軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

やっと到着したら色々と発表される

天正十四年(1586年)十二月二十日

近江国 安土城

「殿!そして大殿!何とか戻ってまいりました!」

「うむ。先ずはご苦労であった。先に到着した羽柴筑前と長宗我部土佐から話は聞いておる。六三郎らしいとしか言えぬ事ばかりであったな」

皆さんおはようございます。播磨国から10日かけて、やっと安土城に到着しました柴田六三郎です

本当、やっと帰って来た!という気持ちでいっぱいですよ!でも、殿と大殿は俺以外の面々とも話がしたい様でして、大殿が最初は上杉さんに

「上杉喜平次。六三郎の与力として出陣した結果、何か得るものはあったか?」

「はい。拙者が今まで経験して来た戦の常識が見事に壊されると同時に、味方の被害を少なくするには、無理をしないといけない時もある。と、身をもって体験しました」

「はっはっは!また六三郎は無理をさせたか!だが、六三郎の無理を否定せんという事は、武将として一皮も二皮も剥けたという事じゃ。良き経験として、これかも励め!」

「ははっ!」

質問した後、激励しておりました。次に官兵衛さんに

「次は黒田甚四郎の倅の官兵衛。お主の事は、羽柴筑前から聞いておる。六三郎に勝るとも劣らぬ知恵者だとな」

「内府様。此度の六三郎殿の軍略の才と、皆を引っ張る器量。それを目の前で見ておりましたら、拙者はまだまだであると同時に、更なる高みを目指せるとやる気が溢れて来ました」

「うむ。黒田家は甚四郎に伝えておったが、官兵衛が挨拶に来るまでは、臣従は保留にしておったが、此度の挨拶で臣従を認めよう」

「ありがたき!これからは織田家の為に粉骨砕身の働きで仕えます」

「うむ。よろしく頼むぞ」

黒田家の臣従を認める事も伝えて、最期に

「して、最後尾に居るのが、尼子家再興の為に立ち上がり、見事な働きを見せた尼子又四郎じゃな。臣従を認めてもらう為の挨拶より先に、与力として参戦するとは。中々の覚悟を持ったうつけじゃな」

尼子殿に色々言っております。怖い感じで言っておりますが、この感じは、大殿は芝居してますね。俺がそう思っていたら

「だが、その覚悟が、見事戦の勝利に繋がったのじゃ。その気骨を賞賛すると同時に、臣従を認めよう」

見事な優しい言葉で尼子殿の心を揺さぶっております、大殿の言葉を聞いた尼子殿は

「あ、あ、ありがたき!これから、織田家の為に、働く所存にございます!」

大泣きしながら、感謝の言葉を述べていた。そして、大殿のターンが終わった様で、次は殿が

「さて、父上の次は儂からじゃ。皆、此度の働き、誠に見事であった。羽柴筑前が連れて来た毛利家も、

儂達が改善した降伏条件を飲んだ事により、お主達の領地も増える事になった。その新たな領地を発表するので、しっかりと聞く様に!先ずは尼子家!」

「はっ!」

「出雲国から半国を領地とする」

「ははっ!」

「次に黒田家!」

「はっ!」

「但馬国の半国を新たな領地とし、現在所持している播磨国の領地はそのまま安堵する」

「ははっ!」

「そして上杉家」

「はっ!」

「先ずは越後国を上杉家に返す!そして、新たに能登国を四分割し、そのうち三分を領地とする」

「父祖の地である越後国を、それだけでなく、能登国を四分の三も!ありがたき!」

「お主や家臣達の働きの結果じゃ。これからも織田家の為に働いてくれるな?」

「ははっ!」

殿の言葉を聞いた上杉さん、大泣きです。感情を表に出さない人だと思っていたけど、寡黙なだけで、やっぱり特別な思いの時は泣くんだな

俺がそんな事を考えていたら、柴田家の領地発表になりましたが、

「最期に柴田家じゃが。現在の領地の越前国は没収し、丹波国、丹後国、因幡国、伯耆国、播磨国の大部分、そして但馬国の半分を柴田家の新たな領地とする」

(いやいや、待ってください!そんな広大な領地は、現在の柴田家では見る事が出来ないのですが?)

俺の考えが伝わったのか、殿が

「六三郎よ。まさか、領地をもっと寄越せと申すか?」

そんな事を言って来ましたが、伝わっていなかった様です。

「いえ。領地に不満はありませぬ。ですが、それぞれの国や土地を任せられる人間が少ないので、どうしたら良いかと、考えておりまして」

俺の言葉に殿は

「そこは、利兵衛から鍛えてもらっておる若者達や、権六の頃から仕えておる家臣を使うしかないのう。何なら、新しい家臣を増やしても良かろう!」

「ははっ!」

あっさりと、そう言いました。まあ、それが一番、というか、それしか無いか。でも、今までは一国だけだったから、実家に帰る時も楽だったけど、

これから複数の国を持つのか、本拠地はどこにしようかと思ったけど、播磨国が本命にしておくか。でも、不安点があるし、一応、聞いておくか

「殿。ひとつよろしいでしょうか?」

「何か気になる事があるのか?」

「はい。新たな領地の中に播磨国の大部分。と、ありましたが、これはもしや、黒田家以外の勢力は叩きのめして切り取って来い。との仰せでしょうか?」

俺の質問に殿は

「最悪の場合は、そうなるな。そこは黒田家と共に協力せよ!黒田官兵衛、その時が来たら、黒田家も協力を頼むぞ」

「反抗勢力が居たら、戦って切り取れ」と言って来ました。そして官兵衛さんも

「ははっ!」

何だか嬉しそうな顔で返事をしております。甲斐国での仕事もあるんだけどなあ、やる事が多すぎだよ!これは、親父の楽隠居は諦めてもらおう!親父よ、済まないが、少しだけ働いてくれ

六三郎は内心、領地の広さと、播磨国の状況次第では、仕事が増える事に絶望感を覚えつつ、勝家に謝り、働いてもらう事を決めた。