作品タイトル不明
鍛錬場を作ったら浴槽も作ろう
天正九年(1581年)四月十日
近江国 長浜城
「完成したぞ!!六三郎殿!これで、これで」
「羽柴様。この鍛錬場で毎日、寧々様を始めとする奥方様達が身体を動かす事で、子を授かりやすい身体に近づけるのですが、油断は禁物ですぞ」
「うむ!うむ!それは分かっておるが、やはり嬉しくてな!改めてじゃが、寧々!」
「殿。お側におります。殿、六三郎殿。立派な鍛錬場を作っていただきありがとうございます。それでは早速、使わせていただきます」
皆さんおはようございます。長浜城内に完成した鍛錬場を眺めております柴田六三郎です。およそ3週間前に、寧々さんの妊活の第一歩の聞き取りをしていたら
秀吉が現れて、そこから鍛錬場を作る流れになったのですが、雨が降らなかった事もあって、あっという間に完成しました。その鍛錬場で寧々さん達が長刀を振っていますが、
これを見るに今日は雉の唐揚げを食べてもらって、タンパク質を摂取してもらいましょう。ちなみにですが秀吉は筋トレの回数を二十回に増やしても大丈夫な身体になっております
だからなんでしょうが、自信がついた様で、「儂も親父殿の様に朝から模擬槍を振るぞ!」と、俺達の訓練の近くで模擬槍を上下左右に振って、更に鍛えております
そんな感じで肉体改造は進んでおります。次は、浴槽。この時代だと湯船を作って、身体の中を温めてもらおう!そして、風呂関連で必須な物と言えば!
そうです石鹸です!前世で見た歴史小説の中に簡易的な作り方が書いてあったな、俺の覚えている範囲だと液体石鹸しか作れないけど、それでも無いよりはマシだろ!
そうと決まれば、秀吉に話をして、許可を取ろう!
「羽柴様!訓練の途中でしたか」
「あ、ああ。済まぬ、な。もう、少、し、で終わ、り、じゃ。から、待っ、て、く、れ。ぬおお!」
秀吉は筋トレ中でしたが、最期のスクワットをタイミングよく終わらせた様でした。起こすのも忍びないので
「羽柴様。横になった状態で構わないので許可をいただきたい事が」
「そう、言って、くれて、助、かる。して、どの、様な、事じゃ?」
「はい。寧々様とも話しておりましたが、肩まで浸かる事の出来る湯船を作る為に、木材と職人を使用する許可をいただきたく」
「おお、寧々、と話し、て、おった、お市、様も、やって、いた、事、か。うむ。よろ、しく、頼、む」
「有り難き!それでは、と言いたい所ですが、羽柴様に訓練後の料理を、お出ししてからにします」
そう言って俺は台所に向かいます
六三郎が居なくなった大広間の秀吉と秀長は
「兄上。六三郎殿は、誠に良き若武者ですな。姉上の次男の小吉が仕えたくなるのも分かります」
「ふふ。小一郎。殿、から、の文で、知った時は、儂の身内、だから、召し抱えたと思ったが、今の儂や寧々に対する態度で分かった。六三郎は、単に他者に手を差し伸べておるのじゃ」
「拙者もそう見えます」
「ふふ。親父殿は、親らしい事をしていないと言っておったが、あの様な素晴らしい若武者に育てているのじゃ!素晴らしい親ではないか!」
「兄上も素晴らしい親になれると思いますぞ」
「その為にも、これから更に頑張らないといかんな!おお、とても香しい香りが!六三郎殿!」
「はい!お待たせしました!」
「これは、見事な丸じゃな。では、いただこう!」
秀吉が雉の唐揚げを食べると、
サクッ!と心地よい音が聞こえる。唐揚げを食べた秀吉は、
「おお、おおお!こ、これは何と美味い!噛めば噛むほど旨みと脂が、口の中に広がる!食べた後に米を放り込めば、うむ!米に脂と旨みが混ざり合って、
美味さが増す!これは、米が進む!美味い!美味いぞ六三郎殿!」
あっという間に食べ終えた。満足した秀吉は、
「六三郎殿!驚く程、美味かった!しかし、この湯呑みに入っておる、水とも茶とも違う物は何じゃ?」
「それは、大豆を柔らかくして、飲めるまで濾した物です。言うなれば、豆腐になる前。になります」
「ほう。これも身体に効くのじゃな。飲んでみよう」
豆乳を飲んでみると、
「確かに豆腐の味がするのう。だが、悪くない。次回の料理の時も頼む!」
「ははっ。では、湯船を作る準備に取り掛かりますので、片桐殿を職人を使う為に、お借りします」
「うむ。助作にも良い経験じゃろうから、使ってやってくれ」
「ははっ。では失礼します」
六三郎は急いで大広間を出て、且元を捕まえると、歩きながら事情を説明して、職人を集めさせて、木製浴槽を作る話をしたが、大きさが分からなかったので、
ざっくりした計算で、縦横10尺、深さ4尺の1人分には大きすぎる浴槽を作らせて、完成後に長浜城に運ばせたが
天正九年(1581年)四月二十日
近江屋 長浜城
「羽柴様!以前話していた湯船が完成しました!既に風呂場に運んでおります。そして支払いの証文がこちらになります」
「うむ。支払いは一貫か。安いと取るかは実物を見てから決めるとするか。風呂場に行こうではないか」
六三郎は秀吉や秀長達と共に、風呂場に向かい、実物を見せると
「六三郎殿。これは大き過ぎぬか?」
「羽柴様。確かに1人で入るには大き過ぎるでしょうが、こちらの湯船は複数人で入る事を前提で作っていただいたのです」
「複数人とは?」
「羽柴様が寧々様や側室の方と共に入って、そのまま子作りになだれ込む事も可能な幅だと思ってもらえましたら」
「はっはっは!そう言う事か!うむ!そう言う事ならば、安い物じゃ!よし、早速使おうではないか!今日あたり、ふっふっふ」
六三郎の軽い下ネタにも秀吉は明るい未来を夢見ていたが、六三郎はまだまだやる事があった。それは
(次は石鹸作りじゃあー!えーと、確か、先ず、木を燃やして木灰を作って、水と混ぜて灰汁を作って置いといて、
そこに猪とかの脂を加熱して、灰汁と混ぜ合わせたら何かしらの化学反応が起きて液体石鹸になるんだよな。よし、これも秀吉に許可をもらってから作ってみるか)
「羽柴様!作りたい物があるのですが、火を使うので、火を焚いても大丈夫な場所でやらせてくださいませぬか?」
「また面白い物が出来そうじゃな!うむ、城から少し離れ場所なら大丈夫じゃ!助作!案内して来い!」
「ははっ」
液体石鹸で、秀吉や寧々さん達が健康で病気に強い身体になれば子供が出来る可能性も上がるはず!
俺も色々頑張らないと、家に帰れないから、今は頑張るぞ!