軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

対策を話した後に近江国へ

「成程、武士だけでは絶対に根絶出来ないから、領民も巻き込んでの人海戦術で、卵や孵化したばかりの生物を回収するとは、やはり数には数をぶつけるか」

「他にも石灰を撒いたり、火で燃やすとも」

「石灰は我々でも作れるから生産も可能か」

「領民を巻き込むとなると、ただで働かせるのは忍びないから、食料を与えたりする等の褒美を出す事や、年貢を半減、それどころか数年は無しにしても良いのでは?」

(うん。皆さん色々と考えて卵や孵化したやつの対策に関して、色々な提案をしていますね。これなら、俺が戦国時代版のコンクリートで作る排水管の作り方を見せても、かなり早く覚えるかもしれませんね

それじゃあ、俺達も働きますか。戦国時代版のコンクリートを目の前で見せて、皆さんに納得してもらいましょう)

「さて、皆様。白熱している所に水を差す様で申し訳ありません。前日より話しておりました、泥かぶれ対策のひとつである「水の流れ」を改善させるであろう

物を試作してみたいので、今から伝える材料を集めていただきたいのですが、虎次郎様。よろしいですか?」

「勿論!ですが、六三郎殿。その材料は甲斐国で全て集まる物なのですか?」

(しまった!甲斐国は川砂が安全か疑わしい!しかも、近くの国で川砂を収穫しても大丈夫な大きい川のある国となると、関東の北条の領国の伊豆国と相模国だけど、殿や大殿の許可なく関東に行ったら、

殺される可能性もある。信濃国と駿河国と遠江国も大きな川はあるし、家康なら、「砂くらい持ってけ!」と言ってくれそうだけど、これを勝手にやったら、また色々と面倒くさい事になる。越後国は、この中では遠いし、時間的に厳しいから無理だ

あ〜、もう!長浜城でセメント作りの材料調達を秀長さんに頼んだ時は、近江国が琵琶湖のおかげで川砂が大量だから、意外と簡単だったみたいだし

ん?近江国?近江国って、そう言えば殿も大殿も本拠地を移動させてなければ安土城にどちらか、もしくは2人共居るはず!甲斐国から近江国へ行くには、早く進んでも20日から1ヶ月はかかるだろうし

よし!武田家の皆さんの中から、何人か一緒に安土城に連れて行って、材料調達のお願いをすると同時に、セメント作りを見て、自分達でも作れる様になってもらおう!そうと決まれば!)

考えがまとまった六三郎が、虎次郎の方を向くと、

「六三郎殿!何か、良き策でも思い浮かんだのですか?」

と、とてもキラキラした目で質問して来た。六三郎は

「虎次郎様?何故、そう思われたのですか?」

思わず質問したが、虎次郎は

「五郎叔父上が言っておりました、六三郎殿が考えている時の癖が出ておりましたので!何か思い浮かんだのですか?」

満面の笑みで六三郎にそう返した。癖から考え中を見抜かれた六三郎は

(ええ〜、こんな小さい子にも俺の癖は伝わっているのかよ!まあ、別にバレて困る事ではないけどさあ)

そう思いながら、考えていた内容を伝える

「虎次郎様。確かに、ある事は思い浮かびました。ですが、その内容は、「材料を取る場所の安全性が疑わしい」なのです。危険な場合は、拙者は勿論ですが、

武田家からも何人か、近江国の安土城へ行ってもらい、共に内府様と左中将様へ材料調達のお願いをしに行ってもらいたいのです」

「そ、そうなのですか。それで、その甲斐国で材料を取る場所の安全性が疑わしい材料とは何でしょうか?」

「はい、それは砂です」

「砂、あの海の近くに必ずある、あの砂、ですか?」

「はい。あの砂の中でも川の底にある、川砂が材料として必要なのです。ですが、甲斐国の川は安全性が疑わしく、周辺諸国で、大きい川のある国を領有している家は、関東の北条と、東海の徳川様、越後国の上杉家ですが、

北条は敵とも味方とも分からない家ですから、勝手な交渉など出来ませぬ。越後国へ今から行って、砂を回収しても距離が遠過ぎる為、無謀です。

徳川様に対しては内府様や左中将様を通じてならば可能だと思いますが、それならば近江国へ行って、内府様と左中将様へ織田家からの直接の材料調達をお願いした方が早いと思われます。

虎次郎様、仁科様、典厩様。そして皆様。どなたでも構いませぬが、川砂を調達出来る人脈や伝手はありますか?」

俺はそこまではっきりと伝えたけど、誰も何も言わなかったので、その空気を壊す様に

「六三郎殿。残念ながら今の武田家に、その様な人脈や伝手がある者は居ない様ですので、拙者と五郎叔父上が、六三郎殿と共に安土城へ行って、内府様と左中将様に、材料の調達をお願いしましょう」

「虎次郎様、仁科様含めた方々でも良いと思うのですが」

「いえ!元服もまだまだの身ですが、武田家当主ですので、当主自らが動いてこそ、本気である事が伝わると思うのです!なので、拙者と五郎叔父上を含めた面々と、安土城へ行きます!」

(虎次郎様が安土城へ行って大殿と殿へお願いすると言って来た。これだけ真っ直ぐな目で見られたら、ねえ

まあ、五郎さんも居るし、武田家からも他に同行するだろうし、赤備えの中から50人くらいを護衛として連れて行けば、身の安全は大丈夫かな?)

「分かりました。虎次郎様、それでは仁科様と拙者も含めた面々で安土城へ向かいましょう。仁科様、よろしいですか?」

「虎次郎様も、何か出来る事を考えた結果ですから、拙者達は良い結果になる様、動くだけです。六三郎殿もよろしくお願いします」

「勿論です。それでは、明日にでも出立しましょう。安土城へ用事がある事を伝える文は、道中で書いてから、家臣に届けさせても余裕はあるでしょうし」

「分かりました。虎次郎様も、それでよろしいですか?」

「はい。六三郎殿、よろしくお願いします」

そんなこんなで、戦国時代版のコンクリート作りの材料調達の為に安土城へ行く事が決まりました。