと出陣して来なさい!そして、柴田殿から戦の話と内政の話を聞いて来なさい!!」

「わ、分かりました!それでは、準備に取り掛かります!」

最終的に政宗は、義姫の圧に負けて、急いで大広間を出て、出陣準備に取り掛かった

そんな伊達家だが、出陣すると決まったなら準備は早く、

天正二十一年(1593年)三月五日

陸奥国 伊達家屋敷

「それでは皆!出陣じゃあ!」

「「「「おおおお!」」」」

義光からの文を受けて2日後には出陣を開始していた。三千の軍勢が、金や赤をふんだんに使った甲冑で統一された、とても目立つ見た目で出陣する

それだけで、伊達家の領地である会津は盛り上がっていた。しかし、目立つ見た目は案の定、周囲の勢力にも動きが目立つ事を意味した。最初に伊達家の動きを掴んでのは

天正二十一年(1593年)三月二十日

常陸国 某所

「殿!伊達家が南下しております!恐らく、関東への出陣と見て良いかと!」

「誠か!関東のどこら辺に到着するか、おおよそでも良い!分かるか?まさか、この佐竹家の居る常陸国に?」

常陸国の佐竹家だった。当主の佐竹義宣は、伊達家の動きを警戒していた。そんな時、

「殿!北条家で謀反が起きたとの情報が入りました!」

松田の謀反が、義宣に知らされる。しかし、義宣は

「場所はどこじゃ?遠い場所ならば、出陣する旨みも少ないじゃろう。申してみよ」

反乱軍の場所次第では、出陣を見送る態度を見せていた。そんな義宣に家臣は、

「場所は上野国北部にございます!」

現在地を伝える。聞いた義宣は

「遠い場所じゃな。もしかしたら、伊達家もそこを目指しているのかもしれぬな。他に情報は仕入れておらぬのか?」

他の情報を求めると、家臣は

「他の情報ですか、確か、その謀反を鎮める為に北条家の同盟相手になっている織田家から柴田播磨守様が先陣の大将として、出陣しております」

六三郎が出陣している事を伝える。それを聞いた義宣は

「それを早く言わぬか!!」

家臣を叱責した。その直後

「柴田播磨守殿が出陣しているのであれば、伊達家も当主自ら出陣しているに違いない!顔を覚えてもらい、縁を繋ぐ為じゃろう!

そうであれば、佐竹家も、縁を繋ぐ為、儂自ら出陣する!急いで出陣準備にかかれ!」

伊達家と同じ様な理由で、出陣を決める。こうして、伊達家の兄弟が出陣した理由を推測した佐竹家も出陣した事を、安房国の里見家も知り、

天正二十一年(1593年)三月三十日

安房国 某所

「里見家も出陣じゃあ!どうにかして、柴田様との縁を強くするぞ!」

「「「「おおおお!」」」」

出陣を決める。更には、不死鳥の小田家も

天正二十一年(1593年)四月五日

常陸国 某所

「柴田殿が出陣するのであれば、あの時の飯の恩を返そうではないか!儂達も出陣するぞ!」

「「「ははっ!」」」

出陣を決断した。こうして、六三郎が呼んだわけではない三家も、松田討伐に参加する事を六三郎は当然知らない。