軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

訳あり家族はかつての西国の覇者の子孫

雷花達に頼んで、俺は指名した面々に本陣に集まってもらうと

「官兵衛殿、上杉殿、尼子殿と山中殿。休息を取っていた所に、急な呼び出し、申し訳ない」

「いや、六三郎殿。呼ばれるのは構わぬが」

「軍議とは違う事と聞いたが」

「いったい、どの様な事で我々を呼んだのですかな?」

「毛利から和睦の話でも?」

「いえ、皆様。実は、拙者の個人的な悪運、の様なものが出てしまいまして」

俺の言葉に源太郎が

「殿。まさか、また訳ありの者を引き寄せたのですか?」

いきなり正解してくる。隠す事じゃないから、いいんだけどさ

「源太郎。まだ、確定ではないが、その可能性が極めて高い。そして、この長門国で訳ありの者と言う事で、官兵衛殿と尼子殿と山中殿が、両親か祖父母あたりに、

その様な話を聞いた可能性があると思い、集まっていただいた。上杉殿も、もしかしたら尼子殿や山中殿と同じ感じで聞いたかもしれぬと思い、集まっていただいたのです」

「何やら、重大な事の様じゃな。良かろう!この黒田官兵衛、腹をくくりましたぞ!」

「拙者、上杉喜平次も同じく」

「尼子家も同じく」

皆さん、戦に関する事じゃないと、決断が早くて助かりますよ、本当。それじゃあ、訳あり家族の皆さんに来てもらいますか

「それでは、当人達に来てもらいましょう!雷花!連れて来てくれ」

「ははっ!」

返事をした雷花達に案内されて、6人家族が本陣に入って来た。家族構成的に祖父、長男、次男、長女、長男の嫁、長男の子、な感じかな?

それじゃあ、色々聞いていきますか!

「さて、お主達は6人家族で良いのかな?」

俺が質問すると、祖父らしき人が

「はい!拙者の長男と次男と長女と、長男の嫁と孫を合わせた六人家族にございます!それで、あの」

「ああ、毛利の敵か否か。で、あったな。先ずはそこを明確にしておくか!安心なされよ!我々は織田家家臣じゃ!此度、中国地方の覇者の毛利と戦っておる」

「ま、誠でございますか!」

「ああ、誠も誠じゃ。軽く自己紹介をしておこう。儂が、此度、山陰方面から毛利を攻めておる軍勢の大将を務めさせてもらっておる、柴田六三郎じゃ、それで、こちらから」

「黒田官兵衛と申す」

「上杉喜平次と申す」

「尼子又四郎と申す」

「山中鹿之助と申す」

「真田喜兵衛と申す」

「飯富源太郎と申す」

「と、真田喜兵衛と飯富源太郎は、儂の家臣で、黒田官兵衛殿と上杉喜平次殿と尼子又四郎殿は与力、山中鹿之助殿は、尼子殿の家臣じゃ」

参加しているメンバーの自己紹介を聞いて、特に祖父さんが反応したのが

「あ、尼子家の方がいらっしゃるという事は、間違いなく毛利征伐の軍勢ではありませぬか!」

尼子殿と山中さんだった。これは、俺の予想が当たったかな?とりあえず、自己紹介してもらいますか

「さて、こちらの自己紹介で、毛利の人間でない事が分かったでしょうから、そちらも自己紹介をしてくだされ」

俺がリクエストすると、祖父さんから

「 大内亀次郎義胤(おおうちきじろうよしたね) にございます」

「嫡男の 大内亀之助義興(おおうちきのすけよしおき) にございます」

「二男の 大内亀三郎義持(おおうちきざぶろうよしもち) にございます」

「長女の 大内義乃(おおうちよしの) にございます」

「亀之助様の嫁の 沙保里(さおり) と申します。私が抱いている赤子は、 亀童丸(きどうまる) と申します」

自己紹介をしてくれたんだけど、俺の予想通りでした。尼子家よりも昔の中国地方の覇者、いやそれどころか北九州にまで領地を広げていた、言わば西国の覇者の大内家の子孫の皆さんです

で、俺は勿論、驚いているのですが、他の皆さん、特に尼子家の2人、

「お、お、お、大内じゃとお!」

「し、信じられぬ!大内家は確か、三十数年前に、家臣の陶某とやらが、毛利に唆されて謀反を起こし、そのまま大内家を当主の周防介義隆と、その嫡男を殺した事により、滅亡したと聞いておるぞ!」

特に、山中さんが具体的に経緯を話してくれました。その山中さんが話し終えると、祖父の亀次郎さんが

「はい。今しがた、山中様が仰っていた内容が、拙者の父上と兄上の最期にございます。まあ、論より証拠と昔から言いますので、此方を見ていただきたく」

そう言って、家紋入りの箱を俺達の前に差し出した

「亀次郎殿、こちらの箱の説明を頼みます」

「はい。こちらの箱は、拙者が生まれた時、拙者の母上の身分が低い為、当時の大内館の中で育てる事を許されなかった母上に対して、

父上から化粧料の形で送られた、大内菱の入って化粧箱にございます。そして、拙者が大内周防介の四男である証の文と大内菱の入った小刀が、中に入っております。ご確認くださいませ」

亀次郎さんが、そう言って来たので、

「源太郎、喜兵衛!箱の見分を頼む」

「ははっ!」

2人を行かせて、箱を回収すると、

「確かに、化粧箱と同じ家紋が入った小刀が有りますな。そして、この文。亀次郎殿、読んでもよろしいでしょうか?」

「はい」

「では。「この文を読んでおられる方へ。この文を書いた拙者の名は、大内周防介義隆と申します。この文を貴殿が読まれている頃、拙者は間違いなく死んでおります。この文を書いた理由を簡潔に説明しますが、

この文と小刀を入れた化粧箱は、拙者の側室の 桜花(おうか) が四男の亀次郎を生んでくれたのに、正室のおさいが、嫡男の亀童丸の家督相続の邪魔になるからという理由で、

居館である大内館からの追放を強く望み、拙者としては我が子は全員大切ではありますが、罪なき我が子が殺されるのは忍びないので、

せめてもの償いの意味を込めて、この文と、拙者の子の証として、大内菱の入った小刀を、化粧箱に入れたのです

そして、現在の大内家は、理財を担う者と軍事を担う者とで家中が不穏な空気に包まれております。もしも、謀反が起きて、大内家が没落した場合、

四男の亀次郎が大内家再興を成してくれる事を祈願すると同時に、拙者の様な優柔不断な当主にならない様に、亀次郎を立派な男にしてくだされ」と、

書いてあるが、亀次郎殿。もしや、亀次郎殿が生まれた年に、大内家は家臣の謀反で、滅んだのですか?」

「はい。亡き母上に聞いたら、拙者が生まれて半年後に、大内家は滅んだと。そこで母上は、付き従ってくれた方々と共に、石見国や出雲国へ逃げていたと」

「そうですか。拙者が生まれる前の話ですので、偉そうな事は言えませぬが、亀次郎殿、ご家族を連れて来てまで、拙者達に何をお望みですかな?」

「我々を召し抱えていただきたく!そして、いつか、亀之助の嫡男の亀童丸が元服した時に、大内家の再興を認めていただきたく!

勿論、亡き父上の様に、中国地方全域から北九州までの膨大な領地など、望みませぬ!なので、どうか!」

亀次郎さんが言い終わると、家族全員、平伏して来たんだけど、これ、どうしようか?