軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

結果が出始めたら大人達は歓喜し、俺にも良い事が

天正十四年(1586年)八月五日

安芸国 吉田郡山城

「えい!やあ!やあ!やあ!」

「若様!初日よりも動けておりますぞ!その調子です!」

「はい!えい!やあ!」

皆さんおはようございます。毛利家の居城、吉田郡山城で働き始めて10日が過ぎました柴田六三郎です

毛利家嫡男の幸鶴丸くんの食事、若武者達の肉体改造を手伝うという、何とも不思議な事をやっておりますが、結果が出る事、そして、喜ぶ人の顔を見ると、

頑張ってしまうもので、先ず最初に幸鶴丸くんが、朝の訓練の後の朝食でウトウトしなくなって、自分でご飯を食べられる様になった事もそうなのですが、

毛利家のお偉いさん達が最も喜んだのが、幸鶴丸くんの身長が伸びた事です。初対面の時は、実質8歳なのですが、

平成令和の8歳と比べると、少し小さめの推定110センチくらいだったのに、そこから4〜6センチは伸びているんです

姉の安芸乃さんの胸あたりだった、幸鶴丸くんの頭が、もう少しで肩を超えそうになっている事に、毛利家当主で父親の輝元は、

「早くも幸鶴丸の身体が成長しておる!これ程、これ程、喜ばしい事は中々無い!柴田殿!誠に感謝する!」

俺の手を握って感謝を述べていました。他にも吉川さんは、息子さん達に、

「若様がはっきりと身体が成長しておるのじゃ!お主達も、早く儂に孫を見せて、成長した事で儂を喜ばせんか!」

と、中々の無茶振りをしておりました。小早川さんも養子の藤四郎くんに

「藤四郎。お主は慌てずとも良いが、孫を儂が生きているうちに見せてくれるな?」

と、静かに圧をかけていました。そんな、幸鶴丸くんの身長が短期間で伸びた事を毛利家家臣も知ったものだから、吉川さんが幸鶴丸くんの為に行なっていた

朝の訓練に我が子を参加させて、幸鶴丸くんと同じ食事もさせたら、早い子では5日で2センチくらい伸びた子が居た様です。

その結果、毛利家では現在、猪と鹿と雉の肉のうち、どれかは毎日食事に出ております

一方、藤四郎くん達はというと、

「次郎兄上!坂を一往復は何とか歩かずに出来る様になりました!」

「うむ!まだまだ先は長いが、第一歩を踏み出したと思えば、素晴らしい事じゃ!次は二往復を歩かずに出来る様になれ!」

「「「ははっ!」」」

坂道ダッシュ一往復を、終わった後に倒れないまでにはスタミナがついた様で、筋トレも以前より苦しむ事も減りました

それなら、

「吉川殿。藤四郎殿達は、体力的な余裕が出来た様ですので、次は坂道を二往復した後、四種の動きの回数をそれぞれ10回ずつ増やした方がよろしいと思うのですが」

俺が筋トレの回数を増やす事を提案すると、吉川さんは

「それは良い事ですな!藤四郎!皆!聞いたじゃろうが、四種の動きをそれぞれ四十回やる事になった!!苦しいじゃろうが、しっかりと励む様に!」

決断して発表すると、藤四郎くん達の顔がくもっていった。言い出しっぺの俺が言うのもなんだけど、絶対、為になるから頑張ってくれ!

そんな感じで毛利家の食事改善と肉体改造を手伝って一ヶ月が過ぎた頃

天正十四年)1586年)九月一日

安芸国 吉田郡山城

「柴田殿。夜中に済まぬな」

「いえ。ところで、拙者に何か?」

皆さんこんばんは。夜中に毛利輝元を始めとした、お偉いさんの居る大広間に呼び出されました柴田六三郎です

何か不手際でもあったのか?と思っていましたら、

「うむ。実はな、羽柴殿の家臣から文が届けられたのじゃ。その内容としては、毛利家への沙汰が決まったと安土城から文が届いたので、一度、安土城へ来ていただきたい。との事じゃ」

「そうでしたか。その件で、拙者は何をした方が良いのですか?」

「うむ。叔父上達と話し合って決めたのじゃが、幸鶴丸も成長して、今や身の丈も四尺と少しになっただけでなく、藤四郎と同世代の若武者達も、逞しくなったので、柴田殿を織田家にお返しする事を伝えようと思ってな」

俺を帰す報告だった様です

「それはそれは、ありがたき」

「それでじゃが、柴田殿。次郎叔父上から聞いたのじゃが、柴田殿のお父上はなんでも、還暦前で子を授かったそうじゃが、誠なのか?」

「はい。誠です」

「ちなみに、その末の子を生んだ母君は、その時、何歳であった?」

「確か、三十三歳だったかと」

「三十三歳!」

「し、信じられぬ!」

「二十歳を超えたら、出産は辛いから諦める女子が殆どのはず」

お袋の年齢を聞いて、何やらザワザワしだしました。そんな時に輝元は

「柴田殿。母君は、何か特別な事をしておるから三十代でも出産出来たのか?何か分かる事があれば、教えていただきたい」

俺に聞いて来た。まあ、隠す事でもないし、いいよね

「母上がやっている事と言えば、自らの部屋を掃除して、毎日、屋敷内の鍛錬場で長刀を振る事くらいです。あとは時々、鴨肉を食べている事ぐらいかと」

俺の説明を聞いた輝元は

「又四郎叔父上。聞きましたな。又四郎叔父上に対して嫁になりたいと思う女子が二十歳を過ぎていても、まだ子を生む事は可能なのですから、

戦が無い今こそ、その女子を嫁にして、藤四郎の妹や弟を増やしてくだされ」

まさかの小早川さんに対して、「言い寄っている女が居るなら、そいつを嫁にして子をもうけろ!」と言っております

でも、小早川さんは

「殿。これで男児が生まれて家督争いが起きる可能性も」

と、家督争いの心配を言っておりますが、輝元さんは

「その時は、藤四郎を毛利家に戻せば良いではありませぬか!幸いにも、藤四郎はまだ嫁が居ませぬ!なので、小早川家も子を多く持つべきです!」

めっちゃ小早川さんに檄を飛ばす。檄に負けた小早川さんは、

「分かりました。近日中に、その女子と話をします」

折れた感じで納得した。話がまとまった様で、輝元は俺に向き直して

「さて、柴田殿。改めてじゃが、予定より短くなったが、幸鶴丸も若武者達も身体の成長をはっきりと感じ、料理番達も柴田殿の料理を覚えた

そして、又四郎叔父上に新たに嫁と子を持つ事を納得していただいた。これあら全ての事、毛利家を代表して感謝いたす」

俺に頭を下げた。続いて吉川さん、小早川さん達も頭を下げた

「あの、皆様。頭をお上げください」

流石に下げられたままというのは、ねえ。で、頭を上げてもらって

「それでは、柴田殿。明日の朝には、儂と次郎叔父上達が羽柴殿の元へ行く。そこから移動して、備後国で公方を捕まえる。その流れで進もうと思うので、その時はよろしく頼む」

「ははっ」

「うむ。戻って休んでくれ」

「ははっ。それでは失礼します」

こうして、意外と短期間で帰る事が決定しました。