軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

秋山家の四女はあの人の嫁で一番の武闘派

秋山家の姉弟が揃う中、長女の勝さんが

「お館様!仁科様!典厩様!そして柴田様!愚弟のこれまでの発言、申し訳ありませぬ!」

代表して、そう言うと

「「「「申し訳ありませぬ!」」」」

と、晴之助以外の4人も平伏して、謝罪して来た。それを見た晴之助は

「姉上達!この者は父上の立場を!」

まだ騒いでいる。それを勝さんが

「黙りなさい!良いですか晴之助!!戦において、勝った負けたは、時の運も有るのです!父上が美濃国で柴田様に負けた戦でも、それは変わりません!

そもそも、あの戦は本来やらなくとも良い戦だったのにも関わらず、父上が欲を出した結果の負け戦だったのです!その戦が終わって十五年も過ぎていると言うのに、

いつまでも!女々しいにも程があります!!亡き信玄公も、その様なあなたに自身の諱の一字を授けたわけではないのですよ!!分かっているのですか!!?」

怒涛の正論攻撃をして、晴之助に喋る暇を与えません。更に勝さんは止まらず、続けます

「信玄公の時だけではありません!ご先代様、勝頼公の頃、確かに、父上は汚名返上の為に出陣しておりましたが、最前線に出陣し続けた理由は、それだけではありません!

まだ幼いあなた達の為に、広い領地や、莫大な金銭を残す為でもあったのです!!それ程まで、あなた達の為に自らを省みず、武田家の為に仕え続けたのです!

それなのに何故、父上の様に己の感情を押し殺して、武田家の為に働けないのですか!晴之助!答えなさい!!」

親父さんの当時の心情を話す。それでも晴之助は

「父上の名誉は戦でしか取り戻せませぬ!だからこそ拙者は秋山家の怨敵である、この者の目の前で、武功を挙げて、父上の事を!」

と、俺を睨みながら話す。あまりにも自分勝手と言うか我儘と言うか、少しばかり話してみるか

「虎次郎様、仁科様、典厩様。少しばかり、拙者の口から話しても良いでしょうか?」

「「「是非とも」」」

了承も得たので、それでは

「のう、晴之助殿。主家である武田家からのお役目を拒否するまでに儂を恨んでおるのか?」

「当然じゃ!父上は、お主のせいで!」

「おかしな話じゃなあ。儂は、晴之助殿のお父上の秋山殿の顔も知らぬと言うのに」

「何を言いたい!撤退したから顔を見てないと言いたいのか!?」

「そうではない。そもそもの話として、晴之助殿。件の戦について、何処まで知っておる?」

「そんな事は関係」

答えを拒否しようとする晴之助に、六三郎は

「答えよ」

少しばかり、圧をかける。その圧に負けた晴之助は

「お、お主の領地に攻め込んで、敗れ、敗走したとしか知らぬ!」

そう答えると、六三郎は

「そうか。つまり、戦が朝と昼と夜のいずれに起きたかも知らぬわけじゃな。ならば、教えてやろう!

あの戦はな、人が寝ておる夜中に起きたのじゃ。あの頃、八歳だった儂は、いつ敵が攻めてくるか分からぬ恐怖で、まともに眠れなかった。そんな中で起きた戦だった、

つまり、夜中で、敵の総大将どころか、殆どの敵の顔の分からない状況での戦で、どうやって、儂がお父上を狙って攻撃出来る?そもそもの話として、

そちらの勝殿が言っていた様に、わざわざ儂の領地を攻めずに、そのまま信玄公の率いる軍勢が来るまで待っておれば、その様な汚名も無かったのじゃ

更に申すが、儂がお父上の事を「元服前の童に負けた戦下手」と言っておるわけではない事、それを言っておるのは、当時の武田家中の一部の者である事を

知っていても、その者達は数年前、穴山達が起こした内乱によって死んだからこそ、儂に恨みをぶつけておるのであろう?」

俺がそこまで言うと、晴之助は

「そうじゃ!その通りじゃ!父上を蔑んだ者達は、皆、穴山の元に組み込まれ、そして全員死んだのじゃ!!それでも、事の発端はお主に戦で敗れた事じゃ!!」

分かっていても、納得出来てない。そんな感じだった。俺を含め、大広間に居る人間の殆どが、

「こいつ、どうしたら納得するんだ?」

みたいな空気になった頃、廊下の方から

「待て!!止まれ!頼むから!◯◯!」

聞いた事のある声で、誰かを止めようとしている声が聞こえて来ました。その声はどんどん近づいて来て、

はっきり聞こえた声と内容は

「止まれ!!夏夜!」

銀次郎の兄の惣右衛門さんが、嫁の夏夜さんを止めようとしている声でした。その声を聞いた勝さんも、

「夏夜が来たら、更にややこしくなります!私も止めに行きます!」

そう言って、廊下に行く。でも、

「惣右衛門様!勝姉上!どいてください!愚弟を、晴之助を殺して、父上の墓前に首を置きます!武田家の為、甲斐国の為に働かない秋山家の人間など不要です!

その不要な人間が秋山家の当主ならば、もはや死んで詫びさせるしかありませぬ!刺し違えても、晴之助を!」

めっちゃ恐ろしい事を言っております。これは、赤備えの皆を呼ばないとダメかもしれないな、仕方ない

「虎次郎様。拙者の家臣達を呼んで、万が一に備えてもよろしいでしょうか?」

と、確認したら

「呼んでくだされ」

と了承を得たので

「源太郎!皆を連れて、大広間へ来い!!急げ!」

と、呼びかける。何とか間に合えよ!