軽量なろうリーダー

作品タイトル不明

挑戦してたらあの人達が来た

天正十二年(1584年)二月二十六日

信濃国 高遠城

「若様。ここ数日は何もなくて暇ですな」

「源太郎、嵐の前の静けさかもしれぬから油断するでないぞ?」

「ははっ!」

皆さんおはようございます。一時的に高遠城の守りを務めております柴田六三郎です。源三郎様が五郎さんと殿の元へ行って、武田家の降伏と穴山包囲網の協力を頼んでいるはずですが、

19日に出立して、かれこれ7日。片道で3日と考えても、そろそろ戻って来て欲しいです。そんな中、俺としては、殿が俺を甲斐国の土地改善で出張させると予想しておりまして、

予想が実現した場合、住血吸虫対策が最優先になるので、甲府盆地を埋め立てて、米以外を育てて生計を立ててもらう事も考えてもらわないといけません

それか人工的な川を作る為に、コンクリートを繋ぎまくって、強制的に流れを生み出すとかも候補です

甲斐国征圧後に、先ずやるべき事は水田を一時的に失くす事になるのかなあ?あと、水田の近くの木々を燃やすか、生石灰を撒く事もやらないとなあ

うん。色々と頭の中に出てくるけど、今は穴山達が来ない事と、源三郎様達が早く帰ってくる事を祈ろう!

「若様?」

あ、源太郎に呼ばれました。

「ああ。済まぬな。源太郎、以前、殿に泥かぶれの事を聞かれていたであろう?それが無くなる為にはどうしたら良いかを考えていてな」

「拙者や源次郎だけでなく、赤備えの皆も、親しい者を泥かぶれで亡くしております。若様の見事な策で、泥かふれが甲斐国から根絶する事を願うばかりです」

「出来るかぎりの事をやるぞ」

「ははっ!」

ぐ〜

真面目な話をしていたら、腹か鳴りました。そういや、朝6時くらいに起きてから領内の収穫物の帳簿に目を通しっぱなしだったな

今は朝9時ぐらいか。昼前だし、軽い物、それこそ麺類を食べたいなあ。あ、そう言えば未来でも長野県、信州は蕎麦が有名じゃないか!

「源太郎!」

「何でしょうか?」

「蕎麦の実を収穫したい!仁科家の方々に聞いて、蕎麦の実を作っている百姓の皆の元へ行こうではないか!」

「わ、分かりました。しばらくお待ちくだされ」

源太郎はそう言って、家臣の皆さんに聞いて回った。そしたら、

「柴田様を動かしては、殿に叱責されます!我々が収穫して来ますので、城内でお待ちください」

と、言われて城内で待機です。しばらく待機しておりましたら

「柴田様!収穫して来ました!約半貫程の量ですが、今から料理人に作らせますので、お待ちくだされ」

いやいや!ちょっと待って!確か、この時代に麺で食べる蕎麦は無いはずだから、何が出るか分からない!俺はざる蕎麦みたいな感じで食いたいんです!

「ちょ、ちょっとお待ちいただきたい!」

「何か気になる事でも?」

「実は拙者、料理が趣味でして、自らの分だけでなく、家臣の皆の分も作るのです。なので、拙者に作らせていただきたいのです!」

「ええ?飯富殿、よろしいのですか?」

「はい。若様の料理は絶品ですので、仁科家の皆様も食べたら驚きますぞ?なので、若様の気分転換も兼ねて作らせていただきたい」

「は、はあ。皆様がよろしいのであれば」

「忝い!一月お頼みしたいのですが、石臼を使わせていただきたいのですが」

「分かりました。料理人の学びの為に見学させていただいてもよろしいでしょうか?」

「はい。拙者の物好きな料理でよければ」

と言う事で、今から蕎麦粉作りから料理スタートです

石臼で蕎麦の実を粉にして、しばらく放置して、その間に

「山田殿!申し訳ありませぬが、鴨か雉がよく居る場所を教えて、案内していただきたい」

「それは構いませぬが、鴨や雉をどうするのですか?」

「蕎麦料理の材料として使います!」

「鴨や雉を料理の材料ですか。何やら面白そうですな!我々が案内しましょう」

「忝い!赤備えのうち、50人程連れて行ってくたされ!3羽くらい捕獲出来たらありがたいです。それから、赤備えの者達に山芋を見つけたら持って来てくれと、拙者が言っていたと伝えてくだされ」

「分かりました。山芋を入手して、鴨や雉も頑張って捕獲してきましょう!」

山田さんの案内で赤備えのうちの50人が鴨や雉を取りに行きまして、その間に台所で見つけた胡桃も石臼で粉にしましたら、蕎麦粉に混ぜて、胡桃入蕎麦なのか、胡桃蕎麦なのか、一旦粉状態で放置して

しばらく待っていたら、

「柴田様!鴨が五羽取れましたぞ!」

山田さんと赤備えの皆が山芋2本と鴨を取って来たので、山芋をつなぎに、鴨出汁蕎麦と行きましょう!鴨を解体して、骨と肉に分けて、

骨から出汁を取りましたら、臭い消しの擦りおろした生姜を入れて、冷たい出汁と、温かい出汁に分けて、

そこから鴨肉を軽く焼いて、その後に粉状態の通常の蕎麦捏ねてを伸ばしてウドンと同じ感じに切って茹でて、しばらくしたら回収して、胡桃を使った蕎麦も同じ感じで捏ねて切って茹でて、しばらくしたら回収して、最期に胡桃を使った蕎麦ツユも作ったら

「完成です!」

「おおお!蕎麦が細長い形に切り分けられておる!」

「鴨から出た出汁が何とも良い香りじゃ!」

「少しばかり試食してみてくだされ」

「「「よろしいのですか?」」」

皆さん期待していた様なリアクションです

「家臣の方々や奥方殿や勝姫様にもお出しするので、少しだけでお願いします」

「「「「はい」」」」

で、皆さん一斉にそばを少し取って鴨出汁に漬けると

ズズズッー!と良い音で食べています。そして、

「これが、あの蕎麦の実から出来ているとは信じられぬ!」

「胡桃を使った物の香りと味の素晴らしい事、この上ない!」

「まだまだ知らない料理があるのう。何とも言えぬ美味さじゃ!」

反応は良好なので、これを人数分に分けて、後は皆さんに持っていくだけ。と思っていたら

「若様!!」

源太郎から呼ばれました。しかも、何やら慌てている様です

「源太郎!どうした?何かあったか?」

「と、と、」

「と?とがどうした?」

「徳川様が高遠城に参られました!織田様から高遠城へ入城していてくれとの文を携えております!」

おいおいおい!どう言う事だ?俺は何も聞いてないぞ?殿、また俺に無茶振りか何かですか?とりあえず鴨出汁蕎麦は、家康に出すしかないか。皆さん申し訳ない!