軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

慶事の発表と過酷な労働と課題

信長達は恵林寺を出て、躑躅ヶ崎館に進むと、

「殿!その御様子ですと、穴山討伐を無事達成したのですね?」

「うむ。五郎や典厩は勿論じゃが、家臣達も見事な働きを見せてくれたおかげじゃ!しかし、勝蔵よ。この死体の数は、全て穴山の手の者か?」

森長可の本陣に途中、寄り道をして、現状確認をすると、

「恐らくは。野盗と思しき者も居ましたが、問い詰める前に死んでおりました。五十人までは数えていましたが、それ以降は忘れました」

「はっはっは!流石は勝蔵じゃな。だが、それくらい暴れてこそ、織田家の強さを示せるものよ!」

討ち取った数で信長と大笑いしていたが、

「ありがたきお言葉にございます」

「それでは、皆!館に入るぞ!」

「「「「ははっ!」」」」

長可も回収して、躑躅ヶ崎館へ入っていった。そして、主だった面々も大広間に入ると、

「二郎三郎!済まぬが、此処に座ろう!」

「三郎殿。そう言う事ですか。分かりました」

信長と家康の座る場所に、盛信と信豊が慌てる

「内府様!上座へ行ってくだされ!」

「そうです!我々と同じ下座では」

慌てた理由は、信長も家康も、大広間で一段高い上座ではなく、皆と同じ低い場所の上座の位置に座っていたからだ。しかし信長は盛信と信豊に対して、

「五郎と典厩!気持ちは有り難いが、あの場所は武田家当主の場所じゃ。武家の名門の甲斐源氏武田家当主以外が座ってはならぬと儂は思う。

だからこそ、この場所で良い。二郎三郎も納得してくれたしな」

「三郎殿の言う通りじゃ。五郎殿、典厩殿。三郎殿は、虎次郎殿の為に座らないと決めたのじゃ。その気持ちを受けてくれぬか?」

「内府様と徳川様はそこまでお考えでしたか」

「ご配慮に気づかず、申し訳ありませぬ」

「まあ良い。改めて、これからの予定を話しておく。先ず、源三郎と勝姫じゃが、明日にでも儂と共に近江国の長浜城へ行き、祝言を挙げる。五郎と典厩、どちらが長浜城へ来るか決めておけ!」

「「ははっ!」」

「続いて六三郎!」

「ははっ!」

「お主は、源三郎と勝姫の祝言が終わったら、儂と共に越前国へ行き、道乃との祝言を挙げる!」

「よ、よろしいのですか?」

「お主に色々やらせ過ぎて、遅くなってしまったからな。ただ、その後の事じゃが」

「甲斐国の土地改善の予定では?」

「その前に、権六が総大将の北陸方面軍に参戦せよ!以前届いた、権六からの文によると、越後国の中央までは進軍したが、上杉の抵抗が強くなっておるそうじゃ。そこで六三郎よ、移動が過酷と思うが、

近江国で源三郎と勝姫の祝言の後、越後国でお主と道乃の祝言を挙げた後、道乃を含めた面々を甲斐国まで連れて来て、甲斐国から権六達の元へ進軍せよ。

五郎、典厩!済まぬが、甲斐国の土地改善は上杉を下してからとする。勝蔵、五郎八、左近!六三郎の正室の座は、帰蝶の血縁者である斎藤家の道乃の物じゃ!済まぬが、他の家の嫡男や二男の正室の座を狙ってくれ!」

信長がそこまで言うと、

「「内府様!その上杉との戦、我々も参戦させていただきたく!」」

盛信と信豊が北陸方面軍に参戦を希望してきたが、

「五郎、典厩!お主達は虎次郎の傅役なのじゃぞ!二人同時の参戦は許可出来ぬ!どちらか一人なら許可するから話し合って決めておけ」

信長はどちらか1人だけだと伝え、

「「ははっ!」」

盛信と信豊が平伏しながら返事をすると、家康から

「三郎殿。例の事を二人に話してくだされ」

「そうじゃな。五郎と典厩、此度の穴山討伐の働きの結果として、武田家の領地は甲斐一国と上野国の一部だけとし、信濃国は徳川家が、飛騨国は織田家が統治する。良いな?」

「はい。虎次郎、いえ、虎次郎様はまだ幼いので、甲斐一国だけでもありがたいくらいです。それに、徳川様が信濃国を手に入れるという事は、

上杉へ睨みをきかせる役割を担うわけですから、今の武田家では無理である事は理解しております」

「うむ。武田家の現状を理解してくれて助かる!それでは、明日の出立に備えて、五郎、典厩!今日一日世話になるぞ!」

「「ははっ!」」

「六三郎!お主は後程、儂が使う部屋に来い。話したい事がある」

「ははっ」

(俺、なんかやったか?)

こうして、大広間での話し合いは終了した。そして、

「殿。柴田六三郎です」

「うむ。入れ」

信長の部屋に六三郎は入ると、

「さて、六三郎!此度の穴山討伐、見事な働きであった!源三郎の補佐をしながら、赤備え達をまとめるなど、戦経験の少ない若武者ではそうそう出来ぬ事じゃ!」

「お褒めの言葉、有り難き。しかし、殿。お褒めの言葉を授けるだけが目的ではないのですよね?」

「うむ。実はな、此度の戦で働いた源三郎の領地の事で、お主の意見を聞きたい。現在、美濃国を勘九郎、伊勢国を三七、尾張国を三十郎、そして近江国を儂が抑えておる。

だが、安土城で留守居をしておる五郎左から、「摂津国の本願寺の者達が全員退去して、織田家が準備した山城国の嵐山の本願寺に続々と移動している」と文が届いた

そこで、源三郎と勝姫の祝言の後、儂は勘九郎に家督を譲る。そして、摂津国の本願寺跡地に城を建てる。そこでじゃ!勘九郎と源三郎、どちらかに安土城を任せたい!

三七は伊勢国は勿論、伊賀国の領主や民から慕われておるから動かせぬ!六三郎、お主も織田家の一門じゃ!何かしら提案してみよ!」

(ええ〜?そんなん殿の兄弟か親族でも置いといたら良いじゃないですか!俺に聞かれても。とりあえず答えてみるか)

「殿。三介様は」

「あの阿呆には任せられぬ!」

「即断即決する程ですか?」

「六三郎。お主は三介の愚行の数々を聞いているであろう!それを踏まえて、三介に重要拠点を任せようと思うか?」

(自分の子供に甘々なのに、そこら辺はちゃんと考えているんだな)

「いえ。申し訳ありませぬ」

「まあ良い。しかし六三郎。此度の穴山討伐で得難い経験を積んだから分かると思うが、腹を割って話せる親族が居ないと、四郎勝頼の様に孤立してしまう。儂は、孫や曾孫を

その様な状況にしたくない!そうさせない為に、儂が死んだ後の事も考えて、親族や家臣の配置も今から決めて、後顧の憂いを出来るかぎり無くしておきたいのじゃが、良き案を今すぐは無理であろうから、

そうじゃな、道乃との祝言の翌日までに考えて、まとめておけ」

「ははっ!」

「うむ。明日は早めに出立するから、戻って早めに休んでおけ」

こうして六三郎は約10年ぶりに、信長から課題を出された